『経費精算システム』を大企業で導入する際の「課題」や「選び方」を徹底解説

『経費精算システム』を大企業で導入する際の「課題」や「選び方」を徹底解説

近年、経費精算システムは新しいものが続々とリリースされています。大企業のほとんどは既に、それら経費精算システムを導入していることでしょう。

しかし、「現在使っているシステムは導入からかなり時間が経っているけれど、どうしよう」「もっと使い勝手が良いものに変えたい」と考えている企業も多いのではないでしょうか。

この記事では、大企業向けの経費精算システムの機能や特徴選ぶ際の注意点について解説していきます。

目次

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    大企業こそ経費精算システムを見直すべき理由

    大企業においては、使い慣れた既存システムがあるとか、既に安定した経費精算のフローが出来上がっている、という場合が多いでしょう。ただ、「今のシステムで十分」とお考えの企業担当者にも、経費精算システムの見直しを検討していただきたい理由がいくつかあります。大きく2つ、ご紹介しましょう。

    業務の大幅改善が見込める

    大企業にとっては、経費精算の業務にかかる負担も大きくなります。
    「既存の経理システムで手動入力している」とか「古い経費精算システムを長年使用している」といった理由から、非効率的な体制になってはいないでしょうか。

    最近の経費精算システムは、社員の申請から経理の承認フローまで、手間が大きく削減できるものが多くなっています。自社に合ったシステムを導入することで、業務の大幅改善が見込めるはずです。業務が多くなりがちな大企業こそ、システム導入による恩恵を享受しやすいといえるのです。

    社員の働き方改革につながる

    「働き方改革」は社会全体として大きな課題の1つです。とはいえ、大企業の管理部門では、大勢の社員一人ひとりに目を配っていくのは難しいことでもあります。

    コロナ禍によって注目されることにもなりましたが、働き方改革の中でも「滞在場所に関係なく仕事できるかどうか」は重要視されている点です。皆さんの会社では「古い経費精算フローのため、出社しないと作業ができない」という事態になってはいないでしょうか。

    近年主流となっているクラウド型の経費精算システムは、テレワークやリモートワークなど、多様な働き方に対応しています。スマートフォンで操作可能なものも多く、移動中や隙間時間などを活用して経理業務を行うことができます。「全社員の働き方改革につながる」と考えると、システム導入による会社全体への貢献度は高いといえるでしょう。

    経理業務をテレワーク化については、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご参照ください。
    経理業務はテレワークができないって本当? 課題や解決方法、導入ポイントを解説

    大企業向け経費精算システムの機能や特徴

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    大企業向けにリリースされている経費精算システムは、様々な機能や特徴を持っています。ここでは、その機能や特徴をいくつかご紹介します。

    領収書の自動入力

    ICカード、金融機関情報、宿泊予約情報などと連携して、自動で領収書データを起こしてくれるサービスが存在します。また、OCR(文字認識)の機能によって領収書の文字を自動で読み取ってくれるサービスもとても便利です。

    これまで、経費精算の多い社員は大量の伝票を起票しなければなりませんでしたが、自動で金額と内容を記録してくれる機能があれば手間は一気に減るでしょう。また、手動で入力している場合にはミスも発生しやすいものですが、ミスの防止にもつながります。

    システム連携機能が強い

    大企業は、社内に様々なシステムを持っているケースが多いでしょう。ただ、システムごとにデータの仕様が異なり連携がうまくいかないため、社員が手動作業で対応しているという企業もあるはずです。

    近年の経費精算システムには、他システムとの連携を強みとしているものも多くあります。既存システムとうまく連携できれば、業務改善につながる可能性があります。ですから、システム連携についても新しいシステムを選ぶ際の大きなポイントといえるでしょう。

    細かいルール設定に対応

    大企業では、部門ごとに経費精算のルールが細かく定められている、あるいは、出張先や行き先、経費の用途によって起票ルールが分かれているといったところもあるのではないでしょうか。

    社員は伝票を起票する際、多くのメニューの中から正しいものを選ぶ必要が出てきます。その場合、経理の専門知識がないと判断が難しい場合もあるはずです。また、起票のルールが多いと、誤った伝票も発生しやすくなってしまいます。経理はそういった伝票を全て、ルールに合っているか逐一チェックし、承認作業をしなくていけません。

    さらに、異動や昇格などによって、適応するルールが変わるという場合もあるはずです。また、イレギュラーな対応として、特定の社員しか知識を所有しておらず、うまく処理できる人がいないというケースもあるでしょう。

    細かいルールを全社で上手に共有するのは、とても難しいことです。上手くできないと、経理への問い合わせが集中してしまう原因にもつながります。しかし、最近の経費精算システムは細かいルール設定に対応しているものが多いので、これらの煩雑なフローをシンプルにすることができるのです。

    大企業が経費精算システムを導入する場合の注意点

    ここまで見てきたとおり、経費精算は自社にあったシステムが導入できれば全社的なメリットが得られるわけですが、システムの選定にあたっては注意点もあります。2つほどご紹介していきましょう。

    予算に収まる料金設定か確認する

    システム導入のおおよそのコストは、従業員数に応じて見積もることが可能です。自社の規模に合った料金相場をチェックし参考にしてみましょう。

    また、便利なシステムはサポートやオプションサービスも充実していることが多いです。多角的な面から経理業務を支えてもらえるのは心強いですが、あれもこれもと手を出して余計なコスト増とならないように注意しましょう。初期費用とランニングコストに見合った効果が出るかどうか慎重に検討するべきです。

    内部統制が効くか、セキュリティ面が整っているかを確認する

    経費精算の処理件数が膨大になる大企業では、十分に内部統制が効いているかは重要なポイントになります。便利なシステムを導入した結果、人の目によるチェックが減り、不正な処理が発生してしまっては元も子もありません。

    経費精算システムを導入する際は、内部統制が効くかどうか、加えてセキュリティ面も十分な要件を満たしているかを確認するべきです。『第三者機関による認証』なども参考にすると良いかもしれません。

    経費精算システム導入とアウトソーシングとの違い

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    自社に合ったものを導入できれば業務の効率化が見込める経費精算システムですが、同じく業務効率化の手段として、「アウトソーシング」について検討している企業もあるでしょう。

    続いては、「システムのみ導入した場合」と、「アウトソーシングを導入した場合」の違いについて見ていきましょう。

    システムのみ導入

    経費精算システムのみの導入を検討する場合は、自社の課題に合ったシステムを選定し、自社での運用方法を構築していく必要があります。システムはあくまで道具なので、うまく使えるかどうかは自社次第となります。

    思うような効果を得られなかった例として、「新しいシステムを導入してみたけれど効率化につながらなかった」「社員が使ってくれなかった」といったケースがあります。新しいシステムを導入するには、経理担当者が使い方を覚えることはもちろん、全社的にマニュアルを浸透させる必要も出てきます。

    もちろん、はじめこそ時間がかかったものの、その後はスムーズに運用できるようになったという成功例も多くあります。経営陣や経理担当者の手腕、システム開発会社のサポートによるところもありますので、広い視野をもって取り組んでいくようにしましょう。

    アウトソーシングの導入

    アウトソースの場合は業務ごと外部にお任せするので、経費精算にかかっていた手間を確実に減らすことができます。一方で、委託料金と削減できる社内人件費が見合うかどうかはしっかり見極める必要があります。

    業者の中には、アウトソースと経費精算システム導入の両方を請け負うサービスもあります。自社の課題に合っているか、コストは見合うかをよく確認したうえで、導入を検討してみてください。

    経理代行の料金相場について詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご参照ください。
    経理代行の料金相場は?業務内容ごとに目安をピックアップ

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