品質評価の代行依頼が可能に!コールセンターの応対品質改善サービスについて解説

品質評価の代行依頼が可能に!コールセンターの応対品質改善サービスについて解説

コールセンター業務は運用次第でサービス品質が大きく変わってしまうため、定期的に品質評価を行うことは重要な業務の一つといえます。

しかし、多くのコールセンターでは通常業務に追われてしまい、なかなか品質評価まで手が回らないことも多いため、昨今では品質評価を代行依頼する企業も増えてきています。

そこで本記事では、コールセンターの品質評価の内容や問題点にくわえ、代行会社がどのような業務を代行してくれるのか、などを解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

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    そもそもコールセンターの品質とは

    コールセンターにおける品質とは、視点の違いにより「クオリティ」と「パフォーマンス」の2つに大別でき、さらに細かく「応対品質」「接続品質」「処理品質」「運営品質」の4つに分けられます。

    近年では店舗を持たない企業も増えており、一番初めにお客様と接するのがコールセンターのオペレーターである、というケースも多くなっています。それはまさに「コールセンターは企業の顔」ともいえるような存在になっているのではないでしょうか。

    そうなると、コールセンターで応対品質の高いサービスを提供することができれば企業価値は高まりますが、逆に提供される商品やサービスがどれだけ優れていても、コールセンターでの応対品質がおざなりになってしまっては、企業の価値は著しく下がってしまいます。

    では、前述の応対品質だけを優先すれば良いかと思われがちですが、そうではありません。接続品質をはじめとした他の評価指標も重要で、どれだけ素晴らしい応対を提供できる環境であったとしても、何回電話をしてもつながらないコールセンターでは品質以前の問題となってしまいます。

    つまり、パフォーマンスとクオリティのバランスを見ながら運用することが、コールセンターの品質管理として重要なポイントとなってくるのです。

    コールセンターの管理指標と品質評価の方法

    コールセンターでは毎日膨大な数の入電対応を行うことに加え、定期的にクレームが発生するなど、オペレーターへの心理的・精神的負担が大きい職種の一つです。そのため、オペレーターという職種全体として、離職率や欠勤率の高さは多くの企業でも課題となっています。

    具体的な指標は各社で変わってきますが、いかに持続的かつ継続可能なセンター運営が行われているか、という視点で、責任者やコールセンターの評価を行います。具体的には、オペレーターの欠勤率や一定期間の離職率、各社で用意された人事指標などで評価を行っていきます。

    また、コールセンターにおける品質評価の方法は、「機械的に測定できる部分」「人的判断が必要となる部分」が存在します。この点について、詳しく確認していきましょう。

    2-1. 機械的に算出できる評価

    機械的に算出できる評価は、コールセンターで使用している電話回線システムからレポートとして抽出可能な「入電数」や「応答数」、「待ち呼数」など、システムから取り出せる情報を指します。

    これらは「CPH」と呼ばれる1時間当たりの対応件数や、平均通話時間、平均後処理時間など、主に処理能力を測る指標として使用され、オペレーターの処理品質に関する評価を行うことができます。

    ※「CPH」について詳細を知りたい方は下記のコラムも合わせてご参照ください

    2-2. 人的判断が必要となる評価

    人的判断が必要となる評価とは、一方で機械的な評価が難しく、多くのコールセンターで対応に苦慮している「応対品質」に関する評価です。こちらは応対時のビジネスマナーや言葉遣い、傾聴を始めとしたお客様の気持ちをしっかりと汲み取れているかなど、単純な数値化が難しいため人的判断が必要な評価になります。

    応対品質の評価には、オペレーターの応対を録音やリアルタイムで音声確認を行う「コールモニタリング」や、お客様役となった調査員が実際にコールセンターに連絡を行う「ミステリーコール」と呼ばれる方法などがあり、いずれも事前に取り決めた評価基準をもとにオペレーターの応対内容を判定します。

    ※「ミステリーコール」について詳細を知りたい方は下記のコラムも合わせてご参照ください

    コールセンターにおける品質評価を改善する方法

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    品質評価の結果のみでコールセンターの品質が改善されることはありません。品質評価の内容に基づいた次のアクションを起こすことが重要なポイントです。では続いて、代表的な改善方法について改めて確認していきましょう。

    方法(1)品質評価のフィードバックをする

    一般的に、「モニタリング」や「ミステリーコール」などで得られた応対品質の評価を中心に、オペレーターにフィードバックを行っていきます。

    コールセンターによっては処理品質なども含めた評価を伝え、品質の維持向上に努めます。オペレーターにとっては目指すべき目標が明確となりますので、技術的な改善に加えて業務に対するモチベーションの向上にもつながっていきます。

    方法(2)研修を実施する

    コールセンターにおける研修は、入社時にコールセンターで働くうえでの言葉遣いやマナーなど、技術的な指導に加えて窓口業務に取り組むうえでの心がけや姿勢など、メンタル維持に関する研修もあわせて行われるのが一般的です。

    くわえてベテランには、ワンランク上の応対品質研修として、責任者になるものには「クレーム応対研修」や「SVスキル研修」を行います。そうして、評価結果やその人のキャリアなどに基づいた研修を追加で実施することで、コールセンターとしての品質向上に繋げていくのです。

    これらの研修は、オペレーター毎の課題や目標に沿った内容である必要があり、継続的な品質評価と定期的なフィードバックが前提となってきます。

    方法(3)業務システムやツールの改善をする

    オペレーターの対応に落ち度が無くとも、コールセンターで使用している業務システムや業務ツールなど、オペレーションの仕組みやフロー自体に問題点があって品質を低下させてしまっているケースがあります。

    複数のオペレーターで同じようなミスや課題点が散見されるようであれば、チェックを実施して誰が見ても分かりやすく使いやすい業務フローやツールに作り変えていくなどの対策が必要です。

    これらは影響範囲が大きいものですので、オペレーターの管理と同様に、管理者や責任者が眼を光らせておくべきポイントの一つといえるでしょう。

    コールセンターの品質評価で注意すべきポイント

    それでは続いて、コールセンターの品質評価において注意すべきポイントについて2つほど挙げて解説しましょう。

    ポイント(1)品質評価は負荷の高い業務である

    特に外部企業から業務を受託するコールセンターでは、応対件数が増えれば増えるほどセンターとしての売上が多くなる契約である場合が一般的です。そのために現場は、できる限り多くの応対を行う必要があり、通常業務だけで手一杯となっているケースが散見されます。

    負荷を軽減するために応対品質の専任部門を設置し、現場と切り離して品質管理を実施しているコールセンターも見受けられますが、オペレーターの人数と比べると非常に少ない人員で運用している場合が多いです。

    「コールモニタリングなどは音声を聞くだけだから楽じゃないのか?」と思われがちなのですが、実はモニタリングはコールセンター内でも1・2を争うほど時間と手間のかかる作業です。一般的に1本分の応対音声を1回通して聴くだけではすべての評価を下すことは難しく、チェックすべき箇所があれば何度も何度もリピートして判断し、評価を行っていきます。

    評価担当者への負担軽減のため、1本の音声も10分前後のそこまで長くない応対を選んでピックアップすることが多いですが、それでも1時間程度の作業時間を要することも少なくありません。また、モニタリングだけでなくフィードバックや資料の作成、研修の実施などその他の業務もありますので、良くても1日に5本前後が限界といえるでしょう。

    応対品質の評価結果をオペレーターの査定基準として使用する企業も多く、責任を持って集中してチェックする必要があるため、心理的な負荷も高い業務なのです。

    ポイント(2)専任担当者を置いていないセンターも多い

    前述した通り、コールモニタリングが非常に負荷の高い業務であるにも関わらず、中小規模のコールセンターではリソースの観点から、専任部門や担当者を置いていないことも多くあります。その場合、SVをはじめとした現場責任者がモニタリングチェックを行うことになります。

    しかし、通常業務だけで手一杯ななかでチェックを行うため、評価がおざなりになってしまうケースも多くあります。しっかりとモニタリングを行うための時間を作ろうとすると、責任者が残業して対応するしか手段がなくなり、「労働環境の悪化」という別の問題につながってしまうケースも散見されます。

    そうすると結果としてモニタリングやフィードバックの頻度が少なくなってしまうので、「品質の維持向上が難しくなっている」というコールセンターも多く存在するのです。

    コールセンターの品質評価は代行できるのか

    前述したように、現場では電話応対をはじめとした膨大な作業量を毎日のように処理しており、品質評価に時間と労力を割くことは容易ではありません。近年ではそのような背景もあって、“品質評価業務を代行する企業”が増えてきているのです。

    では、品質評価業務を代行する企業は、どのようなサービスを提供してくれるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

    サービス(1)現状のヒアリングと評価基準の策定

    品質評価の代行を行う前に、必ず対象となるコールセンター全体の目標やサービス目的についてヒアリングを行います。

    そのうえで、現状の分析や想定される問題点を抽出し、さらに代行企業が保有しているノウハウを組み合わせ、各コールセンターに応じた評価ポイントや評価基準の策定を実施していきます。

    サービス(2)モニタリング、ミステリーコールの実施

    事前のヒアリング内容に基づいてコールモニタリングを行い、電話応対者ごとの応対能力を可視化していきます。また、モニタリング以外にも「コールセンター全体としてのレベル」を把握するため、『ミステリーコール』もあわせて実施する場合が多いでしょう。

    代行企業にもよりますが、録音音声での確認だけでなく、現場に赴いて「対応手順」をはじめとした一連の「応対の流れ」をモニタリングして評価を行っていくサービスも展開されています。

    サービス(3)結果の分析と改善提案

    モニタリングやミステリーコールでの調査結果に基づき、オペレーターの個別評価やコールセンター全体の評価を行います。契約内容によっては専任の担当者が直接オペレーターへのフィードバックまで行います。

    その他にも、調査結果の分析と課題の抽出を行い、コールセンターとして今後どのように問題解決に取り組むべきか、といった改善企画の立案まで行ってくれる企業も存在しています。

    サービス(4)チャット対応を行うセンターも

    長年、コールセンターにおけるコミュニケーションツールは電話が主流でしたが、電話がつながりにくいことも多いため、コールセンターにネガティブな印象を抱かれているお客様も少なくありません。

    そういったお客様に対してリーチできる新たなコミュニケーションツールとして、近年では「チャット対応」を行うセンターも増えてきています。

    また、ニーズの高まりに合わせるように、チャット対応に特化した品質評価を行う企業も出てきています。文章作成スキルや読解力の向上など、チャット対応に合わせた評価基準を策定し、オペレーターの応対評価やフィードバックを実施しています。

    コールセンターの品質評価代行サービスならパーソルビジネスプロセスデザインへ

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    ここまでご説明してきた通り、コールセンターでは「応対品質の向上」が必須です。ミステリーコールやモニタリングスコアなどを利用することで、オペレーターのスキルは改善できるでしょう。

    しかし、「モニタリングをしてみたけれど、なにが高品質の対応か基準がよく分からない」といった悩みを抱える担当者の方もいらっしゃるかもしれません。モニタリングをやみくもに行ったとしても、それだけでは適切な品質管理は難しいのです。

    そこでぜひご利用いただきたいのがパーソルビジネスプロセスデザインの応対品質改善サービスです。オペレーターの対応をモニタリングや面談で評価し、個人のスキルに合わせた教育までお任せいただけます。

    評価の基準として、国際的に認知されたサポート標準である『HDI国際スタンダード』を採用しているのが本サービスの特徴です。オペレーターの公正な評価ができるだけでなく、カスタマーサービスに共通の指標を用いた評価が実現します。

    また、もしチャットボットの有人応対品質を上げたいとお考えの場合でも、パーソルビジネスプロセスデザインへお任せください。パーソルビジネスプロセスデザインでは、有人チャット自動品質評価システム『AQchatを取り扱っております。

    『AQchat』は、オペレーターの有人チャット対応内容を自動で品質評価を行い、様々なモニタリングレポートを出力できる有人チャット自動品質評価システムです。HDI(ヘルプデスク協会)の『格付け調査』でも用いられるサポート基準をおさえた評価基準を採用していますので、統一された基準による自動品質評価が可能です。

    オペレーターへの納得感あるフィードバックにより、応対品質を向上させることができますし、ひいては顧客満足度の向上にも寄与していきます。

    ミステリーコールをはじめ多種多様なモニタリングで対応の品質評価をさせていただきますので、ぜひお気軽にパーソルビジネスプロセスデザインまでご相談くださいませ。

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