面接官マニュアルに記載すべき5つの項目について徹底解説!

面接官マニュアルに記載すべき5つの項目について徹底解説!

面接は、企業と応募者がマッチしているかどうかを見極める非常に重要な機会です。そのため、面接官の立ち振る舞いや質問内容に問題があると、有益な採用ができないだけでなく、企業イメージの低下や内定辞退されてしまう恐れがあります。

そのような事態を防ぐためにも「面接官マニュアル」を作成して面接クオリティの均一化を図ろうとしている企業も多いはずです。

そこでこの記事では、面接官マニュアルに記載すべき項目とその内容について解説します。面接官マニュアルをこれから作成しようと考えている担当者は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

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    採用活動を成功させるにあたって面接官マニュアルは必要不可欠


    企業が採用活動を行うにあたって「どのような人材を雇用したいのか」についてはあらかじめ決めているはず。しかし、面接における質問内容や実際の流れなどは現場の担当者に任せているケースが少なくありません。

    そのため、情報の共有がしっかりできていなかったり、面接官の経験が浅かったりすると、採用したい人材がブレてしまい、採用活動そのものが失敗する恐れもあります。

    そのような事態を未然に防いで採用活動を成功させるためにも、面接官マニュアルは不可欠です。

    これから面接官マニュアルを作成するにあたって、記載すべき項目について次項で詳しく解説します。

    記載項目(1)面接官の役割


    面接官マニュアルに記載すべき項目の1つ目が「面接官の役割」です。具体的な内容として以下のようなものが挙げられます。

    • 自社に合った人材か見極める
    • 応募者に対して自社の強みや魅力をアピールする

    ひとつずつ解説します。

    1. 自社に合った人材か見極める


    自社が掲げているビジョンや経営方針などに対して共感が得られない場合は、早期離職の原因になりかねません。
    そのような事態を防ぐためにも、面接官の役割として自社にマッチしている人材かどうかを見極める必要があります。

    具体的には、以下の項目で判断します。

    • スキル
    • 人物像 
    • 志向性
    • 価値観 など

    2. 応募者に対して自社の強みや魅力をアピールする


    面接は、企業と応募者の両方がマッチしているかどうかを見極める大切な機会です。そのため、仮に企業側が良い人材だと思っていても、応募者側が入社したいと思ってくれなければ成立しません。


    最近は特に売り手市場の傾向が強く、人材を確保するのが難しくなっています。自社の強みや魅力を応募者にアピールするのも面接官の重要な役割です。

    記載項目(2)面接の一連の流れ


    面接官マニュアルに記載すべき項目の2つ目が「面接の一連の流れ」です。具体的には以下のような内容が挙げられます。

    • アイスブレイク
    • 自己紹介
    • 応募者に対しての質問
    • 質疑応答
    • 事務連絡

    順番に解説します。

    1. アイスブレイク


    面接では緊張している応募者が多いので、まずはアイスブレイクを取り入れて話しやすい雰囲気を作りましょう。

    アイスブレイクでおすすめの質問例は以下の通りです。

    • 駅からここまで迷わずに来れましたか?
    • 最近はかなり暑くなってきましたが、体調はいかがですか?
    • 履歴書を拝見したのですが、〇〇さんは映画鑑賞が趣味なんですね。最近はどのような映画を視聴しましたか?

    2. 自己紹介


    アイスブレイク終了後は、自己紹介を行います。面接官は以下の内容について簡単に述べましょう。

    • 氏名
    • 所属している部署
    • 現在担当している業務内容
    • 入社歴

    その後、応募者からも自己紹介を行ってもらいます。

    3. 応募者に対しての質問


    志望動機、将来のビジョン、以前の職場を退職した理由など、気になる内容や履歴書などで把握できなかった部分について質問しましょう。

    応募者が質問に答えているときは、その内容だけでなく目線や表情などにも注目して、人物像を把握することが大切です。

    質問を一問一答形式で進めてしまうと、具体的な答えが得られずに本音を引き出せない可能性があります。採用のミスマッチを避けるためにも、詳しく知りたい部分については深掘りすることを意識しましょう。

    4. 質疑応答


    面接官から応募者に対しての質問が終了したら、次は応募者から面接官に対して質問の有無を確認します。

    もし、応募者からの質問がある場合は、丁寧に回答してあげましょう。その場で答えるのが難しい場合は「後日、メールもしくは電話で回答します」と返答しましょう。

    緊張で質問できない応募者もいるため、面接官は気軽に質問できるような雰囲気作りを意識することが大切です。

    5. 事務連絡


    応募者からの質問に回答したら、最後に事務連絡を行います。事務連絡の主な内容は以下の通りです。

    • 合否を出すまでの日程
    • 合否を通知する方法
    • 選考を通過した場合の今後のスケジュール

    上記のほかにも事務連絡があればこのタイミングで伝えましょう。

    記載項目(3)面接を行う前に面接官が準備すること

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    面接官マニュアルに記載すべき項目の3つ目が「面接を行う前に面接官が準備すること」です。具体的には以下のような内容が挙げられます。

    • 質問する内容を考えておく
    • 評価シートを作成しておく
    • 面接の流れを理解しておく
    • 企業が求める人物像を把握しておく

    ひとつずつ解説します。

    1. 質問する内容を考えておく


    質問する内容に詰まってしまうと、応募者は「自分にあまり興味がないのだろうか」と不安な気持ちになってしまいます。
    その結果、面接の雰囲気が悪くなったり進行が滞ったりしてしまうため、質問する内容は事前に考えておきましょう。

    質問する内容はある程度テンプレート化できるため、質問リストを作成しておくことで、面接をスムーズに進められます。

    2. 評価シートを作成しておく


    面接官の主観が入ると採用基準がブレてしまい、ミスマッチが起こる可能性が高くなります。
    そのような事態を避けるため、評価シートを作成しておきましょう。

    評価シートを作成することで評価するポイントが明確になり、自社が求める人材をより高い精度で確保しやすくなります。

    3. 面接の流れを理解しておく


    面接の流れを把握していないと、スムーズな進行ができずに予定していた終了時間を大幅に過ぎてしまいます。

    その結果、次に予定していた面接時間を変更しなければならず、応募者やほかの面接官に多大な迷惑をかけることになります。また、応募者に悪い印象を与えてしまうこともあるため、注意が必要です。

    そのような事態を防ぐためにも、経験の浅い面接官は特に事前に面接の流れを理解しておきましょう。

    4. 企業が求める人物像を把握しておく


    応募者がどんなに魅力的な人物だったとしても企業が求める人物と異なっていると、内定辞退や早期離職につながります。そのようなミスマッチを避けるために、事前に決定している「企業が採用したい人物像」をしっかりと把握して応募者の選定に臨むことが大切です。

    記載項目(4)面接を成功させるために面接官が意識すべき5つのポイント


    面接官マニュアルに記載すべき項目の4つ目が「面接を成功させるために面接官が意識すべきポイント」です。具体的な内容として以下が挙げられます。

    • 就職差別につながるような質問はしない
    • 話しやすい雰囲気を作る
    • 身だしなみを整える
    • 身ぶり手ぶりを大きくする
    • 通信環境を整えておく

    順番に解説します。

    1. 就職差別につながるような質問はしない


    就職差別とは、応募者の資質や能力、適性ではなく、性別や出身地など本人の責任でない事情などで、採用・不採用を決めることを指します。就職差別は、応募者に不快な思いをさせ企業のイメージダウンを招くのはもちろん、改善命令の対象となることもあるため注意しなければいけません。

    就職差別につながる質問として以下のようなものが挙げられます。

    • 本籍や出生地に関すること
    • 家族に関すること
    • 住宅状況に関すること
    • 宗教に関すること
    • 思想に関すること など

    2. 話しやすい雰囲気を作る


    緊張が緩和されないまま面接を進めてしまうと、応募者の本音が聞き出せないので、話しやすい雰囲気を作ることが大切です。

    緊張の度合いは応募者によって異なるので、反応を伺いながらアイスブレイクの時間を調整しましょう。

    3. 身だしなみを整える


    応募者にとって面接官は、選考時点で関わる数少ない企業側の人間です。そのため、企業の印象は面接官が決めるといっても過言ではありません。

    面接官の服装がヨレヨレのスーツで髪もボサボサでは「身だしなみを整えられないくらい忙しい企業なのではないか」と不安を抱かせてしまいます。

    面接官の身だしなみが応募者の入社意欲低下につながることもあるため、面接時は普段以上に印象の良い格好を心がけましょう。

    4. 身ぶり手ぶりを大きくする


    画面越しで行うオンライン面接では、対面時と比べて表情や雰囲気が伝わりづらいことがあります。

    「質問に回答しても表情が変わらないから、怒っているのではないか」といった誤解を生んでしまうことにもつながるため、オンライン面接ではいつも以上に身ぶり手ぶりを大きくすることを意識しましょう。

    5. 通信環境を整えておく


    オンラインで面接をスムーズに進めるうえで、快適な通信環境を整えることは欠かせません。通信環境が不安定な状態で面接を行った場合、音声が途切れたり画面がフリーズしたりする恐れがあります。オンライン面接を行う際は、通信環境が良好な場所で面接に臨みましょう。

    また、万が一のトラブルに備えて「不具合が起きたらこちらから連絡することを事前に伝える」「ポケットWi-Fiを用意しておく」など対応策を考えておくのがおすすめです。

    記載項目(5)実際の面接で使える質問例


    面接官マニュアルに記載すべき項目の5つ目が「実際の面接で使える質問例」です。具体的には以下のような内容があります。

    • 経験やスキルについて知りたい場合
    • 前職の退職理由について聞きたい場合
    • キャリアビジョンについて知りたい場合
    • 人柄について知りたい場合

    ひとつずつ解説します。

    1. 経験やスキルについて知りたい場合


    経験やスキルについて知りたい場合におすすめの質問例は、以下の通りです。

    • 学生時代に一番印象に残っている出来事について教えてください
    • 学生時代にはどのようなアルバイトをしてきましたか?
    • 前職では〇〇の経験があるとのことですが、具体的にどのようなポジションで何年ほど携わっていましたか?

    2. 前職の退職理由について聞きたい場合


    前職の退職理由について聞きたい場合におすすめの質問例は、以下の通りです。

    • 転職活動を始めたきっかけについて教えていただけますか?
    • 転職回数が多いようですが、その理由は何ですか?
    • 以前の企業には◯年間勤めていたとのことですが、なぜこのタイミングで転職しようと思ったのですか?

    3. キャリアビジョンについて知りたい場合


    キャリアビジョンについて知りたい場合におすすめの質問例は、以下の通りです。

    • 当社にエントリーしようと思ったきっかけは何ですか?
    • 当社に入社した後はどのようなキャリアを目指していきたいですか?
    • 当社に入社した場合、実現したいことなどはありますか?

    4. 人柄について知りたい場合

    人柄について知りたい場合におすすめの質問例は、以下の通りです。

    • 友人や家族からはどのような人物だと思われていますか?
    • これまで大きな失敗をした経験はありますか?また、どのように乗り越えましたか?
    • 自分の長所と短所について教えてください

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    この記事では、面接官マニュアルに記載すべき項目とその内容について解説しました。採用活動のなかでも面接は、自社と応募者の相性を確かめるための重要なフェーズです。

    そのため、採用活動を成功させたいのであれば、この記事を参考に面接官マニュアルを作成してみましょう。

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