オンボーディングの支援施策や実施するメリット・成功させるためのポイントを解説!

オンボーディングの支援施策や実施するメリット・成功させるためのポイントを解説!

オンボーディングとは、新たに入社した人材が早期に活躍できるようにサポートする施策のことです。これを実施することでさまざまな効果が期待できます。

しかし、どのような施策を行うべきか分からないという担当者も多いはずです。そこでこの記事では、オンボーディングを実施するメリットや主な支援施策、オンボーディングを成功させるために意識すべきポイントなどについて解説します。

目次

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    オンボーディングとは?

    オンボーディングとは、目的地まで船や飛行機に乗るという意味の「on-board」から派生した言葉です。新たに入社した人材が、早期に活躍できるようにサポートする施策を指します。

    オンボーディングを実施することで、採用コストの削減や従業員満足度の向上などが期待できます。なお、オンボーディングと似ている言葉として「OJT」が挙げられます。

    OJTとは、「On the Job Training」の略称であり、先輩社員の指導をマンツーマンで受けながら、実際の業務を通じて知識やスキルを習得する手法のことです。

    オンボーディングは、継続的に実施することで、新たに入社した人材が自身のポテンシャルを発揮し、活躍してもらうことを目的としています。

    一方のOJTは、即戦力となる人材を育成することを目的とした手法のことであり、一時的に実施します。

    それぞれ言葉の意味は異なるので、間違えないように注意しましょう。

    オンボーディングを実施する企業が増えてきている理由

    最近では終身雇用制度が崩壊しつつあり、人材の流動化も加速しているのが現状です。実際、厚生労働省が公表した新規学卒就職者の離職状況のデータ(※)によると、新入社員が3年以内に離職する割合が大卒で31.2%、高卒で36.9%であることが判明しました。

    ※出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況を公表します」

    また厚生労働省が発表した「入職と離職の推移」(※)によると、すべての常用労働者を対象とした離職率も概ね約15%前後で推移していることがわかります。

    ※出典:厚生労働省「入職と離職の推移」

    日本では、少子高齢化による労働人口の減少によって、多くの企業で人手不足が深刻な問題となり、定着率を高めることが課題となっています。

    オンボーディングを実施することで、会社独自のルールや文化・仕事の大枠について分かりやすく教えるため、短期間で本来の仕事が覚えられるようになります。

    その結果、教育コストの削減や既存社員の負担軽減につながり、定着率の向上が期待できるのです。

    このようなことから、オンボーディングを実施する企業が増えてきているのです。

    オンボーディングを実施する3つのメリット

    オンボーディングを実施するメリットは、以下の3つです。

    • メリット(1)採用コストを削減できる
    • メリット(2)従業員満足度の向上につながる
    • メリット(3)短期間で仕事が覚えられるようになる 

    順番に解説します。

    メリット(1)採用コストを削減できる

    就職みらい研究所「就職白書2020」によると、1人の人材を確保するためにかかるコストは、新卒採用で93.6万円、中途採用で103.3万円であることが判明しています。(※)

    ※出典:就職みらい研究所「就職白書2020」

    早期離職となると、それまでのコストが無駄になるだけなく、新しく人材を確保するためのコストもかかってしまいます。これは、企業にとっても大きな痛手となるはずです。

    オンボーディングを実施することで早期離職を未然に防げるため、採用コストを削減できます。

    メリット(2)従業員満足度の向上につながる

    新たに入社した人材のなかには、職場の雰囲気にうまく馴染めるか不安に感じる人も多いはずです。オンボーディングでは、会社の文化を学んだり仕事への理解を深めたりする機会を設け、安心して働けるような施策を行います。

    その結果、職場の雰囲気にもすぐに馴染めるようになります。居心地の良さを感じてもらうことで、従業員満足度の向上が期待できるのです。

    メリット(3)短期間で仕事が覚えられるようになる

    オンボーディングでは、少しでも早く仕事に慣れてもらうために、会社独自のルールや文化だけでなく、仕事の大枠についても分かりやすく教えます。

    その結果、部署間における知識の格差をなくし、短期間で仕事が覚えられるようになることで、モチベーションの向上に期待ができます。

    また、指導する社員の負荷が軽減されるのもメリットです。

    オンボーディングの支援施策

    オンボーディングの支援施策として、以下の4つを紹介します。

    • 施策(1)研修
    • 施策(2)eラーニング
    • 施策(3)歓迎会
    • 施策(4)面談

    それぞれ解説します。

    施策(1)研修

    研修では、主に自社のルールやビジネスマナー・業務に必要な知識などを習得してもらうことが目的です。
    研修手法も以下のようにさまざまな種類があります。

    • OFF-JT:「Off The Job Training」の略称であり、社外のセミナーや研修に参加することで知識やスキルを習得する手法
    • ロールプレイング:受講者がそれぞれ役割を演じて、実際の現場を想定したシチュエーションを疑似体験する手法
    • グループワーク:課題について、グループ内で話し合いながら解決する手法
    • ケーススタディ:実際に起こった事例をもとに話し合って、解決策を見出す手法

    それぞれ特徴が異なるので、比較検討したうえで自社に合った手法を選択することが重要です。

    また、研修をただ受講してもらっただけでは、学習した内容が身につかない可能性が高いので、受講後にテストを実施するなど、アウトプットの機会を設けましょう。

    施策(2)eラーニング

    2つ目はeラーニングです。eラーニングでは、これから仕事を行ううえで必要な基礎知識やスキルなどを時間や場所に関係なく、自分の好きなタイミングで学習できます。

    教育の質も講師によって左右されることはありません。そのため、学習の進捗状況を一元管理することが可能です。また、一度コンテンツを作成すれば何度でも繰り返し利用できるため、教育コストを大幅に削減できるのも、企業側にとっては大きなメリットといえます。

    施策(3)歓迎会

    3つ目は歓迎会です。新たに入社した人材のなかには、「職場にうまく馴染めるだろうか」と不安に感じる人もいるはずです。歓迎会を行うことで、先輩社員と気軽にコミュニケーションが図れます。これにより、親密度を深められるでしょう。

    ただし、歓迎会に行きたくないという人も一定数いるので、無理強いだけはしないようにしましょう。

    施策(4)面談

    4つ目は面談です。入社直後は人間関係を構築したり、仕事を覚えたりする必要があります。そのため、さまざまな悩みを抱える人も多いでしょう。

    面談の機会を設けることで、それぞれが抱える悩みを把握してフォローすることが可能です。その結果、悩みの解消につながります。

    ただし、悩みは時間が経つにつれて変わってくるため、面談は一回で終えるのではなく、入社して1ヵ月目・3ヵ月目・6ヵ月目といったように定期的に実施しましょう。

    オンボーディングを成功させるために意識すべき5つのポイント

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    オンボーディングを成功させるために意識すべきポイントは、以下の5つです。

    • ポイント(1)実施目的を明確にする
    • ポイント(2)入社前から信頼関係を築いておく
    • ポイント(3)教育体制を整える
    • ポイント(4)目標を細かく設定する
    • ポイント(5)トレーナーの育成に注力する

    順番に解説します。

    ポイント(1)実施目的を明確にする

    オンボーディングを実施することで、採用コストを削減できたり、従業員満足度の向上につなげたりといったメリットが期待できます。
    しかし、オンボーディングの目的が曖昧な状態で実施すると方針がブレてしまい、それらの効果が得られなくなる恐れがあります。

    そのため、「なぜオンボーディングを行う必要があるのか」最初の段階で実施目的を明確にしましょう。

    ポイント(2)入社前から信頼関係を築いておく

    初対面の状態から関係性を構築するよりも、既に面識のある状態から構築したほうが、オンボーディングもスムーズに行えて、職場にも早く馴染めるようになるはずです。

    そのため、可能な限り入社前からコミュニケーションを図って、信頼関係を築いておくようにしましょう。

    ポイント(3)教育体制を整える

    どれだけ優秀な人材であっても、企業理念や業務フロー・業務における必要な知識などを身につけなければ、いきなり活躍することは困難です。

    そのため、教育体制をしっかり整えましょう。テレワークでオンボーディングを実施する場合には、チャットツールやWeb会議ツールの導入も必要不可欠ですので、忘れずに準備しましょう。

    ポイント(4)目標を細かく設定する

    オンボーディングを実施する際、最初から高い目標を掲げてしまうと、達成するまで時間がかかります。また、達成できなかった場合には挫折してしまい、早期離職の要因にもなりかねません。

    そのような事態を防ぐためにも、まずは目標を細かく設定して成功体験を積み重ねてもらうことを意識しましょう。

    ポイント(5)トレーナーの育成に注力する

    いくら優秀な人材が入社したとしても、トレーナーの育成スキルが乏しければ、オンボーディングを成功させるのは難しいでしょう。
    オンボーディングが成功するかどうかは、トレーナー次第といっても過言ではないので、トレーナーの育成にも注力しましょう。

    「自社に育成ノウハウがない」「トレーナーを育成するためのリソースが割けない」ということであれば、外部機関の利用をおすすめします。

    オンボーディングを進めたいならパーソルビジネスプロセスデザインへ

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    この記事では、オンボーディングを実施するメリットや主な支援施策、オンボーディングを成功させるために意識すべきポイントなどについて解説しました。

    オンボーディングを実施することで、採用コストの削減や従業員満足度の向上など、さまざまなメリットが期待できます。

    オンボーディングの支援施策として、研修やeラーニング・歓迎会などがあるので、自社に最適な施策を選んで実施しましょう。

    自社でオンボーディングを実施できるか不安ということであれば、パーソルビジネスプロセスデザインにお任せください。

    パーソルビジネスプロセスデザインでは、KATAruruによるオンボーディング支援サービスを提供しており、アバターを活用して心理師とのオンライン面談が行えます。これにより、メンタル不調への早期対応や重症化予防を実現し、定着率の向上につながります。

    面談内容とサーベイ結果は人事担当者や利用者に共有されるので、ラインケアにも活用可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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