課題・背景:急速に成長する中、いかに現状のリソースで効果を最大化するか。
取材日:2021年10月19日
※所属・役職は取材当時のものです。
株式会社マネーフォワード
クラウド経費本部 コミュニケーションデザイン部 マーケティンググループ 豊嶋 恵美様
豊嶋 弊社は法人・個人・金融機関の三つの柱で事業を展開しており、法人向けは近年、特に注力している領域です。人事・労務・経理などのバックオフィス業務の中で、私たちの部署では経費精算と債務支払という受領請求書のサービス、ビジネスカードを主に担当しています。
成末 コロナ禍や事業の拡大もあり、2019年から2021年までに実施した法人向けのセミナー・イベントは、6倍にも増えました。しかし、人員については当初の1名体制を3人へ増やしただけでした。
1名あたりの業務量が増える中、なぜ人員を抑えて新しい施策を打ち出し続けることができたのか。それは、常にパーソルP&Tさんと「オペレーションの中で効率化できることがないか」、「最適化できるプロセスはないか」、一緒に考え、実行してきたからだと思います。その成果として、我々の生産性が2倍にも向上したといえるのではないでしょうか。
豊嶋 セミナーやイベントがオンラインにシフトしてリードの獲得がしやすくなり、施策本数を拡大していったと同時に、オペレーションが煩雑になり、どう効率的にやり遂げるかを検討することが急務でした。その中で、MA運用フローの標準化やプログラムの型化によって運用の効率化を実施してくれたのがパーソルP&Tさんでした。私たちは同じ型を使い続けるのではなく日々施策単位で改良を行っており、それを踏まえた上で柔軟性のあるプログラム構築と効率化を行ってくれたおかげで、私たちが本来すべき企画や業務に充てられる時間が格段に増えました。
成末 内製化していたら、完全にパンクしていたと思いますね。人材の確保・育成にかかる時間を考えると、パーソルP&Tさんがいなければ今の10分の1ほどの施策しか打ち出せなかったのではないでしょうか。個人的な経験からではありますが、少なくとも今ほどのスピードは確実に出せなかったと思います。スピード感をもって成果を創出し、早くに成功事例を生み出せたのは、弊社の成長にとって大変重要なポイントでした。
豊嶋 また、パーソルP&Tさんは、常にチームを横断して考えてくれていると感じます。隣のチームでこういう成功事例を作ることができたから、今度はこっちのチームでもこういうことをやりませんか? というような提案も頻繁にしてくれるんです。組織の成長とともに扱うサービスや部署も増えていますが、その中でスピーディにナレッジを共有できることも、生産性の向上につながっています。
成末 現場をつなぐハブになってくれているような感覚ですね。
取り組み・成果:データ分析×現場理解によって事業に新たな価値を生み出す。
株式会社マネーフォワード
クラウド経費本部 コミュニケーションデザイン部 部長 成末 庸平様
成末 弊社では今後も積極的に事業を展開し、大きな成長を目指していきます。そうなると、リソースを拡充したり生産性を向上したりというこれまで通りのやり方だけでは限界があります。また、先ほど豊嶋の話にもありましたが、セミナーやイベントの主戦場がオンラインに切り替わったことでリードの獲得が容易になったものの、質が低下し有効商談数が正比例していないという課題が新たに発生しました。デジタルコミュニケーションが活発化していく中で、獲得した案件リードをナーチャリングして有効商談数の増加をさせ、売上をより拡大していくために顧客管理を強化する必要性を感じていました。
豊嶋 そのタイミングで、パーソルP&TさんからもMAのアクティビティログをはじめとするデータ分析の提案をいただきました。顧客との関係構築の効果を最大化するためには顧客行動を知るのが一番ですから、私たちとしてもぜひ一緒に取り組みたいと思いました。
成末 そこで、データ活用からマーケティング改善を支援する「データマーケター」として多くの企業に戦略・分析・実行支援をしている内野明彦さんをアサインしていただき、私たちの現場を最も理解してくださっているパーソルP&Tさんが指揮をとる形で顧客管理の体制や環境を強化していただきました。この時のスピード感は、普段から誰よりも現場を横断して動いていただいているからこそ実現できたことだと思っています。
豊嶋 データ分析は専門的な知識とスキルが必要ですが、それだけではうまくいかないと考えています。マーケティング戦略がどうなっているのか、インサイドセールスがどういう状況なのかなど、現場に対する理解が同時にあってこそ、意味のある施策や体制に繋がっていくと思います。その点で、パーソルP&Tさんは現場への解像度がとても高く、事業に寄り添った提案をしてくださるので、私たちとしても学びが多いです。
成末 分析チームとの連携や要件定義などデータを抽出するための環境構築をはじめ、データ分析をする上で最も時間のかかる工数であるデータのクリーニング・スクリーニングなど、私たちの負担が最小限で済むようにいつも先回りして動いてくれるので、スピーディに施策を回すことができています。外部の作業者と思ったことは一度もなく、弊社メンバーの一人と思えるくらい信頼していますね。
図:実際のデータ分析資料
今後に向けて:相互成長によって、業界の先行事例となるような取り組みを。
成末 今後としては、チャネルやキャンペーンごとに変化するユーザーの行動をより具体的に可視化していくことに注力したいと考えています。例えば、オーガニックのユーザーと広告から流入したユーザーでは、当たり前ですが行動フローが異なります。その変化に対して、適切なアクションを仕掛けていけるような仕組みをつくっていきたいです。
豊嶋 今は社内に資産を形成するフェーズだと思うので、データやログの蓄積とその有効な活用方法を考え、実行することにも力を入れていきたいですね。同時に、顧客管理はスピードアップが最大の課題だと思うので、その部分ではパーソルP&Tさんの現場理解力が今後も必要不可欠だと感じています。
成末 特に直近では、リードの獲得が簡単な分、とれたリードに対する打ち手を用意しないと商談の数が増えず、営業とのギャップに悩んでいるなど、弊社と同じような課題を抱えている組織は多いと思うので、パーソルP&Tさんと相互的に学び合い、成長しながら、先行事例をつくっていけたらと思います。