エクセルで仕訳業務を行うメリット・デメリット
エクセルは多くの企業で活用されているため、仕訳業務を行う際に導入コストがかからず、すぐに利用できるため、「仕訳業務をエクセルで行っている」という企業は多いでしょう。
エクセルは、自社の好みに合わせて自由にカスタマイズできることがメリットに感じます。
しかし、エクセルは自社で一から帳簿のフォーマットを作成する必要があるため、手間がかかります。
さらに、計算や取引内容の入力もすべて手動で行うためミスが起こりやすく、関数やマクロを活用する際には、エクセルの知識やスキルを習得する必要があります。
これらのことから、仕訳業務を行ううえで、エクセルの活用はあまりおすすめできません。
仕訳業務を行うのであれば、エクセルよりも会計システムによる自動仕訳を活用するのが良いでしょう。自動仕訳について、次項より詳しく解説します。
エクセルよりも便利な自動仕訳とは?
エクセルよりも便利な自動仕訳とは?
エクセルよりも便利な自動仕訳とは、会計システムが備わっていて、取引について入力する際に自動で適切な勘定科目に分類してくれる機能のことです。
最近はAIが搭載されていることも多く、従来よりも正確な仕訳ができるため、ヒューマンエラーの防止や業務の効率化などに期待ができます。
自動仕訳の仕組みについては、以下の通りです。
- 実際に仕訳を行う
- 仕訳内容を確認する
- 問題がなければ、登録する
- 再度同じ取引が発生した際に、AIに処理してもらう
- 間違っていた場合には、修正することでAIが学習する
1〜5を繰り返すことで、少しずつ自動仕訳が行えるようになります。
自動仕訳を導入する5つのメリット
自動仕訳を導入する5つのメリット
自動仕訳を導入するメリットとして、以下の5つが挙げられます。
- メリット(1)ヒューマンエラーを防止できる
- メリット(2)業務の効率化が期待できる
- メリット(3)ペーパーレス化の推進につながる
- メリット(4)知識や経験が浅くても仕訳が行える
- メリット(5)不正会計を防げる
順番に解説します。
メリット(1)ヒューマンエラーを防止できる
メリット(1)ヒューマンエラーを防止できる
いくら集中して業務を行っていても、手入力の場合には入力ミスや記入漏れといったヒューマンエラーが発生することは珍しくありません。
一方、会計システムを導入すれば担当者の代わりに自動で仕訳業務が行われます。その結果、ヒューマンエラーを防止できるのです。
メリット(2)業務の効率化に期待ができる
メリット(2)業務の効率化に期待ができる
自動仕訳を導入することで、伝票の内容をシステムに取り込めば自動で仕訳業務が行われるようになります。これにより、業務の効率化が期待できるでしょう。
また、余剰分のリソースを別の業務に充てられるため、生産性の向上にもつながります。
メリット(3)ペーパーレス化の推進につながる
メリット(3)ペーパーレス化の推進につながる
システムによる自動仕訳を導入することで、電子データでのやり取りがメインとなるため、ペーパーレス化の促進につながります。
その結果、紙代や印刷にかかるインク代などのコストを削減できるうえ、情報漏えいやデータ紛失といったリスクも減らせるようになります。そして、テレワークにも対応できるようになるのです。
メリット(4)知識や経験が浅くても仕訳が行える
メリット(4)知識や経験が浅くても仕訳が行える
仕訳業務は、ある程度の知識や経験がないと行えません。しかし、自動仕訳であれば、あらかじめ制作したマニュアルに従って操作するだけで業務が完了します。
これにより、知識や経験が浅い担当者でも仕訳業務が行えるようになるでしょう。
メリット(5)不正会計を防げる
メリット(5)不正会計を防げる
会計システムの多くは不正検知機能が搭載されているため、不正につながるような仕訳が入力されると、AIが自動で防止するようになっています。
そのため、不正会計を未然に防ぐことが可能です。
自動仕訳を導入する2つのデメリット
会計システムによる自動仕訳の導入をするには、メリットだけでなくデメリットもあります。主なデメリットは、以下の2つです。
- デメリット(1)初期設定に時間がかかる
- デメリット(2)すべての仕訳を自動化できるわけではない
それぞれ解説します。
デメリット(1)初期設定に時間がかかる
デメリット(1)初期設定に時間がかかる
自動仕訳を活用するにあたって、最初に登録区分や科目などの仕訳内容をシステムに記憶させる必要があります。
会計システムの初期設定に時間がかかるので、導入する際には十分なリソースを確保しておきましょう。
デメリット(2)すべての仕訳を自動化できるわけではない
登録区分や科目などを設定していなかったり、特殊な仕訳だったりする場合には、たとえ自動仕訳を導入しても、うまく機能しません。
システムによる自動仕訳は、すべての仕訳を自動化できるわけではないので、この点には注意しましょう。
自動仕訳を導入するうえでの注意点
自動仕訳を導入するうえでの注意点は、以下の3つです。
- 注意点(1)セキュリティ対策が万全な会計システムを選ぶ
- 注意点(2)操作性についてチェックする
- 注意点(3)最終チェックを必ず行う
順番に解説します。
注意点(1)セキュリティ対策が万全な会計システムを選ぶ
注意点(1)セキュリティ対策が万全な会計システムを選ぶ
ほとんどの会計システムは、インターネット経由で利用できるクラウドサービスとなっています。そのため、ハッキングやウイルスに感染するといったリスクも十分に考えられます。
そのような事態に陥ってしまうと社内の機密情報が漏えいし、甚大な損失につながる恐れがあります。会計システムを選ぶ際は、セキュリティ対策が万全か確認しましょう。
注意点(2)操作性についてチェックする
注意点(2)操作性についてチェックする
たとえ会計システムに自動仕訳機能が備わっていても、操作性が悪いと誰も利用しないでしょう。
その結果、社内に浸透しないリスクがあります。そうならないために、導入前に操作性をチェックしておきましょう。
トライアル期間を設けている会計システムもあるので、積極的に利用してみるのがおすすめです。
注意点(3)最終チェックを必ず行う
注意点(3)最終チェックを必ず行う
自動仕訳は非常に便利な機能ですが、システムエラーや通信トラブルなどによって、正しく仕訳が行われないこともあります。
100%正確な処理を行えるという保証はないので、仕訳完了後の最終チェックは、忘れずに行うようにしましょう。
仕訳業務を効率化したいならパーソルビジネスプロセスデザイン
この記事では、システムによる自動仕訳の基礎知識や導入するメリット・デメリット・注意点について解説しました。
自動仕訳は会計システムに備わっている機能であり、ヒューマンエラーを防げたり業務の効率化につながったりするなど、さまざまなメリットが期待できます。
しかし、システムの初期設定に時間がかかったり、すべての仕訳を自動化できたりするわけではないので、注意が必要です。
会計システムを導入する際には、セキュリティ対策や操作性についてしっかりと確認しましょう。
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