BPOセンターとは
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは、業務プロセスを一括して外部の会社に委託することです。
BPOセンターとは、請け負った業務を遂行するためにBPO業者で保有している拠点を指します。
例えば、自社でコールセンターを運用する場合、専用のスペースや人員の配置だけでなく電話機などの備品や安定した通信回線が必要です。
BPOセンターでは、委託された業務に対応できるようコールセンターやデータ管理などの環境を用意しています。
そのため、自社で設備を用意する必要がなくなるのはもちろん、維持費用の削減にもつながります。
BPOとアウトソーシングの比較
BPOとアウトソーシングの異なる点として、委託する業務量や範囲が挙げられます。
アウトソーシングは、納品物がある業務やタスクなどの一部を外注して効率化を図ったり、専門性を活用したりするのが目的です。
一方BPOは、作業だけでなく業務プロセスの設計から実行、改善提案まで業務全体を委託できます。
バックオフィス・フロントオフィス・KPOなど、包括的な業務プロセスが対象になります。業務全体の効率化やコスト削減、競争力向上を目的に活用が可能です。
自社が委託したい業務範囲を明確にしてから、BPOとアウトソーシングどちらを選択するか決定しましょう。
BPOセンターとコンタクトセンターの比較
BPOセンターとコンタクトセンターは、委託する業務範囲や目的が異なります。
BPOセンターは、特定の業務プロセス全体を委託できるようにBPO業者が用意している施設や設備のことです。お客様との連絡はもちろん、データ入力などの事務作業も請け負えるため、幅広い用途で活用できます。
一方、コンタクトセンターは、お客様から届いた電話やメールなど顧客とのコミュニケーションを管理できる窓口です。電話はもちろん、お問い合わせフォームや電子メール、SNSなど「顧客対応」に特化したサービスを提供しています。
業務特性や業務依頼ニーズの多さから、両者は別軸として扱われていますが、実際はBPOセンターの定義にコンタクトセンターが含まれています。
BPOセンターに委託できる業務内容
次に、BPOセンターに委託できる業務内容を5つ紹介していきます。
- パソコンを使用した事務作業
- コンタクトセンター・コールセンター
- 郵便物の管理
- 梱包発送
- 印刷
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パソコンを使用した事務作業
BPOセンターでは、パソコンを使用した事務作業の委託ができます。
事務作業などのノンコア業務によって、業務時間をとられている部署も少なくありません。
パソコンを使用した事務作業などのノンコア業務を委託すると、従業員の負担が軽減するため、コア業務に集中できる環境を整えられます。
BPOセンターで委託できる事務作業の一部は以下の通りです。
- 経理業務の事務
- 人事業務の事務
- 営業サポート
- 受発注業務
コンタクトセンター・コールセンター
BPOセンターでは、コンタクトセンターやコールセンターなどお客様の窓口対応を委託できます。
パーソルビジネスプロセスデザインで対応している業務範囲は、以下の通りです。
- 顧客サポート
- テクニカルサポート
- お問い合わせ対応
- クレーム対応
- テレアポ
- アンケート調査
自社でコンタクトセンター・コールセンターを運用すると、お客様の問い合わせを自動で振り分ける「PBX」などシステム導入や運用のノウハウを用意する必要があるため、ハードルが高くなります。
BPOセンターでは、お客様窓口に必要な設備やノウハウが整っているため、自社で環境が用意できなくても、業務を始められます。
郵便物の管理
BPOセンターでは、郵便物の管理も委託可能です。
たとえば、総務部で管理している郵便物の一部は以下の通りです。
- 自社に届いた郵便物
- 社内便
- 宅配便
- 切手や封筒の備品
会社の規模が大きくなると、当然郵便物の管理が増えるため、コア業務に時間が割けなくなります。
BPOセンターでは、専門の人材が正確に郵便物を管理してくれるため、その分空いたリソースで戦略総務などのコア業務に専念ができるでしょう。
梱包発送
商品や製品を扱っている企業の場合、日々多くの荷物を発送する必要があります。品質チェックや仕分け作業などの複数の工程が存在するため、作業人員の確保は必須です。
BPOセンターに委託すると、業務に必要な人員を確保できるため、自社のリソースを割かずに発送手続きを進められます。
さらに、業者特有のノウハウで作業フローのボトルネックを洗い出しつつ、改善案を出してもらえるため、業務効率化の実現につながるでしょう。
人材不足や作業の非効率が企業課題として感じている場合は、BPOセンターへの依頼をおすすめします。
印刷
企業活動では、請求書・明細書をはじめとした帳票類、販売促進用のチラシ・ポスターなど印刷物の制作が必要です。
一方、自社で印刷に適したスペースの確保や印刷機・裁断機などの機材を用意するのは容易なことではありません。
BPOセンターには、印刷業務に精通した人材と必要な機材が揃っているため、品質を担保しつつ発送までスムーズに進められます。
印刷にかかる自社の工数を減らせるだけでなく、人件費や設備費の減少につながります。
BPOセンターを構える業者を利用するメリット
ここでは、BPOセンターを構える業者を利用する3つのメリットを紹介していきます。
- 設備のコストが抑えられる
- 災害時のリスクを分散できる
- 効率的に業務を遂行できる
設備投資のコストが抑えられる
BPOセンターに業務を委託すると、設備投資のコストが抑えられます。
BPOセンターでは、さまざまな業務に対応できる設備を事前に用意しているため、自社で準備する必要はありません。
自社で業務を実施する場合、インフラや機器、ITシステムを整えるための高額な設備投資や維持管理の費用が必要です。
BPOセンターでは、さまざまな業務に対応できる設備を事前に用意しているため、自社で準備する必要はなく、本来支払うべき維持管理の費用も発生しないため、設備コストを削減したい場合におすすめです。
災害時のリスクを分散できる
BPOセンターに委託しておくと、災害時やサイバー攻撃などの緊急事態が発生した際の、BCP(事業継続計画)対策に貢献します。
自社ですべての業務を実施する場合、自然災害や停電、システム障害などの予期しない事態に対応できない可能性があります。
もし業務が中断となってしまった場合、企業が被る損失額は計り知れません。
BPOセンターの利用をBCP対策として計画しておくと、自社の業務が中断してしまってもバックアップとして機能するため、業務の継続が可能となります。
効率的に業務を遂行できる
BPOセンターを利用すると、自社内で作業を完結させるよりも効率的に業務を遂行できます。
BPO業者によっては、高速プリンターや24時間対応の問合せ窓口などを用意してもらえるためです。また、特定の業務に精通した人材が配置されるため、自社に設備やノウハウがなくても、業務を進められます。
さらに、業務フローのボトルネックを洗い出すなど、業務そのものの改善まで可能です。
BPOセンターを選択する際の3つの基準
次に、BPOセンターを選択する際の3つの基準を紹介していきます。
- 業務範囲と実績が自社のニーズと合致しているか
- 業務変更にも柔軟に対応してくれるか
- セキュリティ対策は万全か
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業務範囲と実績が自社のニーズと合致しているか
BPOセンターが対応している業務範囲や、今までの実績から自社のニーズと合致しているか確認しましょう。
BPOセンターでは、コンタクトセンターをはじめ、経理・人事業務、郵便物の管理や梱包発送などさまざまな業務に対応できる環境を整えています。
ただ、支援実績が存在していなかったり、業務範囲が記載されていなかったりすると、委託を希望している作業に対応してもらえない可能性があります。
無駄な工数や費用をかけないためにも、契約前に業務範囲や実績を精査しておきましょう。
業務変更にも柔軟に対応してくれるか
BPO導入後に業務変更が発生した際、柔軟に対応してくれるかも確認しましょう。
業務量の変動や新しいプロジェクトがスタートすると、自社の作業フローやルールを変更しなければいけません。
この場合、BPO業者が柔軟に対応してくれないと、円滑に業務を進められなくなります。
費用対効果に見合った業者へ委託するためにも、柔軟に対応してくれるポテンシャルがあるか確認しておきましょう。
セキュリティ対策は万全か
セキュリティ対策が万全な状態になっているかも確認しましょう。
サービスの形態上、BPOを導入すると社内の機密情報を共有する必要があるため、セキュリティが万全でない状態だと、情報漏えいにつながるおそれがあるからです。
セキュリティ対策が万全かどうか、以下の項目でチェックしましょう。
- ガイドラインに合わせて管理されている
- プライバシーマークやISMSなど公的に認証されている
- 導入時に秘密保持契約を結べる
- 外部に漏洩してはならないデータや書類は、セキュリティを高めたセキュリティエリアでの利用や保管している
BPOセンターを利用する際の注意点
最後に、BPOセンターを利用する際の注意点を3つ紹介していきます。
- 定期的に業務品質をチェックする
- リモートでも良好なコミュニケーションを心がける
- 情報漏えい対策を徹底的に実施する
定期的に業務品質をチェックする
BPO導入後は業者に任せきりにするのではなく、週次または月次などで定期的に業務品質をチェックしましょう。
業務を外部委託していると、進捗状況が把握しにくくなり、業務内容がブラックボックス化しやすくなるためです。
ブラックボックスな状態が続いてしまうと、万が一トラブルが発生しても、適切な対応ができなくなります。
定期的に業務品質をチェックしたり、定例報告や会議などの時間を設けたりして、サービスの質を担保してもらいましょう。
リモートでも良好なコミュニケーションを心がける
リモートの場合でも、BPO業者と良好なコミュニケーションを心がけましょう。
適切にコミュニケーションが取れていないと、情報の伝達に齟齬が生じたり、異常の発見が遅れてしまったりするからです。
BPOセンターは場所によっては、自社から離れた地点に拠点を置いている可能性があるため、オフラインと比べて物理的にコミュニケーションが取りにくくなります。
業務品質会議などで定期的にコミュニケーションを取り、良好な業務関係を築きましょう。
情報漏えい対策を徹底的に実施する
BPOセンターに限らず、BPO業者を利用する際は情報漏えいのリスクを理解して、事前にセキュリティ対策を実施しましょう。
自社の機密情報が漏えいしてしまうと、会社の信用問題に関わってしまいます。
運用していく中でセキュリティのリスクになる箇所を事前に洗い出し、BPO業者と共同で対策を講じましょう。
BPOの依頼はBPOセンターを持つ「パーソルビジネスプロセスデザイン」にお任せください
BPOセンターでは、コールセンターをはじめ、経理・人事業務、郵便物の管理や梱包発送などさまざまな業務に対応するための設備を整えています。
自社の目的にあった作業環境を有しているBPOに委託すると、整った設備で専門の人材が業務を遂行してくれます。
人材不足やノウハウ不足を解消して業務効率化を実現させたい担当者の方は、BPOの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
BPOサービスの導入を悩んでいる方は、パーソルビジネスプロセスデザインにご相談ください。
パーソルビジネスプロセスデザインでは、さまざまな業務に対応できるBPOセンターを保有しているため、企業様の課題に合わせてご提案いたします。
ご興味のある方は、下記リンクからお問い合わせください。