部下のメンタル不調の5つのサイン!対応方法や未然に防ぐポイントも解説

部下のメンタル不調の5つのサイン!対応方法や未然に防ぐポイントも解説

日々の業務や職場の人間関係などの影響で、部下がメンタル不調となることは珍しくありません。その際には、上司として適切な対応を心がける必要があります。

しかし、具体的にどのような対応を取れば良いのか分からないという人も多いはずです。

この記事では、部下のメンタル不調が疑われるサインや、それに気づいたときの対応方法、未然に防ぐために意識すべきポイントなどについて解説します。

目次

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    メンタル不調とは?


    メンタル不調について、厚生労働省は「職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針~」のなかで以下のように定義しています。

    “精神および行動の障害に分類される精神障害や自殺のみならず、ストレスや強い悩み、不安など、労働者の心身の健康、社会生活および生活の質に影響を与える可能性のある精神的および行動上の問題を幅広く含むものをいう。”

    ※引用:厚生労働省「職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針~」

    職場での人間関係が悪かったり、長時間労働が常態化していたりすると、強いストレスを感じるようになり、メンタル不調に陥りやすくなります。

    メンタル不調になりやすい人の特徴


    メンタル不調になりやすい人の特徴は以下の通りです。

    特徴(1)完璧主義の人
    特徴(2)仕事に対して真面目に取り組む人
    特徴(3)プライベートが充実していない人
    特徴(4)周囲に対して気配りができる人

    順番に解説します。

    特徴(1)完璧主義の人


    完璧主義の人は、常に100点の状態を目指そうとします。そのため、自分が納得できないことがあれば、たとえ他の人から評価されたとしても、最初からやり直してしまう傾向があり、無駄なエネルギーを消費してしまうのです。

    その結果、疲れ切ってしまい、メンタル不調になりやすいといえます。

    特徴(2)仕事に対して真面目に取り組む人


    仕事に対して真面目に取り組む人は、周りでサボっている人を見かけると「なぜ自分がこんなにも頑張っているのに手を抜いているのだろう」と思うようになり、集中力が低下する恐れがあります。

    また、周囲からの信頼も厚いので、期待に応えなくてはいけないというプレッシャーを抱えてしまうことでストレスとなり、それがメンタル不調のきっかけとなるのです。

    特徴(3)プライベートが充実していない人


    たとえ仕事でミスをしたり上司に叱られたりしても、プライベートが充実している人であれば、休日にリフレッシュできます。

    しかし、特に没頭できるような趣味がなく、プライベートが充実していない人は、休日も仕事のことを考えてしまいます。

    その結果、ストレスだけが溜まってしまい、メンタル不調となってしまうのです。

    特徴(4)周囲に対して気配りができる人


    周囲に対して気配りができる人は、普段から自分ではなく他の人を優先して行動する傾向にあります。また、常に周りの状況を気にしてしまうため、他の人が怒られていると、自分ごとのように思ってしまうことも少なくありません。

    その結果、いつまでも心が休まることなく、メンタル不調になりやすい傾向にあります。

    部下がメンタル不調の可能性が高い5つのサイン

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    部下がメンタル不調の可能性が高いサインとして、以下の5つが挙げられます。

    サイン(1)単純なミスが増える
    サイン(2)欠勤や遅刻が見受けられる
    サイン(3)外見が大きく変化する
    サイン(4)情緒不安定になっている
    サイン(5)業務に対するモチベーションが低下している

    それぞれ解説します。

    サイン(1)単純なミスが増える


    これまで見受けられなかったような単純なミスが増えると、業務に集中できておらず、メンタル不調である可能性が高くなります。

    また、報連相ができなくなっていたり、業務量が変わらないのにもかかわらず、残業する時間が増えたりするといった傾向も要注意です。

    サイン(2)欠勤や遅刻が見受けられる


    欠勤や遅刻が見受けられるようになるのも、メンタル不調の代表的なサインです。最初は5〜10分ほどの遅刻だったとしても、次第に遅刻する時間が延びていきます。

    最終的には無断で欠勤するようになり、出社したとしても長時間席を離れるといった行動が見受けられるようになります。

    サイン(3)外見が大きく変化する


    メンタル不調の可能性が高いサインとして、外見が大きく変化することがあります。具体的に挙げられる変化は以下の通りです。

    • ヨレヨレのスーツを着て出社するようになり、身だしなみが悪くなった
    • 寝癖がついた状態で出社するようになり、清潔感がなくなった
    • 仕事中もボーッとしていて、俯いている時間が増えた
    • 短期間で体重の増減が激しく、周囲の人に気を遣われるようになった

    メンタル不調になると周囲の目を気にしなくなることが多くなります。そのため、上記のような変化が見受けられた場合には、一度本人に声をかけてみましょう。

    サイン(4)情緒不安定になっている


    業務中にいきなり泣き出したり、上司に対して乱暴な言葉遣いをしたりするといった行動が見受けられた場合には、メンタル不調である可能性は非常に高いです。

    周囲にも影響をおよぼす可能性があるため、早めに対応しましょう。

    サイン(5)業務に対するモチベーションが低下している


    これまでは会議中も積極的に発言したり、率先してプロジェクトメンバーに加わったりしていたのにもかかわらず、急に消極的となってしまった場合には、メンタル不調が疑われます。

    業務に対するモチベーションが低下している状態を放置してしまうと、離職や休職のきっかけにもなるので、日頃の業務に取り組む姿勢に変化がないかをしっかりチェックしましょう。

    部下のメンタル不調のサインに気づいたときの適切な対応方法


    部下のメンタル不調のサインに気づいたときの適切な対応方法は、以下の通りです。

    対応方法(1)面談の機会を設けて話を聞く
    対応方法(2)専門家への相談をすすめる
    対応方法(3)休職を提案する

    順番に解説します。

    対応方法(1)面談の機会を設けて話を聞く


    部下のメンタル不調に気づいたのであれば、面談の機会を設けて話を聞いてあげましょう。部下の現状を把握できるだけでなく、ストレス緩和につながります。

    ただし、メンタル不調であることを周囲に知られたくないという部下もいるはずです。そのため、面談の機会を設ける際には、なるべく静かな場所や周囲に人がいない場所を選ぶといった配慮も忘れないようにしましょう。

    対応方法(2)専門家への相談をすすめる


    メンタル不調の部下に対して安易にアドバイスをしてしまうと、さらに症状が悪化するリスクがあります。メンタル不調を改善するためには、専門的な知識が必要です。

    そのため、専門家への相談をすすめてみましょう。しかし、「仕事が忙しくて病院に行く時間を確保できない」という人もいるはずです。

    最近は専門家への相談方法も多様化してきており、オンラインでの相談も可能です。オンラインによって、忙しい人でも場所に関係なく専門家へ相談できます。

    また、オンラインでは画面越しに相談できるので、対面で話すのが苦手だったり抵抗があったりするという人でも利用しやすいのが、メリットといえるでしょう。

    対応方法(3)休職を提案する


    メンタル不調が続いた状態で働かせてしまうと、さらに症状が悪化し、最終的には退職してしまうリスクもあります。

    その結果、企業にとっても大きな痛手となりかねないので、部下のメンタル不調のサインに気づいたら、休職を提案してみましょう。

    ただし、休職期間を経て復帰したのにもかかわらず、再びメンタル不調に陥ってしまっては意味がありません。そのような事態を防ぐためにも、労働環境や業務量などを見直して、復帰しやすいような環境作りにも注力しましょう。

    メンタル不調の部下に対してやってはいけない3つのこと


    メンタル不調の部下に対してやってはいけないことは、以下の3つです。

    やってはいけないこと(1)自分の意見を押しつけない
    やってはいけないこと(2)放置する
    やってはいけないこと(3)部下の意見を否定したり話を遮ったりしない

    それぞれについて、解説します。

    やってはいけないこと(1)自分の意見を押しつけない


    メンタル不調の部下に対して持論を展開したり、「根性が足りないだけ」と精神論を語ったりするのは、逆効果になりやすいです。

    メンタル不調の原因や改善方法は人によって異なるので、自分の意見を押しつけないようにしましょう。

    やってはいけないこと(2)放置する


    部下のメンタル不調を軽んじてしまい、放置してしまう人も少なくありません。その結果、症状がさらに悪化してしまいます。

    管理者としての責任能力を問われるケースもあるため、面談の機会を設けて話を聞いたり、専門家への相談をすすめたりするなど、なにかしら対応しましょう。

    やってはいけないこと(3)部下の意見を否定したり話を遮ったりしない


    せっかく部下がメンタル不調について話してくれたのにもかかわらず、意見を否定したり、話を途中で遮ったりしてしまうと「自分のことを分かってくれない」と思われてしまいます。

    その結果、それ以降は本音を聞き出すのが困難となってしまい、たとえメンタル不調が改善されたとしても部下との関係に溝ができてしまうでしょう。

    その後の業務にも支障をきたしてしまう恐れがあるため、なるべく部下の話に耳を傾けることが重要です。

    部下のメンタル不調を未然に防ぐために意識すべきポイント


    部下のメンタル不調を未然に防ぐためには、以下3つのポイントを意識しましょう。

    ポイント(1)職場環境を改善する
    ポイント(2)定期的にアンケートを実施する
    ポイント(3)役職者に対してセミナーや研修を受講させる

    順番に解説します。

    ポイント(1)職場環境を改善する


    メンタル不調の要因には、職場環境が関係しているケースが多いです。

    そのため、コミュニケーションが積極的に図れるように机の配置換えを行ったり、効率的に業務が行えるようにテレワークを導入したりするなど、定期的に職場環境を改善してみましょう。

    ポイント(2)定期的にアンケートを実施する


    普段の業務で、部下がどのようなストレスや悩みを抱えているのかを把握するのは至難の業です。しかし、定期的にアンケートを実施することによって、部下が抱えているストレスや悩みを把握できます。

    それらの原因を洗い出して対策することで、メンタル不調を未然に防ぐことが可能です。

    ポイント(3)役職者に対してセミナーや研修を受講させる


    部下のメンタル不調を未然に防ぐためには、役職者もメンタル不調に関する知識を身につけておく必要があります。

    そのためにも、メンタルヘルスに関するセミナーや研修を受講させてみましょう。知識を身につけておくことで、部下のメンタルヘルスのサインにもいち早く気づけるようになります。迅速に対応することで、上司としての信頼も得られるはずです。

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    この記事では、部下がメンタル不調である可能性が高いサインや、気づいたときの対応方法、未然に防ぐために意識すべきポイントなどについて解説しました。

    メンタル不調の可能性が高いサインとして、単純なミスが増えたり外見が大きく変化したりするといったことなどが挙げられます。部下のメンタル不調のサインに気づいたときに、自分の意見を押しつけたりなにもしないで放置したりしてしまうと、症状が悪化するリスクが高いので、注意が必要です。

    その際には、面談の機会を設けて話を聞いたり専門家への相談をすすめたりするなど、適切に対応しましょう。部下のメンタル不調を改善したいのであれば、パーソルビジネスプロセスデザインにお任せください。

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