バックオフィスDXのメリットとは?手順や方法・意識すべきポイントも解説!

バックオフィスDXのメリットとは?手順や方法・意識すべきポイントも解説!

デジタル技術の発展に伴い、最近では「DX」という言葉をよく聞くようになりました。DXとは「Digital Transformation」の略称であり、デジタル技術を用いて生活やビジネスに変革をもたらすことです。

そこで注目されているのが「バックオフィスDX」です。バックオフィスDXを進める方法として、ペーパーレス化やクラウドシステムの導入などがありますが、バックオフィスDXそのものがどういった内容なのか、あまり把握していないという人もいるのではないでしょうか。

この記事では、バックオフィスDXの基礎知識やメリット、進めるための手順などについて解説します。

目次

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    バックオフィスDXとは

    バックオフィスDXとは、顧客と直接やり取りすることのないバックオフィス業務を、デジタル技術を活用して改善することです。
    なお、バックオフィスの主な職種は、以下の通りです。

    • 経理:給与計算や税務申告など、企業の経済活動によって生じるお金の流れを記録したり管理したりする
    • 人事:人材の採用や育成・評価など、企業の人材管理を行う
    • 総務:社内イベントの企画や備品管理など、従業員が働きやすい環境を整備する
    • 法務:契約書や社内マニュアルの作成・法律問題の解決など、企業の法律に関係する業務を行う

    バックオフィスDXによって、コストの削減や生産性の向上などが期待できます。

    バックオフィスDXが注目されている2つの理由

    バックオフィスDXが注目されている理由として、以下の2つが挙げられます。

    • 理由(1)「2025年の崖」問題に対応するため
    • 理由(2)働き方が多様化してきているため

    順番に解説します。

    理由(1)「2025年の崖」問題に対応するため

    「2025年の崖」とは、経済産業省が公表している「DXレポート」で用いられた言葉です。DXの推進が十分に行われないことで、2025年以降は年間で最大12兆円の経済損失が生じるリスクがある、という問題を指します(※1)。

    2025年の崖問題を解決するためにも、多くの企業でバックオフィスDXの推進が行われています。

    (※1)出典:経済産業省「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~(本文)」

    理由(2)働き方が多様化してきているため

    新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、テレワークを導入する企業が増えてきました。従来に比べて働き方が多様化してきていますが、バックオフィス業務だけ「紙ベースでのアナログ処理を行っており、テレワークができていない」という企業も少なくありません。

    DX化することでバックオフィス業務がすべてオンラインで対応できるようになるため、テレワークを行えるようになります。
    テレワークをはじめ多様な働き方に柔軟に対応するためにも、バックオフィスDXが注目されているのです。


    バックオフィスDXのメリット

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    バックオフィスDXのメリットは、以下の5つです。

    • メリット(1)生産性の向上につながる
    • メリット(2)業務クオリティが高まる
    • メリット(3)コストを削減できる
    • メリット(4)テレワークにも対応できる
    • メリット(5)属人化を防げる

    それぞれ解説します。

    メリット(1)生産性の向上につながる

    これまで手作業で行っていたバックオフィス業務は、DX化することで一部自動化できるようになります。

    その結果、従来と比較すると作業スピードが格段に上がり、余剰分のリソースを他の業務に充てられるようになるため、生産性の向上につながります。

    メリット(2)業務クオリティが高まる

    手作業の場合、どれだけ気をつけていても、ヒューマンエラーの発生は避けられません。

    しかし、バックオフィスDXによって業務の一部を自動化することで、ヒューマンエラーを抑えられるようになります。その結果、これまで以上に正確性を担保できるようになり、業務クオリティを高められるのです。

    メリット(3)コストを削減できる

    バックオフィスDXによって生産性が向上すると、業務時間の短縮につながります。そのため、残業時間を大幅に減らせます。
    また、すべての業務がオンライン上で完結するため、書類の印刷代や保管スペース代がかからなくなります。

    これらのことから、備品や人件費といったコストを大幅に削減することが可能です。

    メリット(4)テレワークにも対応できる

    バックオフィスDXによって、すべての業務をオンライン上で完結できるようになるため、テレワークへの対応も可能となります。

    なお、エン・ジャパン株式会社が調査したアンケートによると、「テレワークの働き方に満足していますか?」という質問に対して、72%が「満足している」と回答しています。

    また、「今後、テレワークで働きたいと思いますか?」という質問に対して67%が「テレワークで働きたいと思う」と回答しており、「テレワークができることは、転職先を選ぶうえで影響しますか?」という質問では、40%が「影響する」と回答しました(※2)。

    これらのことから、テレワークへの対応が可能となることで、従業員満足度の向上や新たな人材の確保にも期待ができます。

    (※2)出典:エン・ジャパン株式会社「『エン転職』1万人アンケート(2022年4月)「コロナ禍のテレワーク」実態調査」

    メリット(5)属人化を防げる

    バックオフィス業務の多くは、専門的な知識やスキルが必要となるため、他の業務に比べて属人化しやすい傾向にあります。
    なお、属人化とは、「ある業務に関するノウハウが特定の従業員しか分からない」という状態を指します

    バックオフィスDXによって業務フローが統一されるため、属人化を未然に防ぐことが可能です。

    バックオフィスDXを進めるための4つの手順

    バックオフィスDXを進めるための手順は、以下の4ステップです。

    • 手順(1)バックオフィス業務をすべて洗い出す
    • 手順(2)DX化するバックオフィス業務を選ぶ
    • 手順(3)DX化するための方法を決める
    • 手順(4)バックオフィスDXを進める

    順番に解説します。

    手順(1)バックオフィス業務をすべて洗い出す

    バックオフィスDXを進めるためには、実際にどのようなバックオフィス業務を行っているのかをすべて把握する必要があります。

    そのため、まずはバックオフィス業務をすべて洗い出しましょう。また、業務の具体的な内容や遂行するまでにかかる時間なども算出しておくのがおすすめです。

    手順(2)DX化するバックオフィス業務を選ぶ

    バックオフィス業務の洗い出しが完了したら、実際にDX化するバックオフィス業務を選びます。

    バックオフィスDXを進めることで得られる効果について、しっかりと考えたうえで選びましょう。

    手順(3)DX化するための方法を決める

    DX化するバックオフィス業務を選んだら、DX化するための方法を決めていきましょう。主な方法として、RPAツールの活用やクラウドシステムの導入などが挙げられます。

    具体的な方法については、次項で詳しく解説します。

    手順(4)バックオフィスDXを進める

    DX化するための方法を決めたら、実際にバックオフィスDXを進めていきます。ただし、その際にさまざまな問題が発生することも珍しくありません。

    そのようなときでも柔軟に対応できるよう、あらかじめ万全の体制を整えておきましょう。

    バックオフィスDXを進めるうえでの具体的な方法

    バックオフィスDXを進めるうえでの具体的な方法として、以下の4つが挙げられます。

    • 方法(1)ペーパーレス化に取り組む 
    • 方法(2)RPAツールを活用する
    • 方法(3)クラウドシステムを導入する
    • 方法(4)アウトソーシングを利用する

    それぞれ解説します。

    方法(1)ペーパーレス化に取り組む

    紙ベースでバックオフィス業務を行っている企業もまだまだ、多いのではないでしょうか。紙ベースでの業務は、紙代や印刷代といったコストがかかり、押印やサインのために出社する必要があります。

    そのため、テレワークが行えないような状況です。

    ペーパーレス化に取り組むことで、紙代や印刷代などのコストがかからなくなり、出社しなくてもオンライン上で業務を完結できるようになります。
    また、データの紛失リスクも減らせるため、ペーパーレス化はバックオフィスDXを進めるための第一歩といっても過言ではありません。

    方法(2)RPAツールを活用する

    バックオフィスDXを進めるうえで、RPAツールの活用もおすすめです。RPAとは「Robotic Process Automation」の略称であり、パソコン上で行われる定形化されている業務を自動化できるシステムのことを指します。

    RPAツールを活用することで、ヒューマンエラーの防止や労働時間の短縮・業務スピードの向上などが期待できます。

    方法(3)クラウドシステムを導入する

    クラウドシステムを導入することで、オンライン上でデータの保存や共有が可能となるため、バックオフィス業務であっても、テレワークが可能となります。

    また、クラウドシステムによっては、出勤時間や時間外労働などの自動集計にも対応しているため、業務の自動化によって担当者の負担軽減にも期待ができます。

    方法(4)アウトソーシングを利用する

    アウトソーシングを利用することでも、バックオフィスDXを進められます。アウトソーシング会社によっては、業務の一部だけでなく、バックオフィスDXそのものをトータルでサポートすることも可能です。
    ただし、アウトソーシング会社は豊富にあるので、これまでの実績やサポート内容などを比較検討したうえで慎重に選ぶようにしましょう。

    バックオフィスDXを進める際に意識すべきポイント

    バックオフィスDXを進める際に意識すべきポイントは、以下の3つです。

    • ポイント(1)バックオフィスDXの明確な目標を設定する
    • ポイント(2)DX化による効果を従業員に周知する
    • ポイント(3)PDCAを回す

    順番に解説します。

    ポイント(1)バックオフィスDXの明確な目標を設定する

    バックオフィスDXを進めることで、さまざまな効果が期待できます。その一方、目標を設定しないと効果が実感しづらいのも事実です。
    また、DX化には時間がかかるため、途中で従業員のモチベーションが低下する懸念もあります。

    そのような事態を防ぐためにも、「バックオフィスDXによってどのように変わりたいのか」という明確な目標を設定することから始めましょう。

    ポイント(2)DX化による効果を従業員に周知する

    いきなりバックオフィスDXを進めようとすると、従業員は混乱してしまいます。従業員の理解が得られないと、DX化への取り組みが浸透せずに失敗につながる恐れがあるため、注意が必要です。

    バックオフィスDXを成功させるためには、従業員の協力が必要不可欠
    ですので、「DX化することでどのような効果が期待できるのか」の周知を徹底しましょう。

    ポイント(3)PDCAを回す

    バックオフィスDXは、一度実施したら終わりではありません。バックオフィスDXは長期的な施策のため、環境や状況に応じて、その都度改善していくことが求められます。

    そのため、定期的にPDCAを回すことを心がけましょう。

    バックオフィスDXを進めるならパーソルビジネスプロセスデザイン

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    この記事では、バックオフィスDXの基礎知識やメリット、進めるための手順などについて解説しました。

    バックオフィスDXは、2025年の崖問題や働き方の多様化によって注目されてきており、進めることで生産性の向上やコストの削減などに期待ができます。

    バックオフィスDXを進めるための方法として、RPAツールの活用やクラウドシステムの導入などが挙げられるので、この記事を参考に自社に最適な方法を選びましょう。

    「バックオフィスDXを進めるにあたって、自社に最適な方法が分からない」ということであれば、パーソルビジネスプロセスデザインにお任せください。

    バックオフィスDXを進めるためのサービスは数多くありますが、パーソルビジネスプロセスデザインでも、BPO専業50年のノウハウや実績を活かしたアウトソーシングサービスを提供しています。

    ここでは、代表的な2つのバックオフィスアウトソーシングサービスについてご紹介します。

    1つ目が、「経理業務アウトソーシング」で。経理業務の一部またはすべての支援が可能なので、課題に合わせて自由なカスタマイズが行えます。幅広い知識で最適な運用をご提案しますので、安心して依頼することが可能です。

    2つ目が、教育ソリューションです。依頼することで、志願書受付やデータ入力・不備内容の問い合わせなどの手間がかかる業務を委託できます。DX化による業務負荷軽減にも期待ができるでしょう。

    そのほかにも、さまざまな「BPOサービス」を提供しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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