金融系コールセンターとは?運営するメリット・デメリットや注意点を徹底解説

金融系コールセンターとは?運営するメリット・デメリットや注意点を徹底解説

企業において、「コールセンターの運営」は一般的になってきています。

そのなかでも、お客様とダイレクトにコミュニケーションをとる『金融系コールセンター』では、金融の専門知識だけでなく、問題解決力や気遣いなど様々なスキルが必要になってきます。特に、スーパーバイザー(SV)と呼ばれるマネジメントを担う管理者には、高度な知識やスキルが求められているのです。

この記事では、これから金融系コールセンターを立ち上げようとする企業や、安定的に運営を行っていきたいと考えている担当者向けに、金融系コールセンターの運営におけるSVの重要性、メリットやデメリット、注意点などについて詳しく解説してまいります。

目次

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    金融系コールセンターとはどのようなものか

    まず、『金融系コールセンター』とはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

    一般的に『金融系コールセンター』というと、銀行・証券・クレジットカード会社・保険などの金融商品を利用するお客様に向けた電話での問い合わせ先を指します。

    ここでは「銀行」と「クレジットカード会社」の2つのコールセンターを取りあげながら、具体的にどのようなことをしているのかをご紹介していきます。

    銀行のコールセンターの場合

    銀行のコールセンターでは、新規の口座開設や解約はもちろんのこと、既存のお客様からの振り込み対応や住所変更の対応にいたるまで、様々な手続きを受け付けています。

    口座開設や解約手続きなどは一般的に『対応マニュアル』が用意されており、経験が少ないスタッフでも対応はそれほど難しくないでしょう。一方で、投資信託や国債、保険などの金融商品を取り扱う場合には、『証券外務員』や『生命保険募集人』などの資格が必要となります。

    基本的な知識は研修で一通り学びますが、複雑な金融商品や手続きの場合、現場のスタッフだけでは対応が難しいこともあるでしょう。そんな時は、スーパーバイザーによるサポートが重要になってきます。

    クレジットカード会社のコールセンターの場合

    クレジットカード会社のコールセンターには、個人のお客様に対応する『一般顧客窓口』と加盟店に対応する『加盟店窓口』の2種類あるのが一般的です。

    『一般顧客窓口』では、カードの引き落としや支払いに関する問い合わせや、契約内容の変更や限度額の引き上げなど、様々な対応を行います。

    なかには、「見覚えのない請求が来たが、どうしたらいいか」などといった、クレームやトラブル対応もあるでしょう。そういった対応については、オペレーターに任せきりにするのではなく、できる限りスーパーバイザーがサポートしなければなりません。

    また、『加盟店窓口』とは、クレジットカードが利用できるデパートや飲食店などのお店からの問い合わせ窓口です。

    一般的に、各店舗がカード決済をおこなうためには、クレジットカード会社との契約が必要で、加盟店手数料を支払っています。そのため、店頭でお客さまのカード決済がうまくいかない場合や、加盟店の手数料に関する問い合わせなど、店舗からも多数の問い合わせがあるので対応していく必要があります。

    金融系コールセンターのスーパーバイザー(SV)とは

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    先ほど、「スーパーバイザーによるサポートが必要となる」という場面をいくつかご紹介しましたが、そもそもスーパーバイザー(SV)とは、どういった立場なのでしょうか。

    スーパーバイザーとは、コールセンターで働くオペレーターを取りまとめる管理者のことを指します。ひとことで“管理”と言っても、人材育成やシフト管理、各種クレーム対応など、対応は多岐にわたります。

    また、金融系コールセンターのスーパーバイザーの場合には、「預金」「クレジットカード」「保険」など、取り扱う金融商品の知識も必要ですし、柔軟な対応やマネジメント力も重要になってきます。

    そのため、スーパーバイザーになるのは容易ではありません。ある程度の経験が必要であり、コールセンター内部で実施する試験に合格しなければならないのが一般的です。

    金融系コールセンターを運営するメリット

    金融系の企業が新しくコールセンターを運営することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、金融系コールセンターを運営する3つのメリットについてご紹介していきます。

    メリット(1)業務の効率化が可能になる

    これまで自分たちで問い合わせ対応をしていた場合には、「金融系コールセンター」が問い合わせ対応を丸ごと受けることで、自分たちの負担が大きく減ることになります。そのため、営業活動やマーケティング、その他の事務作業を効率よく進めることができるようになるでしょう。

    特に、金融系の場合には複雑な商品設計のものが多いため、専門的なコールセンターを設けることでの当該メリットは非常に大きくなるといえます。

    メリット(2)新人オペレーターでも円滑な対応が可能になる

    金融系コールセンターに充実した研修やマニュアルを用意することで、未経験者であっても質の高い顧客対応が可能になります。

    一般的な顧客対応では、「担当者の経験の有無」などによって品質にばらつきが生じてしまうものです。しかし、コールセンターへ委託をすることで、品質のばらつきを低減しやすくなるメリットがあります。

    その理由として、金融系コールセンターでは質の高い「トークスクリプト」を共有していたり、スーパーバイザーによる手厚い指導が行われていたりする点が挙げられます。

    メリット(3)通信費や人件費などのコスト削減ができる

    金融系コールセンターでは、「コールセンターシステム」を導入するのが一般的です。この「システム」を導入することによるメリットとして、『着信の振り分け』や『対応時間の短縮』ができることでのコスト削減が挙げられます。

    『着信の振り分け』については、発信者のダイヤル操作によって自動受付や自動応答をおこないます。これにより、あらかじめお客様の要件を確認することができ、顧客対応力の向上が期待できるでしょう。

    そうすることで要件の伝達が短時間で済むことになり、通信費の削減対応するスタッフの人件費削減にも繋がっていきます。

    金融系コールセンターを運営するデメリット

    運営するメリットの大きい『金融系コールセンター』ですが、デメリットがあるのも事実です。しかし、あらかじめデメリットを認識しておくことにより、運営前からスムーズな対策ができるはずです。

    ここでは、2つのデメリットを取りあげていきます。

    デメリット(1)コールセンターシステム導入にコストがかかる

    メリットのところで「システムの導入」について説明をしましたが、システムの導入にはどうしてもコストが発生してしまいます。自社の予算や業務環境と照らし合わせながら、必要なシステムを選択するようにしましょう。

    既存のシステムとの入れ替えやクラウド型コールセンターシステムの場合は、それほど初期費用がかかることはありません。ただし、規模に応じてランニングコストが発生するなど、提供形態によって料金システムは異なりますので、注意が必要になります。

    デメリット(2)金融サービスによっては繫忙期と閑散期が発生する

    金融商品の場合、一般的に2月や8月は「その前後の出費が大きいため、買い控えする人が多い」と言われており、実際に問い合わせが減少することがあります。

    もし自社でコールセンターを運営している場合、社員や契約社員・アルバイトなどの人員を固定で採用しなければなりません。そうなると、繁忙期には電話が鳴り止まず、長時間待たせてしまうなど課題が発生しますので、人員を増やさなければならないでしょう。

    しかし、そうすると閑散期では人手が余ってしまい、人員を減らさなければ余計なコストが掛かってしまうことになります。こうした繁忙・閑散の差については、自社だけで運営する場合には対応するのが難しくなってしまうものです。

    金融系コールセンターを運営するうえで注意すべき点

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    ここまでメリットとデメリットを見てきましたが、それでは金融系コールセンターを運営する際に具体的にどのようなことに注意すればよいのでしょうか。

    お客様との円滑なコミュニケーションを実現するための注意点について、3つほど挙げてみましょう。

    注意点(1)わかりやすい対応マニュアルを共有する

    金融系コールセンターでは、クレジットカードや預金口座、住宅ローンなど、仕組みが複雑な金融商品の問い合わせに対応しています。そのような環境で、オペレーターやお客様ごとに対応が異なっていては、企業の信用問題につながってしまいます。

    金融系コールセンターでは、サービスや手続きごとのマニュアルの作成を徹底して行い、その取扱いに関する研修もおこなうべきでしょう。問い合わせがあった際、すぐにマニュアルを確認できることも大切です。マニュアルをすぐ手に取れる場所に設置する、検索システムを導入する、など全てのオペレーターが把握できるような工夫をしていきましょう。

    注意点(2)オペレーターのモチベーションが上がる仕組みをつくる

    金融系コールセンターは、習得すべき金融知識やスキルの多さ、顧客対応によるストレスなど、比較的ハードな仕事といえるかもしれません。

    もしオペレーターの離職率が高い場合には、その離職率を下げつつも経験豊富なスタッフに長期的に勤務してもらわなければなりません。そのためにも、『モチベーション向上』は重要なポイントになってきます。

    モチベーションを向上させるには、「オペレーターの公正な評価体系」や「管理者による適切なマネジメント」が欠かせません。業務に対するフィードバックや、学びを続けられる研修体制の導入を行ってあげましょう。

    注意点(3)「お客様の声」を他部署と共有して役立たせる

    金融系コールセンターは、お客様との貴重な「コミュニケーションの場」とも言えます。

    自社の金融サービスに対して、どのような意見が多いのか、どのような要望が多いのか、「利用者の声」を直接的に聞くことができる場です。この「お客様の声」は、他部署としっかり共有することによって、商品設計やマーケティング、営業活動にも役立たせることができるはずです。

    単にコールセンター内で回答して終了してしまうのではなく、問い合わせの内容を的確に分析し、部署を超えて社内で共有していきましょう。

    金融系コールセンターのアウトソーシングならパーソルビジネスプロセスデザインへ

    金融系コールセンター業務は、金融知識はもちろんのこと、コミュニケーション力や問題解決など、幅広い能力が求められます。そして、効率的なコールセンター運営のためにも、オペレーターの育成は必要不可欠といえるでしょう。

    コールセンターのアウトソーシングなら、ぜひパーソルビジネスプロセスデザインへお任せ下さい。パーソルビジネスプロセスデザインのコールセンターでは、日々の問い合わせ傾向から公開FAQを作成・公開し、ユーザーの自己解決率を上昇させることで顧客満足度の向上を実現しています。

    また、パーソルグループならではの「人材ノウハウ」を通じて、豊富な研修をオペレーターに行い、高い応対品質を実現することが可能になっています。

    コールセンターのアウトソーシングに関するサービス詳細につきましては、下記のページからご確認くださいませ。

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