※掲載内容は取材当時(2024年9月)のものです。
導入前の課題
組織として成長を続けるために、研修が必要
組織として成長を続けるために、研修が必要
TKCカスタマーサポートサービス様は、栃木県鹿沼市に本社を構える『コールセンターサービス』を専門にした会社です。「株式会社TKC」の一部門としてコールセンターサービスを行っていましたが、2017年に子会社を設立して、業務を開始しました。
そのよりどころとするコールセンター業界のスタンダードを探し求めた時のことを、コールセンター業務管理部の次長である苅屋様は、次のように振り返ります。
「様々なスタンダードを比較しましたが、最終的に、TKCの経営理念である『顧客への貢献』に通じる“顧客視点”を掲げている『HDI』のスタンダードを選択しました」
そして、最初の目標としてHDIでの“三つ星”の獲得を目指し、コミュニケーターに対する研修を内製で実施していったTKCカスタマーサポートサービス様。外部のコンサルティング会社や研修ベンダーに依頼して伴走をしてもらっていましたが、問題が発生します。
苅屋様は次のように説明くださいました。
「当社の状況に応じた研修内容の提案やカスタマイズをしていただいていたのですが、先方の人事の事情で、研修の実施が難しい状況になりました。当社は、会社としてもコールセンターとしても成長段階にあるので、組織の成長とともに課題は変化します。その変化に対応する研修を行えないことは、私たちの成長が止まることに繋がりかねないと感じました」
阿部様は、コールセンターのマネジメントの例として『呼量予測』や『コミュニケーターの教育』を挙げながら続けます。「呼量予測ができないと、どれだけの人が必要なのかが定まらないのでお客様への対応が十分にできなかったり、研修の時間が取れなかったりしてしまいます。また、一人ひとりを見て、その人たちの成長を支援していくようなマネジメントを求めていました」
取り組み内容
『組織的な強さ』『カスタマイズ可能な点』『提案力』で選定
2021年にHDIの三つ星を獲得して以降、毎年連続して三つ星を獲得するようになったTKCカスタマーサポートサービス様でしたが、研修に関しては課題感を強めており、改めて外部のベンダーを探すことになったのです。
「コールセンター研修」に関して、HDIを通じて知り合った会社やネット上で調べた会社など何社かに声を掛け、その中から最終的にパーソルビジネスプロセスデザインが選ばれることになります。その理由について、コールセンター業務管理部の課長である髙田様は次のように説明くださいました。
「一つはHDIのスタンダードに基づいて『コミュニケーター向け』『管理者向け』と総合的に提供していただける体制があること。
そして、特定の一人の講師の技量ではなくて、組織的に対応が可能なこと。あとは『カスタマイズも可能ですよ』と声をかけてくださったのが心強かったところですね」
また、苅屋様は「コールセンター運営の知見があり、私たちの課題に共感し、解決に向けた具体的な提案をしてくださるところは大きかったです」と付け加えてくださいました。
そして、まずは管理職の“コミュニケーション”と“リーダーシップ”の研修を依頼。時を同じくして、TKCカスタマーサポートサービス様は“体系図”を作成したといいます。
「内製しているところ、手つけていないところ、お願いした方がよいところに切り分け、 “お願いしたほうがよいところ”を徐々に依頼しました」と髙田様。
管理職研修だけでなくフィードバックをする品質担当者向けの研修や、コミュニケーター向けの電話応対研修(応用編)、CSエキスパート研修など、様々な研修を相談しながら計画していきました。それら計画の実行について、苅屋様は次のように振り返ります。「計画を立てた段階でスケジュールや対象者を決めて、業務の状況を見ながら管理職が確認をして受講者を割り振っていきました」
業務の状況を見ながらの受講ではあるものの、その意義は十分にあるようで、苅屋様は続けて「研修は業務を離れてじっくり自分の応対に向き合える時間でもあるので、重要な機会になりました」と語ってくださいました。
導入の効果
多くの受講者のスコアが上がり、『研修がすごく楽しい』
パーソルビジネスプロセスデザインが繰り返し研修を実施していった結果、どうなったのでしょうか。「研修に参加したコミュニケーター達に『どうだった?』と声を掛けている」という苅屋様は、その反応について次のように教えてくれました。
「最近は、私が声を掛けに行く前から駆け寄ってきて『研修がすごく楽しい』と言ってくれます。何が楽しいのか聞くと『お客さまのためにまだやれることがたくさんあると思えて、それを考えることが楽しい』のだそうです。嬉しい反応です」
「コミュニケーターは電話応対がメイン業務ではありますが、それだけに集中していると、視野が狭くなる・閉塞感を感じるといったこともあります。研修の受講による気づきや意識が変わることは、コミュニケーターの視野を広げ、成長の原動力になることを実感しています」と苅屋様。
意識が変わってきたことについて髙田様は、「もともと聞かれたことに正しく答える“問題解決思考”が非常に強かったのですが、“顧客視点”を考えるよい機会になっています」と補足してくださいました。
また、管理職に関しては「『一人ひとりをバランスよく見られるようになってきました』『やっとスタートラインに立てました』という声を聞きますね」と髙田様。おなじく阿部様も「管理者の意識づけができ始めていると感じるので、少しでもスキルを高めてもらいたいと思っています」と目を輝かせます。
コミュニケーターを増員する中で課題となっていた“応対品質評価の生産性向上”について、パーソルビジネスプロセスデザインは、応対品質を自動評価するアドバンスト・メディア社の『AmiVoice』の導入支援も実施させていただきました。
これにより研修の成果もすぐにスコアで確認できることになりましたが、CSエキスパート研修の受講者は85%がスコアアップ、電話応対研修(応用編)の受講者は89%がスコアアップという結果になったのです。
TKCカスタマーサポートサービス株式会社
TKCカスタマーサポートサービス様は、株式会社TKCにおけるコールセンターサービス専門の100%子会社で、TKCシステムを利用されているお客様からの問い合わせにお答えしています。鹿沼市役所すぐそばにオフィスを構えており、入社後の研修・フォローが充実しているため「未経験の方でも永く安心して働き続けられる」と評判です。
会社名 | TKCカスタマーサポートサービス株式会社 |
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本社所在地 | 栃木県鹿沼市天神町1848-1 |
設立 | 2017年10月5日 |
代表者 | 代表取締役社長 飯塚 真規 |
従業員数 | 297名(2024年10月現在) |
担当者コメント
TKCカスタマーサポートサービス様から初めてお話を伺った際、コミュニケーターへの細やかなフォローと組織的な成長を目指す熱意がとても印象に残っています。応対品質の点ではHDI三つ星も獲得されており、さらなるスキルの向上には課題を捉えたカスタマイズが重要だと考えました。研修は実施した後の検証やフォローが重要になりますが、一人ひとりに向き合い丁寧なフォローを行っていることは素晴らしいです。内製で実施されている研修と、我々が実施する研修をかけ合わせて組織の成長を最大化できるように、今後も一緒に取り組んでいきたいと考えています。