導入前の課題
サポート業務の可視化と業務の効率化を図る
同社は、以前からサポート業務をアウトソーシングしていましたが、ベンダーに任せっきりであったため、業務の進め方やサポートの良し悪しについての評価ができていませんでした。長年にわたって同じベンダーへの委託が続いたため、なれあいが生じていることにも担当者は頭を悩ませていました。
ここで思い切ってベンダー委託先の見直しを行い、サポート業務の可視化と業務の効率化を図りたいと検討しているところでした。
ヘルプデスクのビジョン(導入の目的)
- エグゼクティブ向けに特別配置したヘルプデスク
- エグゼクティブからの各種要求、世界規模のTV会議サポートをこなす、コンシェルジュ的なサポートチーム
アプローチ
サービスレベルの定義とKPIの決定
現状のサポート業務の洗い出しを行い、サポートプロセスを明確にしました。
エグゼクティブにはiPhoneやブラックベリーなどの最新のITモバイル機器が手渡されていましたが、それらのすべてのデバイスを滞りなく利用できるようにするためのバックヤード作業をすべて請け負うことをサポートの使命としました。
またサービスレベルを定義し、KPI(主要測定指標)を決定して現状と目標値が分かるようにしました。
運用形態
動的なチーム編成を実施
エグゼクティブの本来の業務を遂行するための支援として、緊急性が高いと判断される問題については外出先や出張先にも赴くことにしました。また、TV会議システムは問題発生ゼロを目標とし、事前予防対策に講じました。
提供するサービスメニューと毎月のサポートボリュームから必要となる人員リソースを算出し、運用を開始することにしました。サポートリクエストの増加が予想される時期は、必要に応じてもう1人スタッフをアサインするといった動的なチーム編成を行うことにしました。
また、SLAで設定した目標値に満たない場合はペナルティーを課すこととして、逆に目標を超えた場合にはボーナスが支払われる契約としました。
成果・効果
事後対応型から事前予防型のサポートへ
TV会議システムの充実化により、出張が減って、コスト削減に貢献しました。
担当者は数値で月次報告することになったので、エグゼクティブから信頼を得ることができました。
SLAが浸透し、遵守されるようになりました。
また、運用が進むにつれて目標値と実測値のギャップが減り、サポート業務のボリューム予測ができるようになりました。これにより、業務の効率化が進み、事後対応型のサポートから事前予防型のサポートへとシフトしました。
お客様プロフィール
創業 | 1940年 |
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資本金 | 6000億円 |
所在地 | 本社:神奈川県 他国内各県、海外 |
業態 | 国内機械製造販売企業 |
規模 | 約150ユーザー |
掲載内容は取材当時の情報です。