急激に需要が増え社員だけで対応できなくなった・・・
※ 本記事の内容、お客さまの役職、当社社員の役職および旧社名は、取材時の情報に基づいています。
——2018年1月から、弊社のBPOを導入されていますが、どのような問題に直面していたのでしょうか?
ご担当者様:自動車のリースはもちろん法人向けもありますが、2016年ころから個人向けの取扱高が増えてきました。これはカーシェアの普及もふくめて、業界全体の傾向であり、そのなかで当社の商品にも注目が集ったことだと考えています。
——個人需要が増えたことにより、契約件数は、どのくらいに伸びていったのでしょうか?
ご担当者様:もともと自動車リースは月に100台から200台くらいの契約件数だったものが、2017年には300台に増えました。
——1年で1.5倍から3倍と、急激に需要が増えていったのですね。その中でどのようなことにお困りだったのでしょうか?
ご担当者様:需要が急速に伸びてきたために、契約と登録の事務作業が、残業対応などを行っても追いつかない状況になりました。
——BPOを導入されるまでの、貴社の状況を教えてください。
ご担当者様:2017年頃から人員も増やしていましたが、社内の人数には限りがあり、現状の社員数では対応できず、何らかの手を打たなければならないと判断しました。 また、業務が追いついていないため、社員が新しいスタッフに業務の内容や手順を教育することが難しい状況でした。
採用・教育までお願いできるBPOを検討
——正社員をさらに増やす、派遣社員を導入するなどの選択肢もあったと思いますが、BPOに決めたのはどのような理由からでしょうか?
採用と教育をお任せできるという前提があったため、BPOを選択しました。 もしもBPOをお願いしなかったら、短期間でこれだけの人数(30名)を自社で揃えて、教育をしなければならなかったことになります。それができたかどうかは自信がないですし、おそらくかなり厳しかっただろうと思います。
——たしかに人を増やすことは、それだけ教育に時間が必要ですよね。その中で、パーソルテンプスタッフを選ばれたポイントがありましたらお聞かせください。
ご担当者様:もともと派遣サービスでお付き合いがあったことと、特に段階的に業務を巻きとるご提案をいただいたことが大きかったですね。
——ご提案がひびいて良かったです!自動車リースはプロセスごとに難易度が違いましたので、現実的なご提案をさせていただきました。
ご担当者様:はい。事務処理には、車をリースするお客さまから契約申し込みを受け付け、支払いの手続をして、実際に車に乗っていただくまでのプロセスがあります。一気にすべてを請け負うのではなく、一部分から業務委託を始めて、段階的に業務を巻き取っていただきました。
——そうですね。具体的には、「ルーティン」「業務ボリュームがある」「難易度が低い」業務として、お客さまに契約書類を揃えてお送りする工程から、4人工でスタートさせていただきました。
スピード対応にはデジタルより人海戦術が有効
——他の業界と比べて、紙の書類が多いと思いますが、RPAなどのデジタルの導入についてはどのようにお考えなのでしょうか。
ご担当者様:紙の書類が多いのは課題だと感じて、一部にRPAを入れるなどシステム化を進めてはいます。しかし、競合他社が新たなサービスを打ち出した場合には、同じようなサービスを用意する必要があります。このような場合、RPAではすぐに対応できない内容もありますので、結果的に人が対応する必要がでてきます。
——対応しなければならなかった競合他社のサービスとは、どのような内容ですか。
ご担当者様:いろいろありますが、例えばこれまで業界ではリース期間は最長で7年でしたが、他社が10年リースを始めました。やはりメニューで劣るわけにはいきません。しかしRPAのシステム改修をしていたのでは間に合わないので、パーソルテンプスタッフさんと協議をして、手作業で対応しました。
——もう、人海戦術しかなかったですよね。その他にデジタル化を阻害する要因などありますでしょうか。
ご担当者様:デジタルに進めなかったのは、やはり契約件数が急激に増加したことで、システムを改修する時間の余裕がなかったことです。特に、1年ほど前には、ものすごく契約件数が増えました。
——どれくらい件数が増えたのでしょうか?
ご担当者様:2017年、300件だった契約数が、増加傾向が続いて、パーソルテンプスタッフさんにお任せした頃は月に700台くらいでした。それが2019年3月頃には、月に1600台まで伸びました。これは予想を上回るペースでした。
——2017年から2年間で5.3倍増と、すごいペースですね!
ご担当者様:はい。BPOを始めて1年以上が経っていましたので、我々の残業時間は減っていましたが、一方でパーソルテンプスタッフさん側の処理が追いつかなくなってしまって、残業対応も出ていました。デジタルでの対応ができないなかで、何とか乗り切っていただきました。かなり苦労をおかけしたと思います。
——こちらこそ、パソコンや机の増設など環境周りを貴社にご協力いただいたことで、30名までメンバーを増やせました。大変助かりました!
プロジェクトリーダーの教育力で乗り切った繁忙
——このような繁忙期を乗り切れた要因をどのように感じていますか。
ご担当者様:一番大きいのは、パーソルテンプスタッフさんのプロジェクトリーダーの力だと思います。プロジェクトリーダーと現場メンバーの方が常駐して、新しく入ってきたメンバーとコミュニケーションを取りながら、戦力になるまで育てていく。さらにサブリーダーも育てて、幅広いマネジメントもしていただけるようになったことで、いろいろな案件に対応できるようになったと思います。現場の力は大きいですね。
——現場力を上げるためにも、教育がやはり重要だと私たちも痛感しています。その他に何か要因はありますでしょうか?
ご担当者様:ジャックスリースとパーソルテンプスタッフさんで週1回定例のミーティングを重ねてきました。繁忙期はそれに関わらず、問題が起きた時にはすぐにミーティングをおこない、一つずつ対応できました。その積み重ねがうまくいったのが、乗り切れたもうひとつの要因だと思います。
信頼関係を築けるかがBPO成功の秘訣
——実際にBPOを導入し、順調に進めてきた経験を踏まえて、アウトソーシング・BPOを成功させるためには、どんなことがポイントになると感じていますか?
ご担当者様:業務を進めていくうえで、どれだけお互いの信頼関係を親密に構築できるかがポイントになると思います。それと、最初の段階で、ご提案いただいたものが実行されるかどうかも重要です。その際には、当然委託側である私どもの努力も必要になると思います。
——今後への期待など、ぜひお聞かせください。
ご担当者様:スタートしてから2年間で、基本的には2020年3月までにこちらからお願いした業務をすべて巻き取っていただいて、スケジュール通り進むことができました。今後はその業務をもう一度確認したうえで、どんなことをやっていただけるのか一緒に検討していくことになると思います。
——ぜひよろしくお願いします!
担当者コメント
パーソルテンプスタッフ株式会社}
東日本OS事業部 東日本第一BPOサービス部
第一BPO運用二課
プロジェクトマネージャー
長谷川恵
ジャックスリース様には、毎週ミーティングを重ねるだけではなくて、本当に何度もお時間をいただきました。信頼していただいたことと、お互いしっかり確認しながら作り上げたことが、プロジェクトが成功した要因だと感じています。
パーソルテンプスタッフ株式会社
東日本OS事業部 東日本第一BPOサービス部
第一BPO運用二課
プロジェクトマネージャー
養田豊史
日々業務に携わっているプロジェクトリーダーやメンバーが、業務をおこないながら気づいたことを、小さい提案でもご相談していきたいです。こういうところも人を介したBPOサービスの一つのソリューションと考えて、ご提案していきたいと思います。
パーソルテンプスタッフのBPOは、今後も皆さまの業務改善や生産性UPをサポートしてまいります。お困りごとやご相談があれば、お気軽に電話やフォームからご連絡くださいませ。