画像:ローマイヤ 販売統括部 販売管理部

深夜まで終わらない受発注対応。『BPO化』によって手離れし、“販路開拓”も実現

ローマイヤ

業種
食品メーカー
導入部署・部門
販売統括部 販売管理部

Before

・お中元とお歳暮の時期になると、深夜まで業務が終わらない
・『住所変更』と『発送日の変更』の電話が、ひっきりなしにかかってくる
・『ECサイトでの注文の仕方』についての電話対応に時間をとられてしまう

After

・当社のジョブシェアセンターの対応で業務に応じた人員配置が可能になった
・対応スキルの高いスタッフを配置し、電話対応が短時間になった
・詳細がわかる業務報告書により、顧客が今後の販売計画を立てやすくなった

目次

    大量に押し寄せる注文。深夜まで終わらず、スタッフは全員が疲弊

    ※本記事の内容、お客さまの役職、当社社員の役職および旧社名は、取材時の情報に基づいています。

    加工食肉製品の製造と販売を手がけるローマイヤ様は、1921年に創業しました。2012年には食肉卸大手スターゼンの完全子会社となっており、現在は栃木県の那須塩原市に本社と工場を有しています。

    そんなローマイヤ様の商品で根強い人気を誇るのが、お中元とお歳暮のギフト用商品です。お中元とお歳暮の時期になると、大量の注文が押し寄せることになりますが、ローマイヤ様では、社員と臨時スタッフでそれらの注文に対応していました。

    しかし、受発注の業務は膨大です。しかも、那須塩原という土地柄もあって短期雇用の臨時スタッフが集まりにくく、自分たちだけで対応するには限界を超えていました。今田様は当時の状況を次のように振り返ります。

    「スタッフが集まっても、業務がハードだったことも大きな課題になっていました。受注から出荷までを自社で行っていましたので、超過勤務が当たり前となり、長い時には深夜まで業務が終わらない状況が2週間も続く状態でした。スタッフは全員が疲弊していましたね」

    ローマイヤ株式会社
    販売統括部 販売管理部 ギフトグループ
    グループリーダー
    今田 廣一 様

    画像:今田 廣一 様

    『業務がハードだった』という課題について具体的にお伺いすると、『変更手続き』を挙げられました。ギフトについては、「顧客の住所」や「送り先の住所」が変更になることが頻繁にあります。また、「商品をお届けする日」の変更依頼が入ることも少なくありませんでした。

    この課題について今田様は次のように説明します。「『住所変更』と『発送日の変更』は、ひっきりなしに電話がかかってきて、その対応だけで何人も必要になり他の仕事ができなくなる状況がありました」

    さらに別の課題として『ECサイトでの注文受付』がありました。「注文の仕方が分からない」といったお客様から問い合わせも多かったようで、インターネットの画面を見ながら使い方を伝えるのに、かなりの時間を要してしまっていたのです。

    受発注業務を委託。センターに備わる「人員」と「セキュリティ」

    このような状況から脱却するために、ローマイヤ様はまず『外部に委託できる業務』をピックアップしていきました。そしてその結果、まさに『受注業務』の部分をBPO化していくことにしたのです。そのうえで自社のグループ会社に「BPO事業者の紹介をしてほしい」と依頼したところ、挙がってきたのはパーソルテンプスタッフでした。

    そうしてローマイヤ様の受発注業務を受託したパーソルテンプスタッフは、通常のオンサイト対応ではなく、『ジョブシェアセンター浦和』で業務を行うことを提案しました。

    『ジョブシェアセンター浦和』は、通常時に約60人のスタッフが勤務しています。『業務に応じた人員配置』ができることと、『高いセキュリティを有した環境』を有しているため、ローマイヤ様の業務をここで問題なく対応することができると考えたのです。

    画像:ジョブシェアセンターの紹介

    『業務に応じた人員配置』については、全スタッフのうち、「お中元の時期:約20人」「お歳暮の時期:約30人」をローマイヤ様のギフト受注業務の担当としてあてました。このセンターでは、多くのスタッフが季節ごとの雇用になりますが、業務を熟知する「リーダー」は通年で確保することにより、効率化を実現しています。

    『高いセキュリティを有した環境』という点については、まさに“個人情報の取り扱い”です。もともと『ジョブシェアセンター浦和』では個人情報を扱う仕事がとても多いため、ISMS認証*も取得したうえで厳しいコントロールをしています。受発注で使われるFAXなどの書類についても、不要なものは溶解処理をして対応していました。

    *ISMS認証:指定の審査機関が企業の情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を審査し、国際標準と同等の「ISMS認証基準」に準拠していれば(要求事項を満たしていれば)、認証を与えるというもの。

    また、システムを入れたパソコンをローマイヤ様からお借りし、インターネットの専用回線を引くことで、通信セキュリティも万全の状態に保っていきました。

    高い電話対応スキルによって、短時間で問い合わせを解決

    お中元の時期は、6月から8月中旬までです。そしてお歳暮は、お中元よりも受注件数が多いうえに期間も短く、11月と12月に集中します。この2つの時期にしっかりと対応するため、『ジョブシェアセンター浦和』では体制を整えていきました。

    具体的には、「仕分け」「入力」「電話対応」の3つのチームに分け、プロジェクトリーダーを1人配置し、チームごとにサブリーダーを配置したのです。受注した内容を決められた時間までに報告できるよう、リーダーが時間を厳密に管理していきました。

    業務量が多いうえに、季節ごとに雇用されたスタッフも多いため、初めのうちは夜9時頃まで仕事が続いてしまうこともありました。しかし、徐々にノウハウも蓄積されて、業務はスムーズになっていったのです。

    また、「電話対応」のチームでも対応スキルの高いスタッフを配置していきました。その結果、クレームの抑制や時間短縮につながっていったのです。くわえて、以前は『ECサイトの注文の仕方』に対応するために多くの時間を費やしていましたが、BPO導入後の変化について今田様は、次のようにコメントしてくださいました。

    「パーソルテンプスタッフさんの電話対応は非常にスキルが高いので、クレームになることがほとんどありません。ECサイトについての問い合わせも私たちでは数時間かかることもありましたが、短い時間で解決していますので本当に助かっています

    さらに『住所変更』と『発送日の変更』の電話が、ひっきりなしにかかってきていた点についても「現在、電話自体はパーソルテンプスタッフさんに受けていただき、内容をリスト化していただいて、データ入力は自社で行っています。この方法で効率化できましたね」というお言葉をいただきました。まさに『BPO化によって、成果につなげることができた』といえるでしょう。

    コロナ禍で感染者は出せない。さらに体制を強化して安定稼働へ

    『ジョブシェアセンター浦和』での対応は、変化をしながら成長していきました。各担当者が業務を習熟したことで、安定的に稼働できるようになっていったのです。

    プロジェクトリーダーについては、ローマイヤ様の仕事がない時期には別の仕事を担当しながらも、繁忙期だけ再び戻る、といった動きもできるようになりました。現在では残業が発生することも少なく、計画的に業務が進められるようになっています。

    さらにパーソルテンプスタッフでは、お中元とお歳暮の時期が終わるたびに業務報告書を作成し、意見交換会のなかで『業務量を想定した人員配置』についてローマイヤ様と話し合っていきました。この報告書について今田様は、次のような感想をくださいました。

    「意見交換会でいただいた業務報告書は、ピーク時の件数などを細かく把握していただいていますので、販売計画などを立てるうえでも良い資料になっています」

    さらに続けて『業務負担』についても言及いただき、“コア業務に専念できている”ことを次のように述べてくださいました。「ギフトの受注業務をお任せできていることで、私たちギフトグループではECサイトの業務にあたることができています」

    画像:今田様

    2020年から猛威を振るった新型コロナウイルス感染症。食品加工工場を抱えるローマイヤ様にとって、コロナ禍で感染者を出すわけにはいかないなか、一時的にスタッフを増やさなければならない受注業務をBPO化しておいたことは、結果的に『継続性』という意味でも、『感染防止』という意味でも効果がありました

    一方、実際に業務を行うパーソルテンプスタッフの『ジョブシェアセンター浦和』でも、感染防止対策は怠っていません。空間除菌の機器配置や、換気の実施などは既に徹底していますが、万が一の事態に備えて、「プロジェクトリーダーを2人体制にして業務の属人化を防いでいこう」と準備を始めています。

    ローマイヤ様の多忙を極めていた受注業務は、BPO化によって手離れすることになりました。また、それにより「ギフト業務の効率化」や「新たな販路の開拓」も実現させていくことにつながったのです。最後に今田様は、「今後もご相談させていただきながら、末永くお付き合いさせていただければと思います」と期待を寄せてくださいました。

    担当者コメント

    パーソルテンプスタッフ株式会社
    第一BPO事業本部
    ジョブシェアセンター統括
    西窪 博司

    業務を進めていると思わぬことが出てきますので、その場合はローマイヤ様に相談しています。こちらからも改善策を提案させていただいて、最終的には話し合いのうえで決めることができています。長くお付き合いさせていただいているからといって、「これまで通りでいい」と考えるのではなく、生産性向上や効率化につながるように常に提案をしていきたいですね。

    画像:西窪 博司

    本記事のPDF資料

    ローマイヤ株式会社様へのBPO導入事例を、PDF資料として配布しています。(個人情報の入力は不要です)

    事例の資料はこちら [1.5MB]

    このページをシェアする

    • Xシェアボタン
    • Facebookシェアボタン
    • Linkedinシェアボタン