母集団形成とは?
母集団形成とは、自社の求人に興味を示す採用候補者を集めることです。
母集団形成の対象は、求人に応募してきた人だけではありません。自社の求人や仕事内容に興味を持ちつつも未だ応募には至っていない潜在的な求職者も、対象です。
自社に関心を寄せている人材を取りこぼしなく集めることで、1人でも多くの候補者を獲得します。
とはいえ、やみくもに人を集めれば良いわけではありません。自社のターゲットとなる母集団を「量」と「質」の両面から形成することが重要です。
母集団を正しく形成することで、自社の求める人材を1人でも多く確保しやすくなります。
母集団形成が重要視される理由
母集団形成が重要な理由としては、以下の3つが挙げられます。
- 売り手市場の加速
- とくに中小企業においては母集団形成が必要
- 母集団形成における新卒採用と中途採用の違い
それぞれの詳細について解説します。
売り手市場の加速
近年、売り手市場の加速が進んでおり、人材採用はますます難化を極めています。
少子高齢化により生産年齢人口(15歳〜64歳)の減少が著しい日本では、求職者も集まりにくいのが現状です。
総務省統計局「人口推計」を参考にすると、2021年10月1日時点における生産年齢人口は、国民全体の59.4%(約7450万人)でした。
※出典:総務省統計局「人口推計」
また、国立社会保障・人口問題研究所が発表した「日本の将来推計人口(平成29年推計)」からも生産年齢人口の減少がうかがえます。2030年には6875万人、2050年には5275万人にまで減少する見通しです。
人手不足が進む状況下においては、ただただ求人を出して応募者が来るのを待つという受動的な姿勢では人材の獲得は難航するばかりでしょう。
採用ターゲットを定めるなどして、能動的に母集団形成をおこなっていくことが重要です。
※参考:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」
とくに中小企業で母集団形成が必要
大手企業と比較し中小企業ではとくに人材採用に苦戦しているため、中小企業にこそ母集団形成は必要です。
理想とする人材、優秀な人材はより条件の良い大手企業に流れてしまい、人材の採用が難航している中小企業は少なくありません。
そもそも中小企業の場合、大手企業と比べて認知度・知名度が十分ではない傾向にあります。求職者に存在を知られていなければ、応募者が集まらないのは当然です。まずは自社のことを知ってもらうところから始めなければなりません。
そうした中小企業にこそ、母集団形成が重要です。母集団形成をおこなうことで、中小企業でも大手企業同様の「採用力」を得られる可能性があります。
母集団形成における新卒採用と中途採用の違い
同じ母集団形成でも、新卒採用と中途採用とでは内容が大きく異なります。
新卒採用 | ・新卒の学生が対象である ・1年を通した長期プロジェクトである ・ポテンシャル採用である ・選考ステップが多い |
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中途採用 | ・転職希望者や第二新卒者が対象である ・基本的には短期決戦である ・スキルや経験なども重視される ・即戦力を求める ・選考ステップは少ない |
新卒の母集団形成においては、「育てる」意識が大切です。選考とは別に学内説明会や社内見学会などのイベントを設けたり、SNS発信を通して自社の魅力を知ってもらったりします。育てる意識を持ちながらさまざまな施策を講じることで、時間をかけて自社への入社意欲を高めてもらいます。
中途採用の場合、育てる意識よりも事前準備が重要です。中途社員は新卒採用のように計画的なものではなく、欠員時など予期せぬタイミングで必要となることも多いでしょう。常日頃から採用ターゲットや採用要項の明確化を意識し、迅速に動けるようにしておくことが大切です。
母集団形成のメリット
正しい母集団形成ができれば、次のようなメリットが得られます。
メリット(1)採用後のミスマッチ防止・社員定着
メリット(2)生産性の向上
人材不足や業績不振に悩む中小企業であっても、母集団形成で優秀な人材を多く確保できれば、持続的な成長を果たしやすくなります。
メリット(1)採用後のミスマッチ防止・社員定着
母集団形成をおこなうことで採用後のミスマッチを防ぎ、社員の定着率を高めることが可能です。
採用ターゲットを明確にした母集団形成では、応募段階で自社の理念や社風に合わない候補者をスクリーニングします。それにより、採用後のミスマッチを防ぐことができ、自社にマッチする人材を獲得しやすくなるのです。
自社にマッチする人材は長期的に勤続する確立が高まり、内定辞退や早期離職を防ぎやすくなるでしょう。
メリット(2)生産性の向上
母集団形成をおこない、自社に適した人材を採用することで、生産性の向上にもつながるでしょう。
母集団形成をすることで、自社にフィットした人材を確保しやすくなります。カルチャーや業務内容がマッチする社員は、仕事に対して意欲的に取り組みやすく、早期離職のリスクも大きく減少します。
在籍年数に比例して着実に成長をしていくことから、自ずと生産性の向上にも期待ができるのです。生産性が高まれば、ひいては企業の成長にもつながります。
母集団形成によって自社で活躍する人材を継続的に採用できれば、事業の安定化も期待できるでしょう。
母集団形成の方法
母集団形成のメリットを十分に得るためには、その方法を理解し、使い分けていくことが重要です。
代表的な方法としては、以下が挙げられます。
- 求人サイト・求人情報誌
- 人材紹介会社
- 選考イベント
- 自社サイト
- ダイレクトリクルーティング
- SNS
- インターンシップ
- アルムナイ制度
各手法の特徴や違いを理解し、状況に応じて使い分けをしていきましょう。
求人サイト・求人情報誌
求人媒体とは求人募集を掲載できる場所で、現在では就職サイト・求人サイトなどオンラインが主体です。求職者に広く利用されており、多くの求職者と接点を持つことができます。
ただし、求人媒体を利用する場合には、応募条件や求める人材像を明確にしておかないと、母集団が大きくなりすぎて採用工数が肥大化してしまうおそれがあります。また、求人サイトは多数の求人を扱っているため、掲載の状態によっては自社の求人が埋もれやすくなることもデメリットといえます。そのため、多数の情報量を掲載しようとすると、費用が想定以上に高額になってしまう可能性もあるでしょう。
リスクを避けるためには、必要に応じて「特定の業界を扱う特化型の求人サイト」を活用するのも良いでしょう。
人材紹介会社
人材紹介会社を利用することで、母集団形成をおこなう方法もあります。
人材・採用に精通したプロの手を借りることで自社を効果的にアピールでき、質の高い候補者を確保しやすくなるでしょう。
人材紹介会社では膨大な数の求職者を抱えており、潜在的な候補者の確保を期待できる点もメリットです。
求人情報を公開したくない場合は、非公開での採用活動もおこなえます。求人を非公開にすることで、競合他社には秘密にしたい情報を隠しつつも採用活動を進められます。また、欠員時などで採用を急いでいるときにのみ採用を実施できるようになる点もポイントです。
選考イベント
合同説明会や会社説明会などの選考イベントは、求職者に直接自社をアピールできる場です。選考イベントには大きく分けて、誰でも参加できる「オープン型」と、サービスなどの利用者を対象とした「クローズ型」があり、規模や内容は多岐にわたります。イベントによっては面談や一次選考などを会場でおこなえるため、効率的に母集団を形成できるでしょう。
しかし、採用イベントへの出展には、規模によって参加料や人件費など大きな費用がかかります。出費を無駄にしないためにも、自社が参加して母集団形成が可能であるか、イベント内容や規模などをよく見極めることが必要です。
なお、近年ではオンライン型の採用イベントも開催されるようになりました。オンライン型のイベントの参加には居住地に制限がありません。また、移動の負担がないため時間を調整しやすいことなどから、今までに参加できなかった層も参加するようになっています。オンライン型も上手に活用すれば、より幅広い層へのアプローチが叶うでしょう。
自社サイト
自社の採用ページは、求人媒体に比べて自由なアピールができ、自社の魅力を伝えるには最適なツールです。社員の働きぶりや会社の理念など求職者が知りたい情報を掲載できるので、志望度の高い母集団を形成できるはずです。
ただし、会社の知名度が低い場合、求職者に採用ページを見てもらうまでのステップが必要となります。まず会社を知ってもらうための広告や、SNSからの流入を図るなど、ある程度の手間がかかる点はデメリットといえるでしょう。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、外部サービスを利用して企業が直接求職者にアプローチする方法です。採用担当者の手腕次第で優秀な人材を狙える点が特徴といえるでしょう。また、登録を済ませている転職潜在層にも具体的にアプローチできる点は、他の母集団形成方法にはないメリットです。
ただし、対象者一人ひとりに対してスカウトや返信などの対応が必要なため、採用に割く時間は長くなるでしょう。採用担当者に負担がかかるため、大きな母集団形成には向きません。
SNS
SNSは、近年の採用活動において重要性が高まっています。幅広い層が利用しており拡散力があるため、企業認知を高めるのに有効だからです。潜在層・顕在層の両方に情報発信が可能で、求人の告知やイベント開催情報などの「リアルタイム性の高い情報発信」にも利用できます。
ただし、SNSのみで直接母集団を形成するのは難しいため、他の手法と併用するのが一般的です。求職者への情報発信や交流をおこない、志望意欲を高めていくのがメインの利用方法となるでしょう。
SNSは広告利用を除き費用をかけずに運用できますが、求職者との接点を維持するには定期的な更新も必要です。運用のリソースやノウハウも必要になるため、費用対効果を見極めながら取り組んでいく必要があるといえます。
インターンシップ
インターンシップによって自社に興味を持つ学生を集める方法もあります。
インターンシップとは、大学生や専門学校生を対象に、実際に企業で働く体験をしてもらうことです。「就業体験」といえば、イメージが湧きやすいのではないでしょうか。
実際の仕事内容を体験してもらうことで、自社への興味や就業意欲を高めてもらえます。
インターンのメリットは、就職活動や働くことに意欲的な学生を集められることです。また、実際に職場を体験することで、自社の業務や雰囲気が自分と合っているか否かを学生自身に判断してもらえる点もメリットといえるでしょう。
アルムナイ制度
アルムナイ制度を利用することも、母集団形成の方法の1つです。
アルムナイ制度とは、企業の退職者や離職者といった「元社員」を組織化し、企業の経営資源とする制度です。
アルムナイ制度を設けることで、優秀な労働力を効率的に確保しやすくなります。一度は自社で働いていた経験のある人材なので、母集団の形成も効率的におこなえるのです。
当然、即戦力の確保にもつながるので、人材育成コストの削減も期待できるでしょう。
母集団形成のステップ
母集団形成は、以下のように順序立てておこなっていくことが重要です。
ステップ(1)採用目的の明確化
ステップ(2)採用ターゲットの決定
ステップ(3)採用予定数の決定
ステップ(4)母集団の目標値設定
ステップ(5)採用スケジュールの設定
ステップ(6)母集団形成の手法の選択
ステップ(7)採用活動の実施
ステップ(8)採用活動の分析・改善
1段階ずつ丁寧に準備を済ませて母集団形成に移ることで、効率的かつ効果的な採用活動を実現しやすくなります。
ステップ(1)採用目的の明確化
有益な母集団形成をおこなうには、採用目的を明確化することが重要です。
採用目的は企業ごとにさまざまであり、目的としては次のようなものが挙げられるでしょう。
- 企業の更なる発展のために人材が欲しい
- 欠員を補充するために採用したい
- 将来を担う若手を育成したい
- 高いスキルや外部のノウハウを自社に取り入れたい
目的が変われば、ターゲットの選定から採用プロセスまでの内容も大幅に変わってきます。そのため、採用活動を進める以前に、何のために採用活動をおこなうのか明らかにすることが重要です。
並行して自社の人材マップの作成もおこなうと良いでしょう。人材マップの作成により、自社に必要な人的リソースや足りない社員などを明確にできます。
採用目的や自社の状況・状態を明らかにすることで、採用活動での迷走が起こりづらくなります。
ステップ(2)採用ターゲットの決定
採用の目的が明確化されたら、採用ターゲットを詳細に決定していきます。
母集団形成の目的は、ただ数を集めることではありません。自社が求めている人材を必要数確保するために、母集団形成をおこないます。
自社にマッチする、自社が求めている人材を集めるためには、採用ターゲットの明確化が何より大切です。
ターゲットを設定する際は、経営者や人事の目線からだけでなく、現場のニーズも拾うことがおすすめです。ターゲット像が現実的・具体的であればあるほど、入社後の長期的な活躍が叶いやすくなります。
人物イメージやポテンシャルイメージ、欲しいスキルや経験、業務知識などを可能な限り具現化するようにしましょう。
ステップ(3)採用予定数の決定
採用ターゲットの策定を終えたら、具体的に何人程度の人材を集めるのかを決定していきます。
採用予定数を決めることで、母集団の目標値も決定でき、採用計画に具体性・現実味を持たせられます。
採用予定数を決定する際には、自社の事業計画や人員構成、現場のニーズなどをもとに決めていきましょう。その際、自社人員の年齢や雇用形態、職種、役職なども改めて確認し、今後の事業展開も視野に入れながら決定することが大切です。
多方面に意識を向けて採用予定数を定めることで、過不足なく人員を獲得できるようになります。
ステップ(4)母集団の目標値設定
採用予定数を決めたら、母集団の目標値を明確化していきます。目標値を明らかにすることで、必要数の母集団を形成しやすくなるからです。
目標値の設定は、ステップ③で決めた採用予定数から逆算して決定しましょう。採用プロセスごとの数値目標を設定し、スタート時の母集団形成においては何人必要なのかを算出します。
母集団形成の数は、多すぎても少なすぎてもいけません。
母集団が多すぎると見極めが困難となり、ミスマッチが起こりやすくなります。
逆に母集団が少なすぎると、そもそも十分な数の候補者が集まりません。仮にギリギリで採用目標値に達成しても、内定辞退が発生すれば採用目標人数に達しなくなってしまいます。
採用ターゲットの選定はもちろん母集団の目標値決定も、慎重かつ確実におこなうことが大切です。
ステップ(5)採用スケジュールの設定
母集団形成の目標を決定したら、採用スケジュールを設定し、それに沿って採用活動を進めていきましょう。
いつまでに採用したいのかを明確にし、そこから逆算して採用活動のスケジュールを立てていきます。採用(選考)プロセスごとに具体的なスケジュールを設定し、そのとおり動けるように進めましょう。
スケジュールで注意すべき点は、新卒採用と中途採用で異なります。
新卒採用の場合、競合他社から遅れをとらないよう、他社動向も考慮したスケジューリングが必要です。
一方で中途採用は短期決戦であることが多く、時期により求職者が増減しやすいという特徴があります。時期ごとの候補者の変動も考慮しつつ、スケジューリングをすると良いでしょう。
ステップ(6)母集団形成の手法の選択
採用スケジュールまで決定したら、母集団形成の手法を選択します。
採用ターゲットに適したアプローチ手法を選択することが大切です。年齢や採用区分(新卒か中途か)、職種、スキル・経験などを考慮し、ペルソナに沿った手法を採択しましょう。
たとえば新卒採用なら選考イベントやインターンシップ、中途採用なら人材紹介会社や求人媒体、ダイレクトリクルーティングなどが有効です。
ステップ(7)採用活動の実施
ここまでの手順を踏んだら、実際に採用活動をおこなっていきましょう。
設定したスケジュールに沿って、各種活動を進行していきます。
- 求人媒体に掲載する求人原稿の作成
- スカウト
- 応募者への連絡
- 人材紹介会社などとのコミュニケーション・打ち合わせ
- イベントの開催
- 面接、選考など
就職市場は日々目まぐるしく変化しており、法律の改正や世間の流れを受けて予定を変更せざるを得ないこともあります。情報収集や市場調査も継続的におこなっていくことが大切です。
ステップ(8)採用活動の分析・改善
採用活動を成功させるには、施策が適切かどうかを判断するために効果測定をし、必要に応じて改善を重ねていくことが不可欠です。母集団別に応募状況や選考通過率・入社率・辞退率・定着率などをデータ化し、母集団形成の効果を測定しましょう。
求める人材を採用できていない母集団については、その原因を見つけて施策の改善を図ります。このとき、母集団形成方法がターゲットと合っていないと思われる場合には、別の母集団形成方法を検討してみてください。
母集団形成を実施する時に直面する課題
母集団形成を実施していくと、当初の想定とは異なり、上手くいかない部分も生じてきます。よくある課題は、「数」と「質」の問題です。
それぞれの詳細について解説します。
母集団形成における「数」の課題
母集団形成を進めていくと、「応募者の数が集まらない」という課題にぶつかることが多々あります。
そもそも母集団を形成する「数」の確保に苦戦する企業は少なくありません。次のような理由から、母集団の数を集めることに苦戦するようです。
- 求人していることが認知されていない
- 自社の知名度が低い
- 自社の魅力が伝わっていない
母集団を確保するためには、さまざまな施策を試してみることが重要です。しかし、それによりノンコア業務が増えてしまい、担当者に過度の負担がかかってしまっているケースもよく見受けられます。
母集団形成における「質」の課題
母集団形成においては、自社にマッチする人材の確保ができないという「質」の課題も生じます。
どれほど応募者が集まっても、質が伴っていなければ必要数の確保は叶いません。自社とのマッチ率が低い人材、求める人物像にそぐわない人材ばかりで、母集団は確保できているのに採用できる人材がいない……といった事態に頭を抱える企業は少なくないようです。
こうした事情を受け、目標達成のために無理に採用をしてしまう企業も見受けられます。
本来、母集団形成においては、自社にマッチする人材の母集団を形成し、あくまでもターゲット層からの応募を獲得することが大事です。
採用目的や採用ターゲットがはっきりとしていない母集団形成では、コストのみが多くかかってしまい、それなのに肝心の成果は出ていないという状況に陥るリスクが高くなります。
母集団形成の課題に対しておこなうべき対策
母集団形成における数と質の課題は多くの企業を悩ませていますが、適切な対処を講じることで状況の打開が期待されます。
数と質の課題を抱えている企業が実施すべき対策について、それぞれ見てみましょう。
【母集団形成】「数」の課題に対しておこなうべき対策
母集団形成の数の課題を解決するには、企業の知名度や求人の認知度を高める行動をしましょう。
認知度を高めるためには、以下のような複数の母集団形成チャネルを組み合わせることが有効です。
- 合同説明会やイベントへの参加(出展)
- 企業説明会を積極的に開催
- SNSでの集客
- 求人媒体のこまめな更新
ターゲットに沿って複数の手法を組み合わせ、あらゆる方向からのアプローチをおこないます。オンライン施策、オフライン施策のどちらかだけに偏らず、双方を組み合わせることで応募の間口を広げられるでしょう。
ダイレクトメッセージを送る場合には、同じメッセージを無作為に送るのは好ましくありません。ターゲットに沿った内容にしたり、ターゲットの生活リズムを考慮したタイミングに配信したりするなど、工夫が必要です。
求職者と直に接する機会を積極的に増やしていくことを意識し、さまざまな角度からアプローチをしていくことで、母集団形成の数の課題を解消しやすくなります。
【母集団形成】「質」の課題に対しておこなうべき対策
母集団形成の質を高めるためには、採用目的や採用ターゲットの具体化・明確化が必要不可欠です。
採用目的や採用ターゲットがしっかりと定まっていなければ、質の良い母集団形成は叶いません。
自社にマッチする人物像や目的を明確化し、そこにフィットした母集団形成をおこなうことが大切です。採用ターゲットに響くメッセージが何かを考えることも重要です。
人物像や目的を明らかにし、ターゲットの関心を惹きつける発信をすることで、効率的かつ効果的な採用を実現しやすくなります。
また、継続的なデータ分析・改善も重要です。都度データの分析・見直しをおこない、市場の流行や自社・候補者の状況とニーズに合わせて、常に内容をアップデートしていくようにしましょう。そうすることで、状況や状態が変化しても、質の高い人材を安定的に確保しやすくなります。
まとめ
母集団形成により自社にマッチする人材を集めることで、採用後のミスマッチ防止や社員定着率の向上が期待できます。
母集団の形成にはさまざまな手法がありますが、各手法を組み合わせて多角的にアプローチをしていくことが重要です。また、成果の出る母集団形成をするには、順序立てて一つひとつ丁寧に準備を進めていく必要があります。
目的やターゲットをしっかりと決めた母集団形成をすることで、採用活動を理想通りに進めやすくなるはずです。