面接官によるタブーな質問12選!心がけるポイントやコツを解説!

面接官によるタブーな質問12選!心がけるポイントやコツを解説!

面接官は、限られた時間内で少しでも求職者の情報を引き出し、自社にマッチしているかどうかを判断するために、さまざまな質問を行います。

しかし、面接だからといって、なんでも聞いていいというわけではありません。聞いてはいけない「タブーな質問」もあるので、注意が必要です。

タブーな質問が、具体的にどのような質問なのか、あまり把握していないという面接官も多いのではないでしょうか。

この記事では、面接官が聞いてはいけないタブーな質問例やタブーな質問をすることで生じる弊害の他、面接を成功させるために面接官が心がけるべきポイントについて解説します。

目次

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    採用活動における2つのタブー

    採用活動においては、以下で挙げるように2つのタブーがあります。

    • タブー(1)本人に責任のない事項の把握
    • タブー(2)本来自由であるべき事項の把握

    順番に解説します。

    タブー(1)本人に責任のない事項の把握

    採用活動において、求職者自身の責任ではない内容に関しては、面接で質問することはタブーとされています。

    具体的な内容は、以下の通りです。

    • 本籍や出生地に関すること
    • 家族に関すること(職業や続柄・収入など)
    • 住宅状況に関すること(間取りや部屋数・住宅の種類など)
    • 生活環境や家庭環境などに関すること

    上記の内容は面接だけでなく、履歴書といった応募書類にも記載させてはいけないようになっているので、注意しましょう。

    タブー(2)本来自由であるべき事項の把握

    基本的人権の観点からも、求職者自身が自由に決めたことに対する質問もタブーとされています。

    具体的な内容は、以下の通りです。

    • 宗教に関すること
    • 支持政党に関すること
    • 人生観や生活信条などに関すること
    • 尊敬する人物に関すること
    • 思想に関すること
    • 労働組合や学生運動などの社会運動に関すること
    • 購読新聞や雑誌などに関すること

    たとえ間接的であっても、こうした質問は避けるようにしましょう。

    面接官が聞いてはいけないタブーな質問12選

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    面接官が聞いてはいけないタブーな質問例として、以下の項目に分けて紹介します。これらはすべて本人に責任のない事項に該当するため、タブーな質問です。

    1. 本籍や出生地に関する質問
    2. 家族に関する質問
    3. 住宅状況に関する質問
    4. 生活環境や家庭環境などに関する質問
    5. 宗教に関する質問支持政党に関する質問
    6. 人生観や生活信条に関する質問
    7. 尊敬する人物に関する質問
    8. 思想に関する質問
    9. 労働組合や学生運動などの社会運動に関する質問
    10. 購読新聞や雑誌などに関する質問
    11. 男女雇用機会均等法に関する質問

    タブーな質問例(1)本籍や出生地に関する質問

    本籍や出生地に関する質問は避けるようにしましょう。具体例は以下の通りです。

    • どこで生まれましたか?
    • 出生地はどこですか?
    • 本籍はどこですか?

    戸籍謄本や住民票を提出させるような行為もNGですので、注意しましょう。

    タブーな質問例(2)家族に関する質問

    家族に関する質問も、避けるべきです。以下のような質問はしないようにしましょう。

    • 両親はどちらもご健在ですか?
    • 客観的に見て、家族の仲は良いですか?
    • 家族のなかに離婚歴のある人はいますか?
    • 家族構成について、簡単に教えてください
    • お父さんの職業について教えてください
    • お父さんの役職はなんですか?
    • 家族全体の収入は、どれくらいありますか?
    • あなたが住んでいる家は、持ち家ですか?

    タブーな質問例(3)住宅状況に関する質問

    相手の住宅状況も「タブーな質問」に含まれます。以下のような質問は避けましょう。

    • お住まいは賃貸ですか?
    • 現在住んでいる〇〇地域の魅力について教えてください
    • お住まいの間取りは1LDKですか?

    タブーな質問例(4)生活環境や家庭環境などに関する質問

    生活環境や家族構成などの質問も避けましょう。具体例は以下の通りです。

    • 現在は母子家庭ですか?
    • ◯人兄弟の末っ子ですか?
    • 幼い頃は、誰に育てられましたか?

    タブーな質問例(5)宗教に関する質問

    宗教に関する質問も避けるべきです。以下の具体例を参考に、実際の面接では質問しないようにしましょう。

    • 神様を信じていますか?
    • 信仰している宗教について教えてください
    • あなた以外の家族は、どのような宗教を信仰していますか?

    タブーな質問例(6)支持政党に関する質問

    以下の具体例のように、支持政党に関する質問も控えましょう。

    • 選挙には毎回行っていますか?
    • どの政党を支持していますか?
    • 以前の選挙では、どこの党に投票しましたか?

    タブーな質問例(7)人生観や生活信条に関する質問

    相手の人生観や生活信条に関しても、質問しないほうが無難です。

    • あなたの人生観を簡単に教えてください
    • あなたの生活信条は何ですか?
    • 信条としている言葉を教えてください

    タブーな質問例(8)尊敬する人物に関する質問

    「尊敬する人物はいるか」「その理由はなにか」という質問も避けましょう。

    • 尊敬する人物はいますか?
    • どのような人物を尊敬していますか?
    • なぜ〇〇が尊敬できる人物なのですか?

    タブーな質問例(9)思想に関する質問

    以下の具体例に見られるように、思想に関する質問もしないようにしましょう。

    • 現代の社会について、どのように思われますか?
    • 最近のニュースでも話題の〇〇について、どのような考えをお持ちですか?
    • 〇〇について、なぜそのように思ったのですか?

    タブーな質問例(10)労働組合や学生運動などの社会運動に関する質問

    労働組合や学生運動など社会運動に関する質問も避けるべきです。

    • 学生運動に参加されたことはありますか?
    • どのような学生運動に参加しましたか?
    • デモに対するあなたの考えを教えてください

    タブーな質問例(11)購読新聞や雑誌などに関する質問

    購読新聞や雑誌などに関する質問も避けましょう。具体例は以下の通りです。

    • 普段から新聞は読みますか?
    • どのような雑誌を読まれていますか?
    • 〇〇新聞は契約されていますか?

    タブーな質問例(12)男女雇用機会均等法に関する質問

    男女雇用機会均等法に抵触するような質問も、タブーな質問に該当します。具体例は以下の通りです。

    • スリーサイズについて教えてください
    • 結婚や出産してからも、はたらけますか?
    • 女性が少ない職場環境となりますが、問題ありませんか?

    タブーであっても面接官が聞ける質問

    たとえタブーであっても、以下2つの質問であれば、聞くことが可能です。

    1. 犯罪歴に関する質問
    2. テレワークに関する質問

    順番に解説します。

    質問(1)犯罪歴に関する質問

    本来であれば、犯罪歴に関する質問はプライベートな内容となるため、タブーとなっています。しかし、犯罪歴が業務と関係性がある場合には、質問することが可能です。

    例えば、運転業務を任せられる人材を募集しているのであれば、安全運転できるかが必須条件となります。そのため、「これまで交通違反歴があるか」「免許停止となった過去がないか」といった質問が行えます。

    質問(2)テレワークに関する質問

    テレワークに関する質問も、本来であれば自宅に関連する内容となるため、質問できません。

    しかし、パソコンやインターネット環境が自宅にないと、そもそも業務が行えないので、「テレワーク可能なスペースを確保できるか」「インターネット環境があるか」といった質問が行えます。

    面接官のタブーな質問で生じる弊害

    面接官がタブーな質問をすることで生じる弊害として、以下の3つが挙げられます。

    • 弊害(1)辞退される可能性が高くなる
    • 弊害(2)罰則が科せられる
    • 弊害(3)企業としての価値が下がる

    それぞれ解説します。

    弊害(1)辞退される可能性が高くなる

    タブーな質問をされた求職者は、「なぜこのような質問をするのだろう」と不信感を抱いてしまいます。

    その結果、入社へのモチベーションが下がり、途中で選考を辞退される可能性が高くなります。

    弊害(2)罰則が科せられる

    面接官がタブーな質問をすることで、罰則が科せられる恐れがあります。

    具体的には、6カ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金となるため、くれぐれもタブーな質問をしないように注意しましょう。

    弊害(3)企業としての価値が下がる

    タブーな質問をされた求職者が、面接の内容をSNSや友人に伝えたことで情報が拡散されてしまい、炎上につながることも珍しくありません。

    その結果、企業としての価値が下がり、採用活動が困難となる恐れがあります。また、クライアントからの信用も失い、業績が悪化するリスクもあるため、十分に気をつけましょう。

    面接官にタブーな質問をさせないコツ

    面接官がタブーな質問をしないようにするためには、以下に挙げる4つのコツを意識しましょう。

    • コツ(1)ロールプレイングで面接練習する
    • コツ(2)面接官マニュアルを作成する
    • コツ(3)面接終了後に振り返りの機会を設ける
    • コツ(4)求職者からフィードバックしてもらう

    順番に解説します。

    コツ(1)ロールプレイングで面接練習する

    「タブーな質問をしてはいけない」と頭では分かっていても、無意識のうちにしてしまうこともあるはずです。

    そうならないために、ロールプレイングで面接を練習しましょう。何度も繰り返し行うことで、無意識の状態でもタブーな質問を行わなくなります。

    コツ(2)面接官マニュアルを作成する

    面接官マニュアルを作成することで、タブーな質問例を面接官全員に共有できるようになります。その結果、タブーな質問を未然に防ぐことが可能です。

    ただし、面接官マニュアルそのものが間違っていては意味がないので、面接経験が豊富な担当者に監修してもらいながら、丁寧に作成しましょう。

    コツ(3)面接終了後に振り返りの機会を設ける

    面接終了後に振り返りの機会を設けることで、面接時の問題点に気づけるようになります。その結果、タブーな質問をすることも減り、次回の面接に活かせるはずです。

    振り返る際には、なるべく他の面接官も交えるのがおすすめです。そうすることで、客観的な振り返りが可能になり、新たな気づきが得られるかもしれません。

    コツ(4)求職者からフィードバックしてもらう

    面接官は特に問題ないと思っていても、求職者によっては「答えにくい」「嫌な気分になった」と感じることもあるはずです。

    しかし、求職者の気持ちを知る機会というのはなかなかありません。面接の精度を高めるためには、実際に求職者からフィードバックしてもらうのもおすすめです。

    求職者から本心でフィードバックしてもらうためにも、フィードバックの内容は評価に反映されないことを事前に伝えておきましょう。

    面接官が心がけるべき面接成功のポイント

    面接を成功させるために面接官が心がけるべきポイントは、以下の3つです。

    1. 事前準備を徹底する
    2. 話しやすい雰囲気づくりを心がける
    3. 求職者に敬意を持って真摯に接する

    それぞれ解説します。

    ポイント(1)事前準備を徹底する

    履歴書や職務経歴書などに記載されているのにもかかわらず、同じ内容を面接で質問してしまうと、求職者は「自分に興味を持っていないのかもしれない」と感じるようになり、不信感を抱く要因となります。

    その結果、入社意欲が低下してしまい、途中で選考を辞退されるリスクがあるため、事前準備を徹底しましょう。

    ポイント(2)話しやすい雰囲気づくりを心がける

    面接では、緊張する求職者がほとんどです。緊張した状態で面接を行ってしまうと、求職者は本来の力を発揮できず、自分の思いを十分に伝えられない懸念があります。

    その結果、面接官も求職者についてあまり理解できない状態で終わってしまい、お互いにとって不利益となってしまいます。そのため、面接官は話しやすい雰囲気づくりを心がけることが大切です。

    自己紹介の際には、名前や所属している部署だけでなく、好きな食べ物や趣味なども伝えて、まずはアイスブレイクを行ってみましょう。

    ポイント(3)求職者に敬意を持って真摯に接する

    面接において、腕や脚を組みながら話を聞いたり、横柄な態度を取ったりすると、求職者からのイメージは悪くなります。

    そうした態度がSNSに投稿されたり、求職者同士のコミュニティに書き込まれたりすると、たとえタブーな質問をしていなくても、企業としての価値が大幅に下がる恐れがあるので、注意しましょう。

    そのような事態を防ぐためにも、面接官は求職者に対して敬意を持って、真摯に接することが大切です。

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    この記事では、面接官が聞いてはいけないタブーな質問例やタブーな質問をすることで生じる弊害や、面接を成功させるために面接官が心がけるべきポイントについて解説しました。

    たとえ面接であっても、聞いてはいけないタブーな質問というのがいくつかあります。タブーな質問をすることで、罰則が科せられたり、企業としての価値が下がったりする恐れがあるので、注意が必要です。

    タブーな質問をしないようにするためにも、ロールプレイングで面接練習をしたり、面接官マニュアルを作成したりしましょう。

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