2022/03/08
調査

「転職」と「健康経営」に関する調査結果を発表 健康意識が高い人ほど、転職後の幸福度が高いことが判明

~ 幸福度・満足度の高い転職は「健康リテラシーを高めるべき」という結果に ~

転職と健康経営に関する調査結果

総合人材サービスのパーソルグループで、BPO、ヘルプデスク/コールセンターのアウトソーシングなどを手掛けるパーソルワークスデザイン株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:平林 由義、以下パーソルワークスデザイン)は、山野美容芸術短期大学 教授 新井卓二 氏とともに「転職と健康経営に係る意識」について20歳~59歳の男女で直近1年以内に転職し正社員で就業している方1,000名を対象に調査を実施し、結果、「健康への意識が高い人ほど転職後に長く働いてくれる」と言えることが分かりました。

「転職」と「健康経営」に関する調査結果サマリー 

  1. 転職前後での「仕事満足度」は+27pt上昇。(転職前:13%→転職後:40%)
  2. 転職者の「健康への関心度」は76%で、年代が高いほど健康に留意している。
  3. 転職者の「健康経営認知度」は41%で、20代・30代の若年層ほど認知度が高い。
  4. 転職者のうち「お金を得るため」が働く目的の人は約75%、「社会・人とのつながり」「自己成長」が働く目的の人は約45%。
  5. 転職先を「ホワイト企業」と認知している人ほど、転職後の「仕事満足度」(+51pt)「生活幸福度」(+46pt)高い
  6. 企業が取り組む健康施策を重要視している「健康リテラシー」の高い人ほど、転職後の「仕事満足度」(+22pt)「生活幸福度」(+29pt)ともに高い。(年収による差異もなし。)
  7. 転職後の「仕事満足度」「生活幸福度」の高い人ほど、仕事の目的に「金銭面以外」を上げる人も多く(+12~29pt)、「健康経営認知度」も高い。(+9~15pt)
  8. 健康リテラシーが高い人ほど、心理相談(+15pt)やワーケ―ション(+13pt)などのヘルスケアサービスへの興味関心・肯定的イメージが強い。

調査概要

  • 調査名:転職と健康経営に係る意識調査調査
  • 対象:20歳~59歳/男女/直近1年以内に転職し正社員で就業している方1,000名
  • 調査期間:2022年1月13日(木)~1月17日(月)
  • 調査方法:インターネットによるアンケート回答方式

調査結果

(1)転職前後での「仕事満足度」は+27pt上昇。(転職前:13%→転職後:40%)

今回の調査では、転職前後で比較して仕事満足度は「満足」「やや満足」を合わせて13%から40%に27pt上昇した。また、「不満」「やや不満」の割合も65%から26%に39pt下落した。

転職「前・後」仕事満足度のグラフ

(2)転職者の「健康への関心度」は76%で、年代が高いほど健康に留意している。

健康に関心を払っている人は20代では70%に対し、50代では84%と14pt上昇した。

年代別健康への関心度グラフ

(3)転職者の「健康経営認知度」は41%で、20代・30代の若年層ほど認知度が高い。

健康関心度は年代が高くなるごとに高まっていたが、健康経営の認知度については若年層(20代・30代)の方が高く、若い世代の健康経営への関心度が高いことが分かる。

健康経営の認知度グラフ

(4)転職者のうち「お金を得るため」が働く目的の人は約75%、「社会・人とのつながり」「自己成長」が働く目的の人は約45%。

転職者の働く目的(複数選択可)で最も多いのは短期的・将来的な「お金を得るため」。
「社会や人のため」「自己成長」のためといった仕事のやりがいを上げる人も次いで多い。

働く目的のグラフ

(5)転職先を「ホワイト企業」と認知して就業している人ほど、転職後の「仕事満足度」(+51pt)や「生活幸福度」(+46pt)が高い。

企業のホワイト企業認定かどうかは別として、転職者本人の認知として転職先が「ホワイト企業」であると認知して就業していることが「仕事満足度」や「生活幸福度」に直結している。

転職後幸福度別「ホワイト企業勤務認知」のグラフ

(6)企業が取り組む健康施策を重要視している「健康リテラシー」の高い人ほど、転職後の「仕事満足度」(+22pt)、「生活幸福度」(+29pt)ともに高い。(年収による差異もなし。)

求職者が考える「企業の健康施策に対する見立て」と「企業の健康関連施策の重要度」を数値化した「健康リテラシー」を高位・中位・低位に分けた時、「健康リテラシー」の高位群の方が、転職後の「生活幸福度」が高い。一方、転職前の「生活幸福度」において同様の比較をしたが、転職前に同様の傾向はみられなかった。

また、年収の高低による影響を確認するため、年収400万円未満(n=469)と年収400万円以上(n=432)の群で比較したが、同様の結果が出た。このことから、年収の高低に関わらず、「健康リテラシー」の高低が転職後の「生活満足度」に関係していると分析。

健康リテラシー別「転職後仕事満足度、生活幸福度」グラフ
年収400万未満、以上健康リテラシー別「転職後生活幸福割合」グラフ

(7)転職後の「仕事満足度」「生活幸福度」の高い人ほど、仕事の目的に「金銭面以外」を上げる人も多く(+12~29pt)、「健康経営認知度」も高い。(+9~15pt)

転職後「仕事満足度」「生活幸福度」の高い人は、金銭面だけでなく仕事のやりがいを目的にしている割合が高く、企業の健康経営への取り組みにも興味関心が高い。

転職後生活幸福度別「仕事の目的」「健康経営認知度」グラフ

(8)健康リテラシーが高い人ほど、心理相談(+15pt)やワーケ―ション(+13pt)などのヘルスケアサービスへの興味関心・肯定的イメージが強い。

「健康リテラシー」の高い人は、自身が健康になろうとする意欲も高く、健康になる機会提供に対して積極的であることが伺える。

健康リテラシー別「心理相談の印象」「ワーケーションへの興味」グラフ

山野美容芸術短期大学 教授 新井卓二 氏のコメント

現在、健康経営は労働力の減少していく日本経済における経営戦略として注目を浴びています。この調査では求職者(転職マーケット)における「健康経営の効果」を明確にすることを目的として実施しました。
調査結果から考察すると、はたらく人は、自らの健康や会社の健康に対する取り組みへのリテラシーを高くすることで、セルフケア力を高めることができ、幸せな仕事生活を送ることができるようになると言えます。
一方、意欲的な従業員を採用・雇用していきたい企業では、従業員の「健康リテラシー」を高めることでエンゲージメントを引き出すことができ、その取り組みを人事戦略に活かすことで生産性が高い従業員に長く働いてもらう可能性があり、採用力にも好影響(リクルート効果)を与えることができると考えられます。
また従業員の「健康リテラシー」は、健康に関する教育やサービスを導入するなどにより高めることができるため、健康経営への投資は、企業価値を高めることにもつながると考えられます。

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新井卓二氏(Ph.D.、MBA) プロフィール

山野美容芸術短期大学教授、オンラインサロン新井研究室主宰、公益財団法人日本ヘルスケア協会 健康経営推進部会 副部会長、一般社団法人社会的健康戦略研究所特別研究員・運営委員、健康行動ネットワーク Adviser

証券会社勤務を経て、法人向け出張リラクゼーション株式会社VOYAGEを創業し売却。その間、明治大学ビジネススクールTA、昭和女子大学研究員、山野美容芸術短期大学講師を経て現職。著書に『経営戦略としての「健康経営」』、『ヘルスケア・イノベーション』他、「『健康経営』の投資対効果の分析」等、健康経営の論文多数。2022年4月に単著「最強戦略としての健康経営」を発刊予定。

調査結果の詳細は以下よりご確認ください。

※健康経営®は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

本調査に関するお問い合わせ先

パーソルワークスデザイン株式会社 人事ソリューション リクルーティングソリューション部 加藤
メールアドレス: pwd-info@persol.co.jp

パーソルワークスデザイン株式会社について

パーソルグループのパーソルワークスデザインは、2018年10月に日本アイデックス、ハウコム、テンプスタッフ・ライフサポートが統合し誕生いたしました。BPO(Business Process Outsourcing)のプロフェッショナルとしてあらゆる業種のお客さまの一般事務から情報処理、システム設計、ソフトウェア開発、コールセンター、ヘルプデスク、保健指導、採用代行などのBPOサービスを提供しています。

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