テレワークのストレスとは?10個の原因と対策について解説!

テレワークのストレスとは?10個の原因と対策について解説!

新型コロナウイルス感染症の影響によって、テレワークという働き方が当たり前となってきました。テレワークはオフィスに出社する必要がないため、通勤の負担軽減にもつながります。

また、自宅やカフェなど自分の好きな場所ではたらけるので、生産性の向上にも期待ができます。しかし、テレワークという働き方そのものに対して、ストレスを溜めている従業員も少なくありません。

具体的になにが原因でストレスを溜めているのか知りたい担当者も多いはずです。この記事では、テレワークによってストレスが溜まる原因やストレスが引き起こす主な症状、ストレスを溜めないための対策などについて解説します。

目次

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    テレワークがストレスな従業員も多い


    テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)が「テレワークにまつわるストレスに関する変化」(※)について調査したところ、男女ともに4割以上が「テレワークになってからストレスを感じている」と回答していることが明らかになりました。
    ※出典:INTERNET Watch「テレワークに「ストレスを感じる」割合が1年間で増加、理由は「仕事とプライベートの区別がつかない」など~テレリモ総研調べ」

    ストレスを感じている主な理由は以下の通りです。

    • 仕事とプライベートの区別ができない
    • 上司や同僚とのコミュニケーションが取りづらい
    • 長時間労働となっている など

    テレワークで遵守すべき法律や労働環境


    テレワークをするにあたっても、労働法やプライバシー問題の確認が必要です。労働時間の確認や法的な権利・義務について理解し、適切な労働環境の整備も重要です。
    そこで、従業員と企業の双方にとって効果的で安全なテレワーク環境を構築し、適切な労働条件を確保するための基準について、確認しておきましょう。

    厚生労働省から出されたガイドラインを参考に、在宅勤務を行う上で遵守すべき法的なルールや労働環境に関する要点について詳しく説明します。
    参照:厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」

    1. テレワークの定義と適応範囲


    ガイドラインでは、「テレワーク」をオフィス以外の場所で遂行することと定義しています。また、テレワークの適応範囲や条件について、企業が具体的な方針を策定する必要があるとしています。

    2. テレワークの導入・実施方針


    企業は、テレワーク導入の方針を明確に策定し、従業員への周知や相談窓口の設置など、導入に関する具体的な対策をする必要があります。
    また、労働条件の確認や安全確保策の整備も重要です。

    3. 労働時間の管理


    テレワークでも労働時間の管理が重要です。
    労働時間の管理は、労働基準法や労働契約書で定められたルールに従い、勤務時間や休憩時間を適切に記録することが必要です。
    また、労働時間外の連絡や仕事に対する要求に対して明確なルールを設けることも重要で、これにより、適切な労働時間の確保や長時間労働を防止することができるでしょう。
    ガイドラインには、労働時間の計測方法や休憩時間の確保、労働時間外の連絡についての指針も示されています。

    また企業においては、契約書、企業のポリシーや就業規定に、労働時間の管理について明示されている場合があります。これらの情報を確認し、テレワークにおいてもしっかり適用することが重要です。

    4. 情報セキュリティとプライバシー保護


    テレワーク環境では情報セキュリティやプライバシーの確保も重要です。ガイドラインでは、情報の適切な取り扱いや、プライバシーリスクの防止に関する指針が提示されています。
    重要なデータや機密情報に適切なアクセス制限や保護策を施し、情報漏洩やセキュリティリスクを最小限に抑えましょう。

    5. 労働環境の整備


    テレワークにおいても、適切な労働環境を整えることが求められます。作業に適したデスクや椅子の提供、適度な照明や温度調節、快適な通信環境の確保など、労働環境整備も大事なポイントです。

    テレワークによるストレス10個の原因

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    テレワークによってストレスが溜まる原因は、以下の10個です。

    • 原因(1)仕事とプライベートとの区別がつかない
    • 原因(2)孤独を感じやすくなる
    • 原因(3)長時間労働になりやすい
    • 原因(4)正当な評価がされるか不安になる
    • 原因(5)仕事をできる環境が整っていない
    • 原因(6)モチベーションが低下する
    • 原因(7)外出する機会が減る
    • 原因(8)家族との時間バランスが難しい
    • 原因(9)情報アクセスの制約があり、仕事が進まない
    • 原因(10)職場との円滑なコミュニケーション不足

    順番に解説します。

    原因(1)仕事とプライベートとの区別がつかない



    これまでは、オフィスに出社してはたらくことで、自然と仕事とプライベートの区別がついていたという人も多いはずです。

    しかし、テレワークになるとほとんどの人は自宅が仕事場となります。仕事とプライベートの空間が一緒になることでオンとオフの区別がつかなくなり、休日も仕事のことが気になってしまうというケースは少なくありません。

    その結果、心身ともに休まらず、ストレスが溜まってしまうのです。

    原因(2)孤独を感じやすくなる


    テレワークでも朝礼やミーティングなどでコミュニケーションを取る機会はありますが、それ以外は基本的に1人で業務を行います。

    出社していた頃と比較すると、明らかにコミュニケーションを取る機会が少なくなるので、孤独を感じやすくなります。

    その結果、次第に孤独がストレスへと変わってしまうのです。

    原因(3)長時間労働になりやすい


    テレワークでは、周囲の目を気にすることなくはたらけるので、集中力が保てなかったり業務以外のことが気になったりする従業員も一定数います。

    その結果、同じ業務量であっても長時間労働になりやすく、いつまで経っても終わらない仕事に焦りを感じ、ストレスとなってしまうのです。

    原因(4)正当な評価がされるか不安になる


    多くの企業では、勤務態度も評価対象となっています。しかし、テレワークとなることで従業員のはたらきぶりが把握できなくなります。

    成果が明確な数字として表れるような営業職であれば問題ありません。しかし、それ以外の職種はなかなか成果を数値として表すことが難しいので、正当な評価がされるか不安に感じてしまい、ストレスとなることもあるでしょう。

    原因(5)仕事ができる環境が整っていない


    仕事用のデスクや椅子などを購入していない人も多いはずです。仕事ができる環境が自宅に整っていないと、オフィスではたらいていたときと比べて「仕事に集中できない」と感じることもあるでしょう。

    オフィスと同じくらいのはたらきやすさを実現するためには、備品を購入する以外にも費用がかかります。これもまた、ストレスが溜まる原因となるのです。

    原因(6)モチベーションが低下する


    オフィスではたらいていた頃は、同僚と切磋琢磨しながら仕事に励んでいた従業員も多いはずです。しかし、テレワークだと基本的に自分だけで仕事を行う必要があります。その結果張り合いがなくなり、次第に競争心が失われてしまうのです次第に仕事に対するモチベーションが低下して、ストレスを感じてしまうでしょう。

    原因(7)外出する機会が減る


    テレワークを続けると、外出する機会が減ります。これにより懸念されるのが、「日光を浴びなくなる」ことです。

    その結果、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが不足し、気分が落ち込んだりイライラしたりするといった症状が表れ、ストレスとなってしまうのです。

    原因(8)家族との時間バランスが難しい


    在宅勤務では、家族が近くにいるため、家庭と仕事の両立が求められます。家族との時間を大切にする一方で、仕事に集中することも必要です。時間の管理とワークライフバランスを保つことにストレスを感じてしまうのです。

    原因(9)情報アクセスの制約で、仕事が進まない


    オフィスではたらく場合、必要な情報や書類には容易にアクセスできますが、在宅勤務では利用できる情報に制約があります。そのため、仕事を進める上で必要な資料やデータを確認できず、仕事を中断したり、誰かに確認してもらったりする手間が増え、仕事の効率も下がってしまうでしょう。思い通りに仕事が進まないことで、ストレスが生まれてしまうのです。

    原因(10)職場との円滑なコミュニケーション不足


    テレワークでは、コミュニケーションがオンラインで行われるため、顔の表情やジェスチャーなどの非言語コミュニケーションが制限されます。適時フィードバックができないなどのコミュニケーション不足の蓄積が大きなストレスへとつながっていきます。

    テレワークのストレスで起こる症状


    テレワークのストレスによって起こる主な症状は、以下の通りです。

    症状(1)精神的に疲弊する
    症状(2)寝不足になる
    症状(3)身体の凝りやむくみを発症する
    症状(4)眼精疲労となる

    それぞれ解説します。

    症状(1)精神的に疲弊する


    テレワークのストレスによって起こる主な症状として、「テレワークうつ」があります。テレワークうつとは、テレワークによってストレスが溜まって精神的に疲弊してしまい、うつ病のような症状が見られる状態のことです。

    テレワークうつによって、以下のような症状が表れます。

    • 気持ちが落ち込む
    • 孤独を感じる
    • 仕事に対するモチベーションが上がらない
    • ネガティブ思考になる
    • 食欲が湧かない
    • 身体がだるい など

    上記のような症状によって仕事に支障が生じ、休職や離職の原因になるのです。

    症状(2)寝不足になる


    テレワークによって外出する機会が減ると、運動不足になることは少なくありません。これにより、頭は疲れていても身体は疲れていない状態となります。

    その結果、なかなか寝つけずに寝不足になることも珍しくありません。最終的には昼夜逆転した生活を送るようになってしまい、生活習慣が乱れて仕事に集中できなかったり、免疫機能が低下したりする要因となります。

    症状(3)身体の凝りやむくみを発症する


    テレワークでは、長時間同じ姿勢の状態で仕事する時間が増えます。仕事ができる環境が整っていない状態でテレワークを続けてしまうと、身体への負担が大きくなり、凝りやむくみを発症するリスクもあります。

    身体の凝りやむくみを放置してしまうと、症状が悪化して仕事にも支障をきたす恐れがあるため、注意が必要です。

    症状(4)眼精疲労となる


    テレワークでは商談やミーティングなどもオンライン上で行うため、これまで以上にパソコンと向き合う時間が増えます。

    その結果、眼精疲労となることも珍しくありません。眼精疲労によって、目がかすんだり頭痛を引き起こしたりといったケースもあります。

    そのような事態を防ぐためにも、適度に休憩を取ったり部屋の照明を明るくしたりするなどの対策を講じましょう。

    テレワークでストレスを溜めない対策


    ここまで、テレワークのマイナス面をまとめてきましたが、本来テレワークには多くのメリットがあり、時間の調整がしやすいこと、通勤時間を削減できることなどが挙げられます。
    こういったメリットを意識し、ポジティブにはたらくことでストレスを軽減できます。テレワークでストレスを溜めないようにする対策は、以下の通りです。

    対策(1)適度に身体を動かす
    対策(2)十分な睡眠時間を確保する
    対策(3)オンオフの切り替えを意識する
    対策(4)仕事がしやすい環境を構築する
    対策(5)ルーティンを作り、生活のリズムを整える
    対策(6)無理をせず、適度な休憩を取る

    順番に解説します。

    対策(1)適度に身体を動かす


    テレワークでは外出する頻度が極端に減るため、運動不足になる人も多いはずです。適度に身体を動かすことで、運動不足が解消されます。気分転換にもなるため、ストレス解消につながります。

    可能であれば、散歩を習慣化したり近くのジムに通ったりしてみましょう。

    対策(2)十分な睡眠時間を確保する

    テレワークだからといって睡眠時間を削ってしまうと、集中力が低下して業務効率が落ちる原因となります。

    また、睡眠不足が続くことでイライラしたり太りやすくなったりもするので、生活のリズムをしっかり整えて、十分な睡眠時間を確保することを心がけましょう。

    仕事終了後にはリラックスするための時間を確保し、睡眠を十分に取ることで、疲労が回復しストレスの軽減につながります。

    対策(3)オンオフの切り替えを意識する


    テレワークでは自宅が仕事場となるため、仕事とプライベートとの区別がつかないことに悩まされている人も多いはずです。

    オンオフの切り替えを意識することで、オフィスではたらいていたときと同じような時間管理が行えるようになります。

    その結果生産性が向上し、長時間労働を防ぐことが可能です。

    対策(4)仕事がしやすい環境を構築する


    作業環境によって、業務効率は大きく変わります。そのため、仕事がしやすい環境を構築することで、これまで以上に集中しやすくなり、ストレスの軽減につながるはずです。
    机や椅子の高さや姿勢、照明などに適切な配慮をすることで、作業効率が向上しストレスを軽減することができます。
    テレワーク中に眠気や集中力の低下を感じる場合は、視界を明るくすることで改善することができます。照明を調整したり、窓を開けて自然光を取り入れたりすることでスッキリとした気分になり、作業効率を向上させることができます。

    また、仕事とプライベートの境界線を明確にするために、仕事スペース以外の場所では仕事に関することをしないように注意しましょう。

    対策(5)ルーティンを作り、生活のリズムを整える


    起きる時間や食事など同じ時間に行動するルーティンを作り、毎日の生活リズムを整えることで、作業や休憩の時間を明確にすることができ、生産性が向上します。
    仕事とプライベートのバランスを保ったり、家族との時間を確保したりするためにも、ルーティンは重要な要素です。

    対策(6)無理をせず、適度な休憩を取る


    適度な休憩を取ることで、集中力を高められることがわかっています。テレワークでは画面に向かっている時間が長くなりがちなので、目を休ませたりストレッチしたりすることで、リフレッシュすることが大切です。
    テレワークは仕事とプライベートの境界線が曖昧になるので、休憩時間には家族との交流を楽しむ、趣味や興味のあることに時間を費やすなど、気分転換することも勧めてみましょう。

    テレワークのストレスへの対処方法


    テレワークでストレスが溜まった従業員への対処方法は、以下の通りです。

    対処方法(1)チャットツールなどを用いてコミュニケーションを取る
    対処方法(2)定期的に面談の機会を設ける
    対処方法(3)ストレスチェックを定期的に行う

    順番に解説します。

    対処方法(1)チャットツールなどを用いてコミュニケーションを取る


    チャットツールなどを用いてコミュニケーションを取ることで、多くの人は孤独を感じにくくなり、ストレスが緩和されます。

    そのため、既にテレワークを実施していて、まだチャットツールを導入していないのであれば、検討してみましょう。

    なお、代表的なチャットツールとして、SlackやChatwork、LINE WORKSなどが挙げられます。それぞれ特徴が異なるので、比較検討した上で自社に最適なチャットツールを選びましょう。

    また、チャットツールだけでなく、定期的にオンライン飲み会を開催するのも効果的です。

    対処方法(2)定期的に面談の機会を設ける


    テレワークになると、基本的に単独で業務を行います。そのため、コミュニケーション不足となり、相談したいことがあっても誰にも打ち明けられず、孤独を感じやすくなります。

    定期的に面談の機会を設けることによって、抱えている不安や悩みなどを相談することが可能です。また、コミュニケーション不足も解消されるので、ストレス緩和につながります。

    対処方法(3)ストレスチェックを定期的に行う


    普段の業務で従業員一人ひとりのストレスがどのくらい溜まっているのかを把握するのは至難の業です。一方、ストレスチェックを定期的に行えば、ある程度把握できます。

    その結果、早めの段階でストレスを溜めないための対策を講じられます。ストレスの値が高いと判明したら、専門家への相談もおすすめです。

    最近は相談方法も多様化してきており、オンラインでの相談も可能です。忙しい人でも場所を選ばず専門家へ相談できるでしょう。

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    この記事では、テレワークでストレスが溜まる原因やストレスで起こる主な症状、ストレスを溜めないための対策などについて解説しました。

    テレワークでストレスを感じている人は多く、ストレスが溜まる原因は複数あります。ストレスによって精神的に疲弊したり、身体の凝りやむくみを発症したりする恐れがあるため、注意が必要です。

    テレワークでストレスを溜めないようにするためにも、適度に運動したり、オンオフの切り替えを意識したりすることを従業員に呼びかけましょう。

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