よく使われる、「オンサイト/オフサイト/オフショア/ニアショア」
IT分野の世界では、よく「オンサイト/オフサイト/ニアショア/オフショア」といった言葉が使われます。例えば、「オンサイトサポート」「オフサイトミーティング」「ニアショア開発」「オフショアリング」などなど。これらのキーワードを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。では、それぞれどういった意味があり、違いは何なのか、あらためて確認してみましょう。
オンサイトの意味とメリット
まずは「オンサイト」という言葉について見てみましょう。
オンサイトは英語で「on-site」と書きます。siteは「現地」や「現場」を表しますので、オンサイトとはつまり、「現地で」とか「現場で」を意図する際に用いられます。IT分野での一般的な使い方としては、例えばパソコンやプリンタなどの周辺機器が故障した場合、その場に駆けつけて修理や点検をするサービスを「オンサイト保守」や「オンサイトサポート」と呼ぶわけです。
オンサイトのメリットとしては、その場に立ち会うことができるため、前述したようなIT機器のトラブルの場合であれば難しいトラブルなどでも解決しやすいということが挙げられます。IT機器のトラブルの場合、ある程度の専門知識を持っている人がいなければなりませんので、自社ですべて対応しようとするのは大変です。IT専門の部門をつくり、人の採用や教育をし、常に雇用し続けなければならないからです。
しかし、業務委託などでオンサイトサポートを活用することにより、IT機器に関する業務は外部に任せてしまうことができます。そうすることで、人件費をはじめとするコストの削減を図ることもできますし、自分たちはコア業務に集中することで生産性の向上を図ることにも繋がっていきます。
オンサイトとオフサイトの違いとは
スイッチにオンとオフがあるように、オンサイトとは逆に「オフサイト」という言葉もあります。オンサイトが「現地」でしたから、オフサイトは「現地から離れた場所」や「遠隔地」を指します。例えば先ほどのITサポートであれば、現地で対応することが「オンサイトサポート」でしたが、遠隔地から電話やメールなどによってサポートをする場合に「オフサイトサポート」と呼びます。
その場に立ち会うことはできませんので、難しいトラブルの場合には専門性が高くコミュニケーション能力が高いスタッフでないと対応しにくい場合があります。そのため、オフサイトサポートはちょっとした操作説明や手続き関連など、軽めの問い合わせ対応でよく利用されています。
また、オフサイトサポートの場合、現地で対応するよりもさらにコストを抑えることができます。さらに、首都圏などを離れた遠隔地になりますので、メインの拠点で災害が発生した場合であっても対応が可能になります。リスク回避として、「BCP」(事業継続計画)の観点から採用する企業も増えています。
オフショアの意味とメリット
続いて、「オフサイト」と似たようなキーワードとしてよく言われる「オフショア」について考えてみましょう。
そもそも「ショア」とは、海や湖などの"岸"を表します。そこからオフする(離れる)ので、オフショアとは海外のことを指すわけです。例えば金融の世界では、自国の国内市場とは別に、外国との取引のみを行なう市場を「オフショア市場」と呼んだりします。
「オフショア」がもっとも使われるのはシステム開発の業務ではないでしょうか。開発業務を部分的、もしくは全部を海外にある企業へ外注する際に「オフショア開発」という言葉をよく耳にします。
オフショアのメリットとしては、やはり人件費の低減が挙げられるでしょう。システム開発などで使われるプログラミング言語は世界共通ですが、国によって経済的格差は大きく異なります。そのため、違う国であれば人件費が安価でも優秀な人材に仕事を依頼することができるのです。
中長期的にオフショアを活用することで、大幅なコストダウンもが実現できるでしょう。ただし、仕事を発注する際には言語や文化の異なる外注先と円滑なコミュニケーションをとらなければならないので、どうしてもハードルは高くなってしまいます。
オフショアとニアショアの違いとは
海外に開発業務を委託する「オフショア」とセットでよくいわれるのが「ニアショア」というキーワードです。「ニア」は"近い"の意味ですから、物理的な距離として「国内」にある別の拠点を指す場合に使われます。これもシステム開発の分野で多く使われるキーワードですが、外注先は国内なので言語や文化が異なることもなく、コミュニケーションは容易になります。
また、国内の地方都市にシステム開発を委託する場合、海外ほどではありませんが首都圏の企業と比較すると安価で発注することができるはずです。
コミュニケーションしやすいことから、システムの要件が繊細で緻密な作り込みが必要な場合にはニアショア開発が選択されるケースが多く見受けられます。また、先ほどの「オフサイト」と同じように災害発生時に開発が止まってしまうことがないよう、「BCP」の観点でニアショアを活用している企業も多くあります。
パーソルビジネスプロセスデザインはオンサイトもオフサイトも対応しています
オンサイトとオフサイト、オフショアとニアショアはいずれも物理的な距離の違いによる表現であり、オフショアやニアショアは特にシステム開発の場面でよく使われることがお分かりいただけたと思います。私たちパーソルビジネスプロセスデザインでは、ヘルプデスクサービスにおいて「オンサイト」と「オフサイト」のいずれの形式でもサービスを提供しています。
オンサイトのヘルプデスクでは、お客様のオフィスに常駐させていただき、ヘルプデスク業務を行います。お客様のオフィスで業務を行いますので、電話やメールはもちろん、直接デスクサイドにお伺いして対応することが可能です。
オフサイトのヘルプデスクでは、九州地方を中心とした拠点にてお客様からのソフトウェア・ハードウェアに関する問い合わせの対応をさせていただきます。
また、オンサイトとオフサイトを組み合わせ、「一次受け窓口をオフサイト(コールセンター)で対応し、現場での対応が必要なものについてはオンサイトヘルプデスクメンバーが対応する」といった活用方法もございます。今回、お客様の業務に合ったサポート体制が確認できるホワイトペーパーをご用意させていただきました。
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