面接におけるキラー質問とは?
面接におけるキラー質問とは、回答次第で不採用にする可能性が高い質問のことです。キラー質問をすることで、求職者の本音を引き出すことが可能となり、自社にふさわしい人材であるかどうかを判断できます。
その結果、企業はミスマッチを未然に防げるようになるため、キラー質問は多くの企業で用いられています。
ただし、一度の面接で何度もキラー質問を行ってしまうと、圧迫面接と間違われるリスクがあるので、注意が必要です。なお、圧迫面接とは、面接官が意図的に求職者に対して威圧的な態度を取ったり、答えにくいような質問を投げかけたりするような面接のことを指します。
圧迫面接には、求職者のストレス耐性をチェックしたり、本音を引き出せたりするといった目的があります。しかし、志望度が著しく下がってしまうといったリスクもあるので、キラー質問を行う際には、圧迫面接と誤解されないようにすることが大切です。
実際に面接で活用されるキラー質問例10選
実際の面接で活用できるキラー質問例10選は、以下の通りです。
- これまでの経験を見抜くキラー質問例
- 人間性を見抜くキラー質問例
- 価値観を見抜くキラー質問例
- 自社との相性を見抜くキラー質問例
- 入社後に活躍できるかを見抜くキラー質問例
- コミュニケーションスキルの有無を見抜くキラー質問例
- 協調性の有無を見抜くキラー質問例
- 本心を見抜くキラー質問例
- 入社志望度を見抜くキラー質問例
- コンプライアンス意識を見抜くキラー質問例
それぞれ解説します。
質問例(1)これまでの経験を見抜くキラー質問例
質問例(1)これまでの経験を見抜くキラー質問例
これまでにどのような経験をしてきた人材なのかを見抜きたいのであれば、以下のようなキラー質問がおすすめです。
- これまでどのような経験をしてきたのか、簡潔に教えてください
- これまでの経験によって、どのようなスキルが身につきましたか?
- これまでの経験で嬉しかったことや大変だったことを教えてください
- これまでの経験で最も印象的だったことについて、1分以内で簡単に教えてください
- これまでの経験によって、具体的にどのようなことを学びましたか?
- これまでの経験で課題に感じたことはありますか?もしある場合には、どのように解決してきましたか?
質問例(2)人間性を見抜くキラー質問例
質問例(2)人間性を見抜くキラー質問例
どのような人物なのか、人間性を見抜きたいのであれば、以下のようなキラー質問がおすすめです。
- どのような人と一緒にはたらきたいですか?
- あなたの長所と短所について、詳しく教えてください
- 自身の性格について、どのように思っていますか?
- 当社に入社してから、あなたの長所をどのように活かしていきたいですか?
- 短所を改善するために、意識していることはありますか?
- あなたは周囲の人から、どのような性格だと思われていますか?
質問例(3)価値観を見抜くキラー質問例
質問例(3)価値観を見抜くキラー質問例
どのような価値観を持っている人材なのかを見抜きたいのであれば、以下のようなキラー質問がおすすめです。
- 将来的にあなたが思い描いているキャリアプランについて、教えてください
- これからはたらくうえで、どのような価値観を大切にしたいですか?
- どのようなときにやりがいを感じますか?
- あなたが影響を受けた人物について教えてください
- 現在、社会的問題となっている〇〇について、どのような考えをお持ちですか?
- 入社してから、どのように活躍していきたいと考えていますか?
質問例(4)自社との相性を見抜くキラー質問例
質問例(4)自社との相性を見抜くキラー質問例
自社とマッチする人材なのか、相性を見抜きたいのであれば、以下のようなキラー質問がおすすめです。
- 当社について、どのような印象を抱いていますか?
- 当社の魅力はなんだと思いますか?
- どのような環境ではたらきたいですか?
- 当社ではたらきたいと思う動機はなんですか?
- これまでチームの一員として、成し遂げたことや活躍したことはありますか?
- 当社の他にどのような企業を志望していますか?
- 集団行動するうえで、どのようなことが大切だと思いますか?
質問例(5)入社後に活躍できるかを見抜くキラー質問例
質問例(5)入社後に活躍できるかを見抜くキラー質問例
自社で長期的に活躍できるような人材なのかを見抜きたいのであれば、以下のようなキラー質問がおすすめです。
- 将来の具体的な目標はありますか?
- 大きな失敗をしたとき、どのような行動をしましたか?
- 当社に入社した場合、成し遂げたい目標はありますか?
- 当社に入社した場合、どのような活躍をしていくのか、具体的なイメージは浮かんでいますか?
- 新しい知識やスキルを習得する際に、どのようなアプローチを行いますか?
- 5年後、どのような人材になっていたいですか?
- これまでの人生のなかで、最も挑戦したことについて教えてください
質問例(6)コミュニケーションスキルの有無を見抜くキラー質問例
質問例(6)コミュニケーションスキルの有無を見抜くキラー質問例
円滑なコミュニーケーションを図れる人材なのかを見抜きたいのであれば、以下のようなキラー質問がおすすめです。
- 初対面の人と話すときに、意識していることはありますか?
- あなたは友人からどのような人物と思われていますか?
- 人と話すのは得意ですか?それとも苦手ですか?
- 人間関係を構築するにあたって、どのようなことを意識していますか?
- 具体的にどのようなタイプの人が苦手ですか?
- チームで作業する場合と個人で作業する場合、どちらのほうが好きですか?
- 簡単に自己紹介をお願いします
質問例(7)協調性の有無を見抜くキラー質問例
質問例(7)協調性の有無を見抜くキラー質問例
みんなで協力して業務を遂できる人材なのかを見抜きたいのであれば、以下のようなキラー質問がおすすめです。
- 良好な人間関係を構築するためには、何が大事だと思いますか?
- 複数人で協力して、何か成し遂げた経験はありますか?
- もしある場合には、どのような役割でしたか?
- 仲間内で対立した場合、どのように対処しますか?
- 良いチームと悪いチームには、それぞれどのような特徴があると思いますか?
- チームワークを重視するきっかけになった出来事はありますか?
- もしある場合には、具体的に教えてくださいチームとして行動するうえで、何が大切だと思いますか?
質問例(8)本心を見抜くキラー質問例
質問例(8)本心を見抜くキラー質問例
どのように思っているのか、本心を見抜きたいのであれば、以下のようなキラー質問がおすすめです。
- あなたが普段から大切にしている言葉はありますか?
- もしあなたが100万円もらえるとしたら、何に使いますか?
- あなたの尊敬している人物が不正をしていたら、どのような行動を取りますか?
- あなた自身を動物に例えた場合、なんですか?
- あなたが当社の社長である場合、やりたい施策や成し遂げたい目標などはありますか?
- あなたは今の人生に満足していますか?
- もし満足していない場合、何を改善すれば良いと思いますか?
質問例(9)入社志望度を見抜くキラー質問例
質問例(9)入社志望度を見抜くキラー質問例
どれくらい当社に入社したいと思っているのかを見抜きたいのであれば、以下のようなキラー質問がおすすめです。
- どのようにして当社を知りましたか?
- なぜ当社の選考を受けようと思ったのですか?
- 企業を選ぶ際に重要視しているポイントついて教えてください
- 企業を選ぶうえで、どのようなことを大切にしたいと思っていますか?
- 当社の第一印象と、現時点での印象に変化はありますか?
- もしも当社の選考に落ちた場合、どこの企業にいきますか?
質問例(10)コンプライアンス意識を見抜くキラー質問例
質問例(10)コンプライアンス意識を見抜くキラー質問例
コンプライアンスについて、どのように思っているのかを見抜きたいのであれば、以下のようなキラー質問がおすすめです。
- 社内ルールはどれくらいまで守る必要があると思いますか?
- 「コンプライアンス」という言葉の意味をご存じですか?
- コンプライアンスは、具体的にどのようなことに気をつければ良いと思いますか?
- コンプライアンス違反の現場に遭遇した場合、どのような対応をしますか?
- あなたが思う「良いコンプライアンス文化」とは、どのようなものですか?
- あなたがはたらく部署でコンプライアンス違反が発生した場合、どのような影響があると思いますか?
面接でキラー質問するときのポイント
面接でキラー質問するときには、以下のような5つのポイントを意識しましょう。
- ポイント(1)自社が求める人物像を明確にする
- ポイント(2)回答しやすい雰囲気を作る
- ポイント(3)タブーな質問は避ける
- ポイント(4)キラー質問の内容を深堀りする
- ポイント(5)自身の経験談も伝える
順番に解説します。
ポイント(1)自社が求める人物像を明確にする
ポイント(1)自社が求める人物像を明確にする
キラー質問は、ミスマッチを防ぐために面接で用いられますが、数多くあります。
そのため、具体的にどういったキラー質問を求職者に問いかけるべきか、迷ってしまう面接官も少なくありません。
迷わないようにするためにも、まずは自社が求める人物像を明確にしましょう。そうすることで、自然と最適なキラー質問が行えるようになるはずです。
ポイント(2)回答しやすい雰囲気を作る
ポイント(2)回答しやすい雰囲気を作る
求職者が緊張している状態で面接を続けてしまうと、キラー質問をした際に本心を引き出せないリスクがあります。
その結果、実際は自社に適した人材であるにもかかわらず不採用としてしまい、機会損失が起こる恐れがあるため、注意が必要です。
そのような事態を防ぐためにも、面接官は明るい表情を意識したり適度に相槌を打ったりするなどして、求職者が回答しやすい雰囲気を作ることを心がけましょう。
ポイント(3)タブーな質問は避ける
ポイント(3)タブーな質問は避ける
求職者がどのような人物なのかを見極めるために、個人情報まで聞き出そうとする面接官もいるはずです。
しかし、いくら面接であってもタブーな質問というのがあるので、十分に気をつけなければいけません。
タブーな質問の例として、本籍や家族・宗教・思想・生活環境などに関する質問が挙げられます。タブーな質問によって、罰則が科せられたり企業としての価値が下がったりする恐れがあるため、十分に気をつけましょう。
タブーな質問についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
※参考:「面接官によるタブーな質問12選!心がけるポイントやコツを解説!」
ポイント(4)キラー質問の内容を深堀りする
ポイント(4)キラー質問の内容を深堀りする
せっかくキラー質問をしたとしても、一問一答形式となってしまっては、求職者の本質を見抜くのは困難です。
そのため、キラー質問に対する具体的なエピソードを引き出したり、なぜそのように感じたのかをさらに質問したりするなど、キラー質問の内容を深掘りすることを意識しましょう。
ポイント(5)自身の経験談も伝える
ポイント(5)自身の経験談も伝える
キラー質問によっては、回答するのが難しい内容もあるはずです。そのため、質問する際には自身の経験談を伝えてみましょう。
例えば、「私自身、中学校〜高校までバスケ部に所属しており、県大会に出場しことがあるのですが、〇〇さんは複数人で協力して何か成し遂げた経験はありますか?」といったように、質問前に自身の経験談を伝えることによって、求職者は回答しやすくなるはずです。
面接の精度を高めたいならパーソルビジネスプロセスデザイン
この記事では、キラー質問における基礎知識やキラー質問するときのポイント、実際の面接で活用できるキラー質問例10選について解説しました。
キラー質問をすることで、求職者の本音を引き出せるようになり、自社にマッチしている人材であるかどうかの判断材料にできます。面接でキラー質問するときには、回答しやすい雰囲気を作ったり、キラー質問の内容を深堀りしたりすることを意識してみましょう。
今よりも面接の精度を高めたいのであれば、パーソルビジネスプロセスデザインにお任せください。
パーソルビジネスプロセスデザインでは、「採用面接官トレーニング」を提供しています。
学習とトレーニングを組み合わせた最適な研修プログラムとなっており、受講することで面接官のスキルアップにつながるため、さらに効果的な面接が行えるようになるはずです。
以下のように2つのプランを用意しておりますので、自社に最適なプランを選んでみてください。
- ライト版:面接における基礎知識の習得を目的として、コンテンツを作成したプラン
- フルカスタマイズ版:独自の採用基準や面接での課題に合わせてコンテンツを作成したプラン