業務の属人化・非効率を徹底改善し企業の持続的な成長につなげる!
少子高齢化や労働力不足に直面する日本では、リソース不足や専門人材の欠如に悩む企業が少なくありません。ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)は、その課題を効果的に解決する手段として有効ですが、実は企業自体も気づいていない業務課題やニーズに着目することで、そこから一歩も二歩も踏み込んだソリューションを得ることが可能となります。今回は、そのような課題やニーズをクライアントに寄り添って見つけ出し、持続可能な成長戦略につなげる業務改善のスペシャリストにお話を伺いました。
得意分野を教えてください。
得意分野を教えてください。
吉田:私の得意とするのは、お客様との対話を通じて、表面的な問題だけでなく、その奥に潜む本質的な課題を捉え、最適なソリューションを提案することです。長年にわたる営業経験から、潜在的なニーズや課題をくみ取る力が磨かれてきました。
前職ではコンビニエンスストア業界で、スーパーバイザーや用地開発などの営業を経験しました。そこでは、有形の商材を扱い、店舗の売上向上や新規出店に貢献していたのですが、次第に「お客様には、既存のものを提供するだけでは解決できない課題がある」という思いが強くなり、ニーズに応じた業務改善のソリューションをゼロから作り上げて提供することに興味を持つようになったのです。
現在のBPO営業では、お客様の課題を深く理解した上で、最適な改善案を提案しています。アウトソーシングの枠にとらわれず、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)や業務プロセスの見直し、人材派遣など、さまざまな選択肢の中から、お客様に最適な解決策を提案できることが私の強みです。たとえば、お客様が「業務委託で現状の業務をそのまま外部に委託したい」と考えている場合でも、まずは業務内容を詳細に分析し、RPAで自動化できる部分はないか、業務フローを改善することで効率化できる部分はないかなどを検討します。このように、お客様の課題の本質を見抜き、その根本的な改善のための最適な解決策を必ず提案できることが私の得意分野です。
企業の悩みを多角的に捉え、共に最適な改善策を見出す
企業の悩みを多角的に捉え、共に最適な改善策を見出す
どのような課題を持ったお客様が多いですか?
どのような課題を持ったお客様が多いですか?
吉田:お客様が抱える課題は多岐にわたりますが、特に多いのは社内のリソース不足や専門人材の欠如です。バックオフィス業務のリソースが不十分だったり、そのリソースは足りていても営業や企画などトップラインを担う人材が不足しているために、結局はバックオフィスの人が借り出されるという話も結構多くあります。少子高齢化や労働力不足を背景に、人材の確保や育成に課題を感じている企業様が多くいらっしゃるということです。
また、事業承継や事業継続に関するご相談も増えています。具体的には「社員の教育体制が整っていない」、「人の入れ替わりが多い」、「組織を継続的に回していくための具体的な方法が分からない」、「業務が属人化していて、担当者がいなくなると業務が回らなくなる」といったお悩みを多くの企業様がお持ちです。
具体的な事例として、ある建設会社様では、総務系の業務が各部門でそれぞれ異なるやり方で行われており、属人化していました。また、社員の高齢化が進み、中長期的な人材不足の懸念もお持ちだったのです。そこで、まず業務を可視化し、定型的な業務はBPOで外部委託して、社員の方々をより専門的な業務に配置転換することを提案しました。その結果、労働時間の削減や労働環境の改善にもつながっています。
お客様と向き合う際に心がけていることはありますか?
お客様と向き合う際に心がけていることはありますか?
吉田:はい、お客様との「一期一会」を非常に大切にしています。ビジネスとしては、すべての出会いが契約に結びつくわけではありません。それでも、お客様との接点を最大限に活かし、必ず何らかの価値を提供できるよう心がけています。また、具体的な案件の依頼だけでなく、「こんなことで困っている」といった相談も気軽にしていただけるような関係づくりも重視してきました。
お客様の業務改善にあたっては、必ずしもBPOが最適と考えていません。デジタル化が先か、業務整理が先か、人材派遣が先かなど、お客様にとって最適な方法を共に考え、提案することを重視しているからです。そのためにも、お客様との信頼関係が不可欠で、出会いを大切にして常にお客様の立場に立ち、親身になって業務の課題解決に取り組んでいます。
たとえば、お客様から「この業務を委託したい」というご相談を受けた際にも、まずは「本当に委託することが最適なのか」を、お客様と徹底的に議論します。その結果、RPAで自動化できる部分や、業務プロセスを見直すことで効率化できることがわかれば、それに即した改善策を提案します。
あるいは、「バックオフィス業務のBPOの目的はコストカットにある」という考えをお持ちの場合でも、「本当にコストカットだけが目的なのか」という視点から話し合いを進めます。実際にはその先に「バックオフィスの負担を減らして、社員をより専門的な業務に配置転換し、生産性を向上させたい」という潜在的なニーズがあったりしますので、そうであればそれに応えて業務を根底から効率化するためのソリューションをご用意しております。お客様に本当に満足していただける解決策を親身になって考え、提供することを常に意識しています。
お客様に提供していきたい価値について教えてください。
お客様に提供していきたい価値について教えてください。
吉田:私がお客様に提供したい価値は、単なる業務委託にとどまらず、お客様の事業成長を支援する業務改善のパートナーとなるということです。そのために、お客様の事業ビジョンを共に描き、その実現をサポートすることを目標にしています。
そのパートナーとしての選択肢も、業務委託による業務効率化だけでなく、将来の事業継続を見据えたサステナブルな事業運営の支援、効率的な働き方を自ら考えることのできる社員の育成など様々な形が考えられます。そして、そのすべてに共通するのは、企業が抱える課題を根本的に解決し、持続可能な成長のサポートにつながるという点です。そのようにお客様の事業成長を多角的に支援していくことが、私の喜びでもあります。
お客様からいただいた評価として印象に残っているものはありますか?
吉田:はい、業務委託を受託した企業様から、その後の運用状況について月例会などでフィードバックをいただく機会があります。多角的な業務改善を進めていくためには契約後のフォローも重要だからです。その際には、元々ある業務に関与されていた社員さんのリソースがスムーズに事務支援の方に転換できたことで「提案内容がうまく運用されている」というお褒めの言葉をいただくこともありますし、中には「もっとこうして欲しい」といった改善要望をいただくこともあります。私は、そうしたフィードバックをすべて真摯に受け止め、次のステップに繋げることで、お客様との信頼関係を深めています。
その結果、これまでの運用実績に基づいて委託範囲の拡大のお話をいただいたり、異なる部署からのお困りごとの相談や、他の企業様への紹介があったりと、営業販路が自然と拡大していることが私の励みでもあるのです。
業務委託の提案がすぐに契約につながるとは限りません。毎年のように担当の方と役員会向けの上申資料を一緒に整えて臨み、4年越しの努力が実ることもあれば採用されないケースもありますが、どの案件も、お客様と一緒になって努力したことが、得がたい経験となっています。
たとえば、そうしたやり取りをしていたある企業のご担当者様が東京に転勤になった際に、私の営業範囲は関西ですので、東京管轄の営業担当を紹介したことがありました。すると、転勤後も私から提案をしてもらえないだろうかと言っていただけたのです。吉田さんだからお願いしたいという声をいただくのは、信頼関係をしっかり築けた証ですから、とても印象に残った出来事でした。
今後、自身の業務や役割を企業の課題解決にどう活かしていきたいですか?
今後、自身の業務や役割を企業の課題解決にどう活かしていきたいですか?
吉田:今後は、一気通貫でのサービス提供を一段と強化していきたいと考えています。経営課題から業務の実運用まで、お客様の課題解決をトータルでサポートできる体制を整えて、さらに行き届いた業務改善を実現し、お客様の事業成長に貢献していきたいと思います。
具体的には、業務委託はもちろん、業務分析、業務設計、研修支援など、幅広いサービスの質をさらに高めて、お客様の課題解決をより効果的に支援していく予定です。また、建設業や物流業などのお客様の業種業態に応じて、たとえば過去にも2024年問題など特有の労働問題がありましたので、法律や社会の変化と共に変わる業界別の課題をしっかり把握し、私たちがどのような価値提供をできるのかを常に先んじて考えていきます。そして、RPAなどのICTソリューションも一層充実させ、業務改善を促進することで、お客様のDX推進を加速していくことが目標です。